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第34話 サキュバスクイーン

ストックがこれにて終了です。


俺の目の前に美しい白い肌をした女が居る。


スラッとした、細く長い脚を惜し気もなく披露する女。

やや上気した頬。頭にはタオルを巻いているが、風呂上がりだからだろう。


「あー、八矢サイダー美味しいなぁ。コーラもエエが、八矢サイダーも美味しいよなぁ。妾、これ好きじゃなぁ」


「・・・」


「ビールか酎ハイにしようかと思うたが、コレにして正解じゃ。なーんか身体に染み渡る気がするのは気のせいかの?」


「・・・」


こんのポンコツ女が! 風呂上がりとは言えなんて格好をしてるんだ? お前一昨日までもっと重装甲だっただろうが。


それが昨日から軽装甲になり、今日は無防備か? このポンコツめ、何てけしからん奴だよ。


「おいアレクシア」


「ん? どうした?」


どうしたじゃねーよ。お前そんな格好で身を守れるのか? 鎧を纏え、鎧を。


「お前なぁ、その格好はなんだ?」


「何って、何の話じゃ?」


この野郎が! いや、女朗が! 自分で気付いていないのか? いやいや、それは無いだろ? だってコイツ一昨日までもっと厚着してたよな。


神によって元の姿に戻されたあの日、俺はコイツに小豆色のダサジャージをやったが、アレ着てたよな。うん、ダサイとか何とか言いながら、ブツブツ言いながらも結局気に入って着てたくせ、それなのに……。


「お前のその格好だよ。短パンTシャツ、何なのお前? 何でそんな薄着なんだよ?」


このアンポンタン。けしからん身体をしてるくせ、そんなけしからん身体をしといて何でそんな薄着なんだよ。ああ、けしからんね。誠にもってけしからん身体だね。


「はぁ~? そんなの暑いからに決まっておろう。もう初夏と言って良い時期じゃぞ。なぁ悠莉、もうクーラー点けよう。暑いんじゃが」


「それはお前が、風呂から上がったばっかりだからだよ。お前なぁ、我が家は何階だと思ってるんだ? 窓開けてたら風がピューピュー入って来てるだろ。風が吹いて来てむしろやや肌寒い位だぞ、お前が暑がりなだけだ。扇風機すらいらんわ」


タワーマンションの高層階で、更に今日は何時もより風が強い。コイツは扇風機を点けてるが、そんなのいらない位に風が部屋に吹き込んで来てるのに、それなのにクーラー? 要らんわ!


本当コイツって暑がりの寒がりだよな。こっちに来て身体が弱体化し過ぎだ、そんなんじゃもう向こうに戻れないぞ。


「いやいや、梅雨も明けもう夏の始まりじゃ。暑くて当然。これはクーラーを点けるべきじゃな」


「だーかーらー。このアホ、まだダメです。それよりお前、もっと厚着しろ。あの小豆色のジャージを着ろよ。良いのか? 俺に見られるぞ。薄着だとお前、身体を俺に見られるんだぞ」


「そんな事言われてものう……。よくよく考えれば、お前と一緒に住んで一年以上経つし、前の姿の時も夏場は妾この格好で居た訳じゃし、そう考えれば今更ではないか。身体が大きいか小さいかの、ただそれだけの違いじゃ。じゃからお前に見られても、だから? としか思わぬ」


このアホタレさんめ、何が身体が大きいか小さいか只それだけの違いだ? アホな事抜かすな! 大違いだよ、問題しかないよ。


あのちんちくりんの姿と、今の大人バージョンの姿では天と地くらいに違う。

胸だって全く違うぞ。今はブラ着けてるが、ちんちくりんの時はそんなの一度も装備していなかったじゃないか。

ちんちくりんの時はブラのブって言葉すら必要無かったが、今は装備してるだろ。


風呂上がりとは言えノーブラでは無く、ブラを身に付けて居ると言う事は、多少は俺を警戒してるのだろうが、根本的に薄着なんだよお前は。


けしからん胸をしやがって……、何だよそれ? 何をどうしたらそんな御立派な胸部装甲になるんだ? クソが……。もっと着込めよ、それとも何か? 誘ってんのか? このエロ魔王めが! 悪魔かお前は。この人を惑わす淫魔め!


