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ダンジョン作ったら無理ゲーになりました  作者: 緑葉
第3章 ルヌプ侵攻編
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40話 救助メンバー出動

「というわけで、俺も救助部隊に参加する事にした。皆よろしく頼む」


エドが部隊を編制したと聞き俺も顔合わせのつもりで挨拶をしたのだが、目の前にいる者達は無言のまま固まっていた。俺が参加する事に不安なのだろうか?ちょっとショックなんだけど。


なお俺がそんな事を考えている一方編成メンバーはというと。


(エドワード様からコウキ様が参加するかもと聞かされていたがまさかこのような形で対面する事が叶うとは!)

(やる気出てきた!絶対に良い所見せないと!)

(・・・失敗したら、フロアボス全員から制裁受けそう)


一人を除いて編成メンバーたちはやる気で満ちていたのだが俺はそんな事に気付くことは無かった。


「なぁ、エドワード?俺ってそんなに心配なのか?」

「いえ、そんな事はありません・・・なぁ、お前達?」


エドワードは少しトーン低めで言うと全員が一斉に背筋を伸ばしてこちらを見た。


「とりあえず自己紹介からしようか。改めて俺は神崎・エドワード・光輝・・・このダンジョンのマスターをしている。すまないが俺の勝手で急遽、救助部隊に加わる事にした、よろしく頼む」


「滅相もありません!至高なるお方と共に行動できることこれほど光栄に思える事はありません!自分は屍人族・吸血鬼種のボーロックと申します!元はダンジョン地下2階層にいたヴァンパイアロードです。」

「獣人族・虎種のランカです。私は部隊の料理人を担当させていただきます。元26階層のライジングタイガーです」

「・・・機甲人族のサクです・・・あ、元地下14階層の戦王警備兵器ウォー・ロード・ガードナー39号です」


それぞれがご丁寧に自己紹介と元々のモンスター名も名乗ってくれた。紳士風のオールバックの男性のボーロック。顔立ちは人間に近いタイプの虎獣人のランカ。やや感情表現が苦手そうなボブカットヘアーの少女のサク。


なんというか随分と濃ゆいメンバーが集められているな。


「俺とノバさんとエドにガウスさんを含めて7人か・・・大き目のパーティって所か」

「いえ、あと一人声をかけています」

「一人?・・誰?『お待たせしました、引継ぎに少々時間がかかってしまいまして』・・・グンナル?」


現れたのは黒髪に二本の角を額に生やした青年。妖人族・鬼種のグンナルだった。


「コウキ様の警護は彼に任せたいと思いまして声をかけました」


どうやら俺が入る事になったため護衛として急遽呼ばれたみたいだ。


「すまないなグンナル、お前にまで手を借りる事になって」

「いえ、主を守るのは当然の事・・・この任務全身全霊で務めさせていただきます」


グンナルの実力はフロアボスお墨付きだし頼りにさせてもらうよ。


その後ガウスとノバと合流した後、エイミィ達に見送られながらダンジョンの外に出た。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ここがダンジョンの外か・・・モニターで少し見れたけどやはり深い森に囲まれているんだな」


初めてのダンジョンの外という事もあり謎の感動に浸っていた俺。匂いや外気の湿気、ダンジョンでは感じられないものが一気に感じ取れたような気分だった。


「コウキ様、一応挑戦者が向かってくる可能性もあるため急いで出ましょう」

「あ、ああ・・・すまない。それでガウスさん、ここから集落までどれくらいかかるのですか?」

「ここからですと魔物に警戒しながら進むと5日ほどでしょうか?」


徒歩で5日・・・1日3、40キロと考えると150キロ以上はあるか。


「5日か思ったより時間がかかりそうだな」

「いえ、2日で到着しましょう」


そう言いだしたのはエドだった。


「2日って、出来るのか?」

「無論、なのでボーロック以外の皆にはこれを身に着けてもらう」


そう言ってエドが取り出したのは見覚えのある複数のヘルメット。


「エド、これって・・・」

「ゾアが作った認識疎外の効果が付与された魔道具です。これを付けて一気に抜けます」


全員がエドに言われるままヘルメットを装着する・・・なんというか怪しさてんこ盛り集団になったぞ。そして一人だけヘルメットを被らなかったボーロックはというと。


「我がコウキ様とガウス殿を運ぶ。ボーロック先行して周囲の警戒を任せる」

「御意!」


エドがボーロックに指示を出すと、ボーロックの身体は一瞬真っ黒になり無数の蝙蝠の姿となって分散する。ヘルメットを被らなかったのはこれが理由か。


「流石、ヴァンパイアロードだな・・・あんなことも出来るのか」


俺がそんな感想を溢すと一匹の蝙蝠が俺の目の前に現れ喋り出した。


「お褒めの言葉、光栄です。今は昼なのでこの程度ですが私の真価は夜に発揮されます」

「すご、蝙蝠の姿でも喋れるんだ」

「飛んでいる蝙蝠全てが私の分身です。何か発見したらすぐに本体に伝わるようになっています」


凄く便利だな。ボーロックが救助メンバーに選ばれた理由が分かってきた。


「では、コウキ様・・・私は周囲の警戒をさせていただきます」


そう言い残し、ボーロックと蝙蝠分身は森の奥へと散った。


「ではコウキ様、少々強行突破するので気をしっかりと持ってください」

「え?」


不意を突かれたように俺がそんなマヌケな声を出すといきなり俺とガウスの身体は宙に浮かびエドと共に物凄いスピードで飛ばされる。まるでジェットエンジンでも括りつけられたような感じだ。


そして残された者たちはというと。


「なぁ、コレ見失ったらヤバいヤツなんじゃないか?」

「・・・全速力推奨」

「っちょ!エドワード様!早すぎです!」


救助メンバー全速力で目的地へと爆走したのだった。

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