第4話 ポンコツ魔王は最弱探検家に苦しむ③
爽やかな朝である。目覚めも良いし、気分も良い。
昨日ちょっと飲み過ぎたが、酒は一切残って無いな。うん、天気も良いし、走りに行くには良い感じだな。
身体を鍛えておかないと何時又、異世界に飛ばされるか分かった物じゃ無いからなぁ。あの神は面白そうと言うだけの理由で魔王をこの世界に送り込んでくる様な神だから、念には念を入れておいておくに越した事はない。
魔王の奴もあの神ならやりかねないと思って居るが、反面流石にそう何度もやらない何て思い込んで、まさか一年でやらないだろうって、いまいち否定的だが、あの神はやりそうな気がする。
勿論その様な事は無いに越した事は無いが念の為でもあるし、何より魔王がこっちに来る前から続けて居る事だから、朝走りに行かないと何か気持ち悪いと言うか、身体がしゃっきりしないと言うのもある訳だが。
ん? 気配が…… まさか魔王の奴……
~~~
「ふふふっ、バカめ、そう何度も引っ掛からんわ」
「・・・」
えー、魔王の奴、徹夜しやがったのか? うん、してるな、だって目が真っ赤っかになってるし。
コイツは日本に来て、身体がロリに変えられた訳だが、大人な時と色々変わってしまっているけど、一番変わったのは目の色だ。
あの世界の魔族は基本的に人族とほぼ見た目は変わらないが、見分け方はある。
魔族は大人になると目の色が変わり、子供の時にどの様な目の色であっても、大人になると赤い目に変わり、瞳の色で大人かどうか判断出来る。
魔王は神によって姿を大人からガキに変えられたが、当然目の色が、瞳の色が変わっている。
今現在の魔王はグリーンアイ、緑の瞳になって居るが、その目の色が真っ赤っかになっており、一瞬大人に戻ったのかと錯覚する程に目が赤い。
うん、身体はちっこいままだから完全に錯覚だな。と言うかただ単に目が充血してるだけだ。
コイツ、徹夜してやるか? うん、やるんだよな、だって魔王だもん。今まで何度注意した事か……
「おい魔王、お前又夜通しゲームしてやがったな? ちゃんと寝ろって前も言っただろ」
「ん? おぉ、何だもう朝か?」
こ こいつ…… どんだけ集中してやってやがったんだよ? 素で気付いて居なかったな。
「もう朝だよ、お前はどんだけはまってんだ」
時間感覚がマヒしてんのか? いや、そんな事は無いな。うん、だって昨日置いておいたステーキ弁当はちゃんと食ってるもん。しかし腹いっぱいになったら眠くなるはずだが、何で起きて居られるんだ? ん? あっ、こいつめ濃~いお茶飲みやがったな。それと缶コーヒーも……
そこまでしてやりたいのか? やりたかったんだろうなぁ…… とは言え目が真っ赤っかだし、目がバキバキにキマってるんだが? ちょっと怖いな。
しかし失敗した。殺気が一切無かったから全く気が付かなかった。いやまぁ殺気を感じると言う状態が異常な訳だが、気配に関しては、こっちに帰って来てからそこまで注意を払わなくなったからなぁ……
魔王の奴も居て当たり前だし、何より俺に殺気を向ける事は無いんだから、気が付かなかったとしても当たり前ではあるんだが。
「なぁ、もう寝ろよ、流石にやり過ぎだぞ」
「うん、もうちょっとだけ……」
