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ダンジョン作ったら無理ゲーになりました  作者: 緑葉
第4章 テオプア外交編
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73話 闇ギルド

才は光輝と別れた後、ある調査のためにギルドの一室を貸し切りにして資料を読んでいた。


「サイ兄ちゃん頼まれていた資料はこれで全部だよ」


そう言ってマヤは書類の束を運び才の目の前に置いた。


「サンキュー、マヤ・・・これでだいぶ調査が進む」

「むぅ・・・兄ちゃんがそんなに頑張らなくてもマヤが悪いヤツをぶっ飛ばしてくるよ!もうワルモノの正体は分かっているんでしょ?」

「まあ落ち着け。分かっていてもこっちも準備をしないといけない・・・相手を仕留めるにはしっかりとした証拠がいる・・・これでも食え」


すぐにでも殴り込みをかけようとするマヤを優しく制した才は机に置かれたドーナツを彼女に渡す。


「むぐむぐ・・・それで?何か分かったの?」

「ここ最近商人ギルドに加入している商会がいくつか脱会している。原因は売り上げの急激な減少や商人の怪我で運営が厳しいと判断したため」

「んー、お店が続けられないのは分かるけどそれでギルドを辞めたりするのかな?」

「マヤの言う通り・・・理由を申請しておけば会費の支払いは免除されるし、脱会するという事は商人として引退するという意味だ」


才は商人達の経歴を調べ上げ活動に問題は無かった事を知っている・・・だが問題なのはどの商人達も《《ある商会》》と揉めて辞めているという事。


「ドーバ商会・・・随分と荒らしてくれたみたいだな」

「辞めた商人と契約していた冒険者ギルドのメンバーもここ最近怪我を理由に活動していない」

「誰かに襲われたってこと?」

「可能性はある・・・ドーバ商会に雇われた暗殺者だろうけど。決定的な証拠がいるな」


ドーバ商会・・・モーラン・ドーバ男爵が経営している商会でここ最近頭角を表している存在。男爵という低い地位という事もあってそこまで注目を浴びる事は無かったが、それが逆に才達の耳に届かない原因となりそれなりの被害が出てしまった。


才がモーランを見つけたのは偶然であった。

同じ異世界人が連れてこられた事を聞かされ、その人物に会うためにジェコネソにまで赴いた。そしてその異世界人がモーランと騒ぎを起こし、【万能鑑定】を使ったことで初めて彼の悪事を知ったのだった。


それから才はモーランに恨まれていだろう光輝と共に行動し尻尾を出さないか見張っていた。結果思うような成果は出ておらず、ヒスイからの報告でモーランがご執心のマリーという女性にストーカー行為をしていた者達もただの一般人であった。


ずっと光輝達といる事はあまり効率的ではないと判断し、才とマヤは資料の調査、ヒスイとスイはモーランの屋敷の監視を行っていた。


「にゃ!デカい蝙蝠の魔物!」

「待て!そいつは違う!中に入れろ」


窓を見ていたマヤはこちらへ飛んでくる大きな蝙蝠を見ると猫のように威嚇し始める。そして【万能鑑定】で正体を見破った才がすぐに止めて蝙蝠を中に入れる。


「たしか光輝の護衛をしていたボーロックだったな」

「分身体の姿ですみません・・・実は我が主が何者かに襲撃を受けました」

「っち!俺達がいないタイミングを狙っていたか!」


すぐに部屋から飛び出そうとする才とマヤだが、ボーロックは大きな翼を広げ彼らを止める。


「ご安心ください護衛の我らがいたのです。コウキ様達に怪我一つありません。一応従業員の安否を女将のミキティ殿に確認してもらっている最中です」

「そうか・・・それで襲撃者は?」

「現在ゾア様の魔法で拘束し部屋で監視中です。コウキ様がサイ殿にお会いしたいそうなので旅館まで来ていただけないでしょうか?」

「分かった・・・ありがとう」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


少し時間をさかのぼること15分前


「そこの夢魔種の女を渡せ、そうすれば命までは取らん」


とまあベタな脅迫をする黒装束の覆面集団・・・見るからに組織に所属している暗殺団ですと言っているような感じだ。


「そりゃ出来へんわ・・・マリーはワイらの仲間やし。おたくらみたいな怪しい連中に渡せるわけないやろ!」

「ならば死ね!」


先頭の男がそう叫びながらゾアにナイフを向けて突撃するが刃先がゾアの5㎝前で止まる。


「な!体が動かない」

「あかんなニイチャンら・・・ワイがいる前で魔法具なんか身に着けて」


先頭の男を含め黒装束集団はまるで金縛りにあったかのように身動きが取れなくなっている。


「貴様!何をした!」

「なーに、ちょっくらニイチャンらの服を改造させてもろうただけや」


ゾアの【改造領域】が発動した時点で男達の敗北は決定していたのだろう。

ゾアは黒装束の衣服を改造し【固定化】を付与したのだ。


本来は物を壊れなくさせ、強度を上げるための付与であるが、全身を纏う衣服が【固定化】されることで男達は動かない鋼鉄の鎧を着せられているような状態となったのだ。


「あとそのナイフも危ないから」


ゾアに向けられていたナイフも彼が振れた瞬間砂のように崩れてしまう。


「ば、バケモノ!」

「酷い言われよう・・・まあバケモノじみた強さやないと務まりまへんからな」


そう言ってゾアは一人ずつ男達の首に首輪をはめていく・・・あれってもしかして


「貴様!何を取り付けた!」

「何って?爆弾」


ゾアが平然と答えた瞬間、男達は見事に『絶望』という言葉を表現したような表情を見せる。


「ま!待て命だけは!俺達は闇ギルドの依頼を受けただけで!」

「はぁ?ギルドってそんなのも請け負うのか?」


衝撃な情報に俺は思わず口に出してしまった。


「知らんのか?ギルドと言っても英雄がやっているような正規のやつじゃねえ!暗殺、暴力、脅迫など犯罪を請け負うのが闇ギルドだ・・・どこかの組織が英雄を真似て立ち上げたらしい」


どうやら才のギルドとは無関係のようだが・・・


「その闇ギルドがマリー欲しさに依頼を?」

「そうだ!だから悪いのは依頼主であって!」

「自分の事を棚に上げるな!」


身動きの取れない男にデューオが容赦なく殴った・・・鋼鉄のパンチは痛そう。

鼻の骨とか折れていないか?


「おい依頼主は誰だ」

「ごぶ・・・依頼主は闇ギルド支部長の・・・モーラン・ドーバ男爵です」


とまあ、あっさりとゲロった男であるがこのまま解放するわけにはいかないし才に連絡しておくか。


「ボーロック・・・ギルドにいる才を呼んできてもらえるか?デューオは女将さんに事情を説明して従業員とお客さんに被害が無いか確認を」

「「御意!」」

「・・・さて、後は才に任せるとするか」

面白い、続きが気になるなど思った方は是非評価をお願いします。

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