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ダンジョン作ったら無理ゲーになりました  作者: 緑葉
第4章 テオプア外交編
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74話 捕獲

ボーロックに才を呼んでくるように頼んでから5分後に彼らはやって来た。


「光輝無事・・・なんだこれは?」


才の視線の先には黒装束の男達がまるで組体操のような姿勢で立たされている。

今はバベルピラミッドみたいな体制をしている最中である。


「た、頼む!もう勘弁してくれ!知っている事は全部話したから!」

「こ、腰がやばい!」

「この姿勢は勘弁!」


涙目で訴える黒装束集団・・・ゾアのおもちゃにされてまだ10分も経っていないのにギブアップ状態である。


「あ、才・・・来たんだね・・・おーいゾア、もうその辺にしておきな」


才が来たのを確認してゾアに辞めさせるように伝える。

解放された黒装束集団は何故か感謝するような目で才を見ていた。


「光輝この状況の説明を頼む」

「えーとゾアがあいつらから情報を聞き出そうとして、衣服を【改造】しておもちゃにしている状況」

「衣服を改造?」


何を言っているんだ?と言いたげな才・・・うん、俺もゾアの能力をちゃんと把握していなかったらそういう反応になるよ。


「この前言っただろ?ゾアは魔法具の【改造】が出来るって」

「ああ、だが衣服だぞ?」

「衣服に付与魔法が施されていたら立派な魔法具だよ」


大まかに言ってしまえば魔力を原動力にして発動するもの全てが魔道具であり、ゾアの【改造領域】の対象になる。まあそういう設定にしたのは俺なんだけどな。


ゾアの対策するなら領域範囲を見極めてからの遠距離攻撃、あるいは魔法具を身につけずに接近するくらいだろう・・・我ながら難易度えぐいな。


「で、衣服に【固定化】を施して首輪をつけた後にボーロックに才を読んでもらっていたんだが、ゾアが色々と実験したかったみたいで今に至ります」

「関節部分だけ【固定化】を解除して細かいパーツと認識した部分を動かせば固定化人形の完成や」

「・・・拷問だな」


まあ実際、尋問もしていたから拷問でも合っているか。


「っで、こいつらどうやらモーランに雇われた闇ギルドのメンバーらしい。一応従業員や客に手を出してはいないそうで、依頼を受けたのもここにいるので全員だそうだ」

「モーランか・・・やっと尻尾を出したな。光輝感謝するこれで奴を捕まえられる!」


その後、才の指示で警備部隊に引き渡され今度はそっちでも尋問が行われるようだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


闇ギルド・・・それは地天才が立ち上げた『人材派遣会社ギルド』を真似て、殺人、窃盗、恐喝、詐欺など犯罪に関わる事全般を請け負う犯罪組織。


国の法律で少しでも加担した場合は厳重な処罰が下されることは誰もが知る事。だがそれでも加担してしまう人は後を絶たない。理由は様々であるが最も大きい理由は《《報酬が大きい》》という事。犯罪というリスキーな依頼に釣り合った報酬を闇ギルドが管理する事で受ける者にもメリットを出させる。


才によって人々の生活が安定し豊かになる一方で生活に必要な金銭が必要になる事が浮き彫りになっていた。より良い暮らしがしたい、そうした欲が人々を闇ギルドへ足を踏み込ませていった。


そして闇ギルドを運営するという事もまた巨額な富を生み出させる。報酬の額が多ければ多いほどほど斡旋する組織の懐に入る金も増える。そうした利益がある事を理解しているがために闇ギルドという組織が誕生したのだ。


「遅い!遅いぞあいつら!」


モーラン・ドーバ男爵・・・彼もまた闇ギルドが生み出す利益に目がくらみ犯罪に手を染めた男。貴族という繋がりを通して闇ギルドの存在を知った彼は闇ギルドの一員となりジェコネソで支部を立ち上げた。


ジェコネソは今はそこまで大きくない街であるがダンジョンに最も近い場所でもある。将来的に考えればそこはいずれ大きな流通網となり国の要所の一つになると考えた。


表では商人ギルドの一員として活動し、金に困った人あるいは欲のある人を見つけては裏で闇ギルドへ誘い込む。そうした手口でドーバは手駒を増やし邪魔者となる者を排除してきた。表も裏も順調に進んでいるそう思っていた矢先にある女性と出会う。


魔人族・夢魔種の女性のマリーである。夢魔種特有の色気に触れたドーバは彼女を自分の物にしたいと考えた。男爵という地位ではあるが闇ギルドの後ろ盾を持つ今の自分なら何でもできるそう思っていた。どんな手を使ってでも彼女を手に入れるそんな欲が彼を突き動かしていた。


「モーラン様、ギルドの者がまたいらっしゃっていますが」

「っちまたか。俺は出払っているとでも言って追い払っておけ」


才に鑑定された時点でモーランは嫌な予感はしていた。

闇ギルドにはある一つのルールが存在している。


『英雄の地天才に鑑定されるな。されたら逃げろ』


その理由をモーランはよく理解していなかったが、ギルドで鑑定された時嫌な予感はしていた。


「せめてあの女を連れてからここから逃げ『どこに行こうとしているのかな?ドーバ男爵?』・・っひ!」


モーランが振り返るとそこには巨大なバトルアックスを装備した巨漢・・・ウィリアム・フレムド・ヴァイキングと後ろに数名のギルド職員が立っていた。


「な!い、いくらギルドマスターといえど貴族の屋敷に了承もなく入るとはいったいどういう事だ!」

「いやー失敬・・・まあ今のお前さんに敬意などないが。モーラン・ドーバ!闇ギルドの運営の容疑で身柄を拘束する!」

「な!出鱈目をいうな!証拠でもあるというのか!」

「もちろんだ・・・先ほど貴様が雇った暗殺者集団が全て吐いたぞ。お前に依頼されて魔人族の女性を誘拐するようにと・・・そしてお前が運営する酒屋が闇ギルドの窓口であることもな。今頃社長達が取り押さえに行っているだろう」

「あ・・・あいつら!」


怒りで顔を真っ赤にさせたモーランはすぐに机のそばに置いてある杖を手に取りウィリアムへ向けて魔法を放とうとするがそれよりも早くウィリアムのバトルアックスが杖を砕き床に大きな亀裂を入れる。


「ギルドの名に泥を塗った落とし前・・・きっちりつけてもらうぞ」


ウイリアムのドスの効いた声と共にモーランは白目を向いて気絶した。


もはやどっちが闇ギルドの親玉か・・・と後ろで待機していたギルド職員一同は思ったのであった。

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