「いや、もう朝なんだよ。少し寝ないと辛いぞ。大体何時まで起きてるつもりだ?」
「ちょっと、ちょっとだけ、本当にちょっとだけだから、なっ、本当にちょっとだけだから、なっ、本当、本当にちょっとだけだから、良いだろ、良いだろ、なっ、本当ちょっとだけだから」
「お前はスケベ親父か! なぁ魔王、お前なぁ止めなきゃ延々起きてるじゃないか。一旦寝ろよ」
「・・・」
「大体だな、目が真っ赤っかになってるぞ。凄い充血してるじゃないか、目薬差してから寝ろ」
「わ、わらわ何だかお腹減ったなぁ。勇者、今から走りに行くんだろ? カレーパンが美味しいパン屋があるじゃろ、ホレ、あの店。あそこのパン屋は美味いから、食べたいなぁ」
「・・・」
コイツ…… 時間稼ぎか? 走りに行って、あのパン屋で買うとなると一時間半は帰って来れないから、その間やるつもりだな。
あのパン屋って、俺が走りに行くコースと言うか、ルートから外れているから、買いに行くとなると微妙に遠回りになるんだよなぁ。
今日は家がゴールでは無く、あのパン屋がゴールになる様にコース変更するか。実際あのパン屋は美味いから別に良い。
カレーパンだけじゃなく、サンドイッチも惣菜パンも、普通のパン全体が美味い。それに食パンや、生フランス、世間で言うフランスパンも美味いから別に良いんだけど、明らかに魔王の奴め時間稼ぎの為に言ってる感がある訳だが……
「なぁなぁ、生フランス? ソフトフランス? じゃったか? を使ったあんバターのあるじゃろ。あれあるだけ買って来て欲しい。それと、だし巻き卵? 違ったか、厚焼き玉子のサンドイッチもな」
「分かった、買ってくる。だが魔王よ、その前に目薬を差せ」
「えっ? 何で?」
「だから目が充血して真っ赤っかになってるって言ってるだろ。痛く無いのか?」
「痛く無いと言えば嘘になるけど、耐えれるから別にいい」
そんな訳無いだろ。単純に目薬差すのが怖いだけのくせ、何を言ってるんだよコイツは。
本当こいつは子供か? 確かに身体はそうなってしまったが、中身はいい大人だろう? あーもう。
「もう良い、こっちに来い魔王」
「えっ、何で?」
「どうせ自分じゃ差せないんだろ? 俺が差してやるからこっち来い」
「分かった……」
何をコイツはしぶしぶ来るんだ? ガキ扱いされた事が不満なのかな? いや、違うな。ゲームを中断されるのが不満なんだろうな。とは言え目が痛いから目薬を差さないと、続けるのが辛いって思ってるから、しぶしぶながらも来てるってとこか。
「ホレ、俺の膝に頭を乗せろ」
「う~、目がしみるから嫌なんじゃが……」
「お前の場合、目を酷使し過ぎだから目がしみるの。ゲームのし過ぎだよ。後ネットのし過ぎ」
「何を言う、わらわの生きる糧じゃぞ。わらわからゲームを取ったら生きる屍になるではないか。ゾンビじゃぞ、わらわゾンビになってしまうぞ、良いのか?」
もうヤダこの魔王…… ダメダメな引きニート丸出しの発言じゃないですか~。何なのコイツ? ポンコツ過ぎるだろ。このポンコツダメダメ引きニート魔王めが。まぁ確かに甘やかす俺も悪いよ、でもそれにしてもだろ。
コイツ一応は魔王のはずなんだが、何なの本当。
昔から若干幼稚ではあったが、こんなんでは無かったはずだ。もっとまともだったよな?