「お前一昨日までは俺の事を警戒してただろ? 上下あのジャージだったじゃないか。それが昨日はジャージの下しか履いていないし、今日は短パンTシャツか? ん? Tシャツ? お前それもしかしなくても、俺のTシャツだよな? お前はなに勝手に着てるんだよ? 俺は着て良いなんて一言も言っていないぞ」


コイツまた人の服を勝手に着やがって。

極当たり前の様に、普通に着てたから分からなかった。コイツは何、自分の物ですって顔して着てるんだ? 自然過ぎて分からなかったぞ。ん?

おい! 胸のところが伸びるだろうが! このポンコツめが、お前は何故俺のTシャツを着る? 何度言っても着やがって。お前のそのけしからん胸で服が伸びてビローンってなるだろうが!


「いや~ 楽なんじゃよなコレ」


「お前は週末に泊まりに来る彼女かよ? マジでやめろ、今の姿のサイズの服も、いっぱい買ってやっただろ? それなのに楽だと? 本当にやめろ」


「良いではないか。妾風呂上がりじゃし、汚くも無いんじゃ。まぁ気にするでない」


俺が気にするんだよ。

見た目だけは、見た目だけはコイツ凄く良いし、身体も細くっておっぱいもデカイし、そんな格好で居られると目の毒なんだよ。

目のやり場に困るし、本当にもっと服を着て欲しい。どうしたらコイツはもっと服を着るんだ?


「あー 暑いなぁ。悠莉、クーラー入れようよ。妾暑いんじゃが」


このおっぱい魔王が! 胸元をパタパタするな。

コイツもしかして、胸部装甲が大幅に強化されてる事を忘れていないか? クソっ! また胸元をパタパタしやがって。

胸元が伸びるだろ、と言うか胸元から見えてはいけない布が見えるじゃないか! コイツ実は分かっててやってるだろ? わざとか? なぁ、わざとなのか?


「お前コラ! 胸元をパタパタするなよ」


「だから暑いんじゃって」


「こんのおっぱいめが! お前わざとやってるんだろ? なぁ、わざと俺に見せつけてるだろ? お前は誘ってるのか?」


「誰がおっぱいじゃ誰が? それとお前今日はおかしいぞ。訳の分からぬ事を言いおって……」


こんのアホタレが、お前は今サキュバスよりエロいんだよ! ダメだ、コイツの天然っぷりは分かってたはずなのに、それなのに……、予想を遥かに上回ってやがったぞ。


チッ……。まさかこのポンコツにこんな事を思う日が来るとは……。人生分からないもんだよ。

しかしコイツ本当に良い女だな。見た目だけなら、大事な事だからもう一回言うが、見た目だけなら結構好みだったりするんだよな。見た目だけはな。


「お前本当にもっと服を着てくれよ。頼むからあのジャージを着てくれ。頼むから」


「だから暑いと言っておろう。何度も同じ事を言わせおって……。別に今更じゃろ? 今の妾の格好は、夏なら当たり前にしていた姿ではないか」


「今は姿が違うだろ? それと胸元をパタパタすんな」


「中身は一緒じゃ。さっきも言ったが今更お前にこの格好を見られても、本当に今更じゃからな。その事に気づいただけの事じゃ」


こんのクソガキ! 言ってるそばからまた、また胸元をパタパタさせやがって。お前は俺に見せつけてるのか? 絶対そうだろ?

見えちゃいけない布が見えちゃうだろ。頼むからもう少し気にしてくれよ。と言うかチラチラ見えそうなんだよ。


あっ…… 水色か……。


いやいや、それよりもだ、中身が一緒でもガワが違うだろうがガワが。お前はなんでそんなに無防備なんだよ? 頼むからもっと警戒してくれよ。


「しかし暑いのう。なぁ悠莉よ、クーラーはいつから点けるんじゃ? まだまだと言っておったら結局は夏真っ盛りまでクーラー無しになってしまうぞ」


「分かってるよ。気温が……」


「気温がどうした?」


お前こそどうした? 胡座(あぐら)を組んで、両手を後ろにもって行って身体を支えてるが、短パンの隙間から……。そうか、水色か。上下合わせるよな。うん、普通は上下合わせる奴が多いもんな。チラッとだが隙間から…… 水色か。


