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ダンジョン作ったら無理ゲーになりました  作者: 緑葉
第4章 テオプア外交編
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60話 ジェコネソ到着

ダンジョンを出て3日目でやっと森を抜けた俺達・・・思った以上にこの森が深くてびっくりした。まあゾアが例の()()()()()()()を持ってきていたので夜とかは快適に過ごせたし、ジョージの料理は美味かったので特に問題は無かった。


ボーロックが周りへの警戒をしてくれたおかげでダンジョンへ向かう挑戦者と鉢合わせたり、魔物に襲われることもなく進むことが出来たのも大きい。


「あれがジェコネソか」


そして森を抜けて少し歩くと街を囲むような大きな石壁が見えた。

マップで確認するとあそこがジェコネソで間違いないようだ。


「何故街を壁で隠すのでしょう、アレでは中が見えないじゃないじゃないですか?」

「入り口に見張りっぽい人がいますね」


俺にとっては当然と思っていた事でもダンジョン組には少し違和感があるみたいだ・・・まあダンジョンの街には攻め込む盗賊やモンスターとか出ないから当然っちゃ当然か。


「ここはダンジョンと違うんだ。防衛のために壁が必要なんだよ」

「なるほど・・・しかしアレでは10階層のモンスター集団なら余裕で破壊できますよ」


テスラはそんな疑問を投げかけてくるが、そもそもダンジョンモンスターの実力は外と比べて非常に高いらしい。(エイミィ談)


「この辺りを捜索しましたが強さで言えば1階層の魔物よりも弱い上に数も多くない・・・あのぐらいの防衛でも十分守れるでしょう」


流石ボーロック・・・テスラの質問に答えると彼女も納得したようだ。


「さて、これからテオプアに行くのだがその前にゾア、ワイト、デューオは例の指輪をつけて欲しい」


俺が指示を出すと三人は俺に見せるように銀色の指輪を身に着ける。


すると三人の身体が光り出す。


欺罔(きもう)の指輪』

装備者の外見やステータスの表示を偽装する道具。

あくまで偽装の為、ステータスが偽装した数値の強さにならない。


ダンジョンの超レアアイテムに分類されるものであるが、作成者の俺ならいくらでも作り出せる。


ダークエルフ、屍人族、機甲人族はこの世界じゃ珍しいため街に入るのに色々と面倒な事が起こる可能性があるためその対策だ。ゾアはエルフ族、ワイトとデューオは人間族の姿になっている。


光が収まるとゾアはエルフ特有の白い肌に金髪姿になっているが、ワイトとデューオは特に目立った変化は無い。元々二人は人間に近い姿の為、変わっているのはステータス画面ぐらいだ。


「へぇ、これは凄い」

「僕とデューオさんはそんなに変わっていないですね」

「ええ、ですがステータス画面はちゃんと人間族になっていますよ」


三人がそれぞれ自分の変化を確認し、問題が無い事を確かめたらジェコネソへ向かう事にする。


「さて行くとするか・・・先に言っとくけどトラブルは起こさないように・・・特にゾア」

「ええぇ!なんでワイなんです?」

「この中で一番強いのはお前だ・・・下手に力で解決しようとするなよ。特にお前の武器は色々と目立つ」


ゾアの戦闘を知っている俺は念のために釘を刺しておいた。というかエルフ姿でいつものゾアの口調だとなんか変な感じがする。


「おや?お兄さん達見ない顔だね。旅人かい?」


まさにテンプレートな挨拶。ゲームでも、小説でも始めて来た町でまず言われるセリフトップ5の言葉が俺の耳に届いた。


俺達に声をかけてきたのは、全身鎧で覆われたやや小太りの兵士だった。


「え?ええ、先ほど森を抜けてたどり着きました」

「ほぉ、あの森を抜けたのかい。ってことは冒険者かな・・・いやー、いいね。おばさんも昔は旦那と一緒に旅をしていたもんさ!」

「お、おばさん?!」


俺が驚いた様子を見ると、兵士はヘルムを外し素顔を見せた。確かに50代ぐらいのやや肥満体型の女性の顔だった。見るからにお世話好きなおばさんって感じだ。


「こんな年増の女が門番ってのは珍しいかい?」

「い、いえそんなことはないです!」


まあ、こういうファンタジー系の話に登場する兵士といえば、男か若い女性というイメージだしおばさんが門番をしているのは予想外だった。世の中そんな定番なんてないよな・・・セリフはテンプレだったが。


「あ、そうだ。ステータスを見せてもらえないかい?一応決まりなんでね」

「あ、はいこちらです」


俺達は言われるままに、おばさん兵士にステータスを見せた。


「ノソフの森出身・・・あんたらあの森で暮らしているのかい?」

「ええ・・・そうです」


正確には森の中にあるダンジョンであるが。


「・・・あの森は今じゃ色んな国の奴らが来ているからね・・・大丈夫かい?」

「ここに来るまでは誰にも会っていませんが」

「そうかい・・・気をつけなよ。若い子を襲う盗賊まがいな奴らだっているんだから・・・特にお嬢ちゃんみたいな美人さんとかはね。しっかし面白い組み合わせだね、人間、魔人族、獣人族にエルフとは」


おばちゃんはマリーを見ながら忠告した後、俺達を珍しそうに見ていた。ゾアの事はエルフって言っているし、どうやら欺罔の指輪の効果はしっかり効いているみたいだ。


「そういえばこの街には何しに?」

「えーと・・・知り合いの知り合いがここで待ち合わせする予定でして・・・あと実はダンジョンで手に入れたモノがありましてそれを売りたいんです」


いかにも嘘くさいが事実なんだから仕方ない。


「物の買い取りかい?だったらギルドに持っていくといいよ。武器や鉱石、宝石類なんか買い取ってくれるはずだよ」


ギルドという言葉に俺はピクッと反応した。


「ギルドってもしかして買い取り以外にも仕事とか依頼する場所でもありますか?」

「なんだい、知っているのかい?そうだよ、仕事とかは大体ギルドに行けば見つかるからお金に困っていたら行ってみるといいさ」


まじかぁなんか色々と異世界に来たって感じがしてきたぞ。


「ちなみにギルドの場所は?」

「ここから真直ぐ進んで噴水の所を左に行けば立派な建物があるからそこがギルドさ」


「分かりました、ありがとうございます」


おばさんにお礼を述べた後、俺達はジェコネソに入ったのだった。

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