「う~~ 何か今日は何時もより目がしみそうな気がするんじゃが……」
「だからその原因はゲームのし過ぎだ。おい魔王、目を開けろ、目を閉じてたら目薬差せないだろ」
もう! 何で俺は朝っぱらから、しかも起き抜けに魔王を膝枕して目薬を差してやろうとしてるんだ? 俺はコイツのお母さんじゃ無いんだけど。
「おい魔王、もっとちゃんと目を開けろよ」
「開けとるじゃろうが」
「いやいや、開いて無いから。薄目になってるだけだからちゃんと開けろ。ほら、差せないから」
もう、毎回コレだよ。何でコイツは目薬差す事に対してこんなにビビってるんだ? 毎回毎回往生際が悪い。子供でももう少しマシだぞ。
「勇者~ 早くして~」
「だから目を開けろよ。出来ないじゃないか」
仕方無いな。何時もの様に俺が開けるしかないか。
「うぉ~い、な 何をするのだ!」
「お前が目を開けないからだろ。おい、目を閉じ様とするな、無駄な抵抗は止めろ」
「まぶたが、まぶたが千切れる」
「そんなに強くやって無いわい。おい、力を抜けよ、力を抜けば痛く無いから。おい、身体を伸ばすな、身体がピーンってなってるから」
「ヒィ! ウヒェ~」
「おい、奇声を発するな。変な声を出すんじゃ無い。身体をピーンするな」
「ホヒョ、うぃ~~、はっ、早くしてくれ勇者」
「だからそう思うんだったら大人しくしろよ、こんなんじゃ出来ないんだよ。力を抜け」
もう! 結局こうなる。毎回こうだよ。
これじゃあ膝枕で無く、膝に頭を乗せて、頭を起点にしたブリッジじゃないか。結局毎回こうなる。
「ハァハァハァ…… ほら、お 大人しくしたぞ、早く差してくれ勇者……」
「大人しくなったけど身体がピーンしたままだ。力を抜いて、身体を俺に預けろ。普通に膝枕しろ」
コイツはプロレスラーかって位に見事な頭起点ブリッジしやがってからに…… 耳掻きの時は大人しいのに、目薬差す時は毎回毎回暴れやがって、何なんだよ本当。
しかし何だな。目薬差してやって、耳掻きまでして、俺はコイツのお母さんじゃ無いんだぞ。
俺はまだ結婚もして無いのに、もう子持ちの気持ちが分かる様になったじゃないか。
「うぅ……」
「なぁ、身体の力を抜けって言ったよな? まだ力が入ってるぞ」
「はぁ? 普通に膝枕されとるじゃろ」
「足ピーンってなってるんだよ、足ピーンって。そんなんじゃ又足がつるぞ」
前にそれで足がつって痛がってたクセ、又同じ事をやらかすつもりなのだろうか? しかしどんだけ怖がってるんだよコイツは。
毎回毎回、同じ様な事で時間取らせやがって。まさかだけど、そんなに俺が信用出来ないのか? 一応聞いてみるか。
「なぁ、毎回毎回ビビって暴れてるけど、俺の事がそんなに信用出来ないのか?」
「そんなんでは無いけど。何か目薬って、ゴニョゴニョ……」
「・・・」
聞き取れなかったけど、多分怖いって言ったんだろうなぁ。怖いって素直に言えないんだな。
本当、コイツだけは…… 別に今更だろうに、変に意地っ張りなとこがあるんだよな。
「なぁまだ? わらわ覚悟出来ておるぞ」
「なら目を開けろよ」
何が覚悟出来てるだよ、思いっきり目を閉じてるじゃないか。コレはもしかしてツッコミ待ちなのか? もしそうだとしても突っ込まんからな。
「開けたぞ、やってくれ」
「だからもっとちゃんと開けろよ、薄目にしただけじゃないか」
で、コレだよ。毎回毎回同じ様なやり取りになる。結局は俺がまぶたを開けてやらないといけないんだ。子供か、コイツは?
「うぅ~……」
「もう。目を閉じようとすんなよ、まぶたに力を入れるな。力を抜いてくれ。差せないだろ」
「はゎゎ」
「目薬が落ちるところを見なきゃ良いんだ。視線をずらせば怖く無いだろ」
「視線をずらしても見えるじゃないか」
「目玉自体を動かせば良いだろ。おい、上の方じゃなくて、横を見た方が目薬が落ちる瞬間が見えないと思うぞ」
コイツこれだけ怖がるくせに、何で目薬が落ちる瞬間を見ようとするんだろ? 俺でも目薬を差す時、落ちるところを見るのは躊躇うのに。怖いもの見たさか?
