タッチタイピング(二百文字お題小説)
お借りしたお題は「タッチタイピング」です。
田守優子は独特な子。
久しぶりに優子の実家にお邪魔した。
「彼も連れてくればよかったのに」
未だに先日紹介した北野一義君を私の彼だと思っている優子。
「何してたの?」
居間にノートパソコンがあったので尋ねると、
「報告書を作っていたの。私、パソコンはタッチタイピングできるんだ」
嘘だと思ったのでやってもらったが、本当にできた。優子に、
「どうして不満そうな顔をしているの?」
笑って誤魔化した私。
まれに肩透かしをする優子です。