しかし魔王の奴、目薬差される時ブサイクになるなぁ。口も変な形になった上、大開になるし、俺にまぶたを開けられてる目は仕方無いにしても、もう片方の目が半開きで、顔全体がおかしな事になってる。
それに鼻の穴もたまに開いてるし、全力で変顔してるみたいになってるじゃないか。
「なぁ勇者、早くしてくれ」
「なら動くなよ。やりにくいんだよ」
本当に往生際が悪いな。いい加減大人しくして欲しいんだけど。
「あっあっあっ」
「まぶたを閉じようとするな。なぁ、終わらないぞ。さっきから堂々巡りになってるじゃないか」
うーん。魔王の奴、何か益々ブサイクになったんだが…… そんなに怖いのか? いい加減慣れろよな。
それにしても勿体無いな。元は可愛い顔してるのに、今のこの顔よ。元の可愛い顔の原型が無くなる程、ブサイクになってるんだけど、分かって無いんだろうなぁ。
「なぁ勇者、早く差して。焦らされると何か嫌なんじゃ」
「なぁ魔王よ、なら俺の手を掴むのは止めてくれ。目薬を持ってる手を掴まれたら差せないんだけど」
「えっ? あらあら、すまんすまん。わらわいつの間に……」
魔王の奴、無意識で手を掴んでやがったな。それにしても…… 力が弱まってるはずなのに、結構な強さだったぞ。又、手の痕が残るんじゃないか?
「なぁ勇者、目、目。まぶたがずっと開いてて目が痛い。乾いてるから」
「おっとスマン。考え事してた」
「おい! もう…… 早くやってくれ、左目が乾いて痛いんじゃ」
「分かった。あっ、おい魔王、目とまぶたに力入れすぎてまぶたの裏側が引っくり返ったぞ 」
おいおい魔王。まぶたの裏側がクリンってなってしまってるじゃないかよ。
何かこれ見ると小学生の頃を思い出すな。男子ってまぶたの裏を引っくり返してクリンってさせてたっけ? しかし魔王の顔が更に間抜けと言うか、ブサイクになってしまったなぁ。
うん、魔王に目薬差してやる時に、このまぶたの裏側がクリンってなるのも毎回だな。
「もう。ええからこのままやってくれ」
「何言ってるんだよ、一回直してからやるぞ」
このままやったら目薬が目全体に行き渡らない。と言うか何でたかが目薬差すだけの事に毎回時間が掛かるんだ? しかも奇声を発するわ、挙げ句暴れるし。
「ハァハァハァ…… 直したぞ、さぁやってくれ」
「・・・」
とか言ってるが、このままでは又繰り返しになってしまう。うん、又強引にまぶたをかっぴらく事になるんだろうな。
「よいしょっと」
「おーい。まぶた開き過ぎじゃ、痛い痛い」
「え~…… 埒が明かないのでこれより強制執行致します。魔王君は動かない様にして下さい。只今より魔法、及び、ボクの持っている力を解放して目薬を差す事に致しますので御了承下さい」
「おい、ちょっと待て。おいおいおい」
「は~い、静かにして下さいね~ 暴れたら知りませんからね~、まぶたが千切れても知りませんよ~」
「待て待て待てーい。何か不穏な言葉が聞こえたぞ、お~い勇者」
「・・・」
「本当に痛いから、なぁ、まぶたが千切れる。なぁ、わらわの目ん玉飛び出てしまう。ゆ、勇者~」
「・・・」
「なぁ、何か言えよ。無言でニコニコ笑って無いで何か言ってくれ勇者。痛いから、本当に痛いから、フリとかで無く本当に痛いんじゃ」
「・・・」
良し、これでやっと目薬差せる。結局こうなったか。本当にコイツだけは…… たかが目薬差すだけの事に毎回毎回もう。
「あわわわわ。怖い怖い、勇者のその笑顔が怖い。ヒィ~」
失礼な奴だなコイツは。まぁ良いや、さっさと目薬を差してしまおう。
「えい♪」
「ギャー! しみる~ 目が、目が~! 何でなんじゃ? ウソみたいに目がしみる。何で目薬ってこんなしみるんじゃ! ウソじゃろ、ウソみたいにしみる。ヒィヒィアヒィ」
「ゲームのし過ぎと、ネットのし過ぎですね~、はーい、もう片方の目もしましょうね~」
「目、目が開けれんからちょっと待ってくれ…… うぅ…… しみ過ぎて痛過ぎて目が開けれん」
「目薬差して無い方の目は開けれますよね? 無駄な抵抗は止めて大人しくして下さいね」
「目薬差した方の目が痛すぎて、差して無い方も開けれんのじゃ。しみてしみて痛い。ちょっと待ってくれ」
「待ちませ~ん。さっ、大人しくしましょうね~」
おっと、暴れ始めたぞ。だが無駄な抵抗でしかない。今は力を解放し、きっちりかっちりと身体? 頭? を押さえてるから無駄無駄。
「勇者、左目がまだ痛いから。目薬がしみてまだ左目が痛いからちょっと待ってくれ。無理無理、なぁ、ちょっとだけ待ってくれ」
「大丈夫ですよ~ 右目に目薬差したら右目の痛みで左目の痛みを忘れるから大丈夫ですよ~」
「いや、大丈夫じゃ無いから。本当に痛いから。おいおいおいおい、右のまぶたが千切れる、なぁもっと優しくしてくれ」
「は~い、優しくしてますよー 痛く無い、痛く無い。大丈夫ですからね~」
「いや、痛いから。わらわのまぶたが千切れるってば。なぁ勇者。あわわわわ、目薬目薬目薬……」
うーん、魔王の奴、恐怖で訳分からなくなっちゃったのかな? 目薬連発って…… それにしてもヤバイ位に目が真っ赤っかだな。魔王が寝る前にもう一回目薬を差してやらないといけないかな?
「なぁ、やるなら早くしてくれ。この差すか差さんか曖昧な状態が一番嫌なんじゃ。それにまぶたが痛いから。なぁ勇者、まぶた開き過ぎではないか? わらわのまぶた元に戻るんじゃろうな?」
「・・・」
「おい! そこで黙るなよ、不安になるじゃろうが。なぁ、何か言ってくれよ」
「・・・」
「無言でにっこりは止めてくれ。微笑むのは止めてくれよ。なぁ、本当にわらわのまぶた大丈夫なのじゃろうな?」
ギャグマンガじゃあるまいし、まぶたが元に戻らず、ビョーンってなったままになる訳無いじゃないか。多分大丈夫だろ?
「なぁ勇者、目が乾いて痛いし早くやってくれ。焦らさないでくれよ。左目もまだしみて痛いし、早く済ませたいんじゃ…… ギャー、おーい! 声かけせずにいきなりやるなよ。目が、目が又しみる~。 こやつドボドボかけよった。かけ過ぎじゃ、どんだけ目薬を摘まんだらこんなに出るんじゃ。なぁ、もうまぶたから手を離してくれよ」
おっと、つい目薬を摘まむ指に力が入ってしまった。結構出たなぁ。
「うぅ~ しみる~ 何でこんなにしみるんじゃ? おかしいじゃろ。あ~ ダメじゃ、目が開けれん。これもしかしてわらわの目、溶けておらんよな? 大丈夫じゃよな。何か不安になる痛さとしみ具合じゃぞ」
「はーい、終わりましたよー。多分大丈夫ですよー、目薬で目が溶ける訳無いじゃないですか~」
「多分とか言うな。でもコレ本当に溶けたんじゃ無いかって位に痛いし、しみるんじゃ。うぅ…… まだ目を開けれそうにないぞコレ」
「ゲームのし過ぎですねー、それとネットのし過ぎと、徹夜してするからですよー」
「なぁ、何時までそのキャラを続けるつもりじゃ? わらわつっこんだ方が良いのか?」
「えっ? 別に良いよつっこまなくても。思いつきでやってるだけだから。それより魔王、俺今から走りに行くから、少しは寝たら?」
「・・・まだ眠く無いからいい」
絶対ウソだ、眠く無いはずが無い。ゲームしたいだけだろ? とは言え目薬による効果で眠さが多少は失せたかも知れないな。
魔王の奴、まだ目をつぶって居る。これ暫く目を開けれないだろうな。こいつにとってはある意味目薬って、強力な眠気覚ましだな。
まぁ良いや、とりあえず走りに行こう。そんで帰ったら魔王に飯食わせて、寝かしつけないといけない。
うん、寝かしつけるって、俺は魔王のお母さんじゃ無いんだけどなぁ……
21時にも投稿します。