「なぁアレクシア、頼むからジャージ着てくれよ。もう十分身体は鎮まっただろ? これだけ扇風機に当たってたら、もう暑さも感じないんじゃないか?」


「何を言う、まだ暑いわい。お前さっきからやたら妾にジャージを着させたがるが、何でなんじゃ?」


「・・・」


そらお前の姿が目の毒だからだよ。ついでに言うと、水色の見えちゃいけない布が、チラチラ見えるからです。


「何じゃ? 言うてみい?」


「ならハッキリ言うが、お前さっきからチラチラ見えてんだよ。水色の見えちゃいけない布がな。お前わざとやってんの?」


「水色の見えたらいかぬ布が? 水色……。あー! お前、お前……。なに勝手に見てくれとる! 誰が見てエエと言うた?」


このアホタレ、気づいていなかったのか? 何て奴だよ、天然にも程がある。それに勝手に見ただと? お前が見せつけて来てるんだろうが!


こんのおっぱい魔王が。どうしてくれようか……。


「お前ふざけんなよ! 俺は何度ももっと服を着ろ、ジャージを着ろと言ってただろうが! それをお前が無視してたからじゃないかよ。お前の今の格好エロいんだよ。お前は今、サキュバスよりエロいからな。このサキュバスクイーンが……」


「誰がサキュバスクイーンじゃ? お前見るなよ。妾の身体をいやらしく見ておると思っておったが、やはり見ておったのだな。くっ……、こっちを見るで無い。油断も隙もないのう……」


何が油断も隙も無いだ? お前は油断しかねーよ。

と言うかコイツ嫌がってるくせ、そのくせ着込もうとしないんだな? しかも体勢も変わらずで、胸元パタパタか? 片手で身体を支えて後ろに身体を反らすな。下の布がチラチラ見えちゃうだろ。かと言って前のめりになると胸元をパタパタしやがった時に上の布が見えてしまう。


これが前門の虎後門の狼か? 噂の包囲殲滅陣か? そうなのか? 何て事だ。これではにっちもさっちも行かない。俺は只、滅び行くのを黙って見てるだけしか出来ないのか! うん、テンションがおかしくなって来たな、自重しよう。


「もう! なぁアレクシア、俺に見られたく無かったらジャージを着ろ、な。その方がお互いの為だぞ。お前な、もし俺が変な気を起こしたらどうするつもりだ?」


「変な気~? それは困るのう。じゃが、まだ暑い。お前が妾をいやらしく見るのをやめれば良かろう」


「そんな格好しておいて、しかも胸元とか、下とか見せつけておいて良く言うよな? 俺はさっきから言ってるだろ。お前は誘ってんのかよ? 誘ってるんじゃ無かったらジャージを着ろ。このサキュバスクイーンめが! 分かったか? 人を惑わすエロサキュバスが……。この淫魔めが!」


「お前誰が淫魔じゃ? サキュバスクイーン言うな。エロサキュバスとかも言うで無い。大体じゃな、妾は誘ってなどおらぬわ。何と言う事を抜かすのじゃ。失礼な奴じゃの」


失礼なのはお前の存在そのものだよ。失礼が服を着て歩いてる様な奴に言われたく無い。

しかしこのままでは埒が明かないぞ。実力行使しか手段は無いのか? だがどうする? 冗談でも押し倒す様な事は出来ない。流石にそれはシャレにならないからな。


ブラのホックを外してやろうか? 確かやられたら、大変な事になると言うのを聞いた事があるな。


「おい、お前なーんか、良からぬ事を考えておらぬか? これ気のせいでは無いのう……。何かやらかしそうじゃな」


相変わらず勘の良い奴だ。だが俺は警告としてやろうとしてるんであって、コイツが思ってる様な良からぬ事はしないつもりだ。

ちょっとブラのホックを外そうと思ってるだけであって、それ以上でもそれ以下でも無い。


「おい、お前聞いておるか? 妾に何をやらかそうとしておる? どうせ下らん事じゃろうが、風呂上がりで気分と気持ちの良い時に、しょーもない事をするで無いぞ」


「・・・」


どうしよう。何かコイツが偉そうにしてるのがムカついて来たんだが? 本当にやってやろうか。


「もう……、図星か。お前は何をするつもりだったんじゃ? 一応聞いてやろうではないか」


「・・・」


何が一応聞いてやるだ? お前は陳情に来た自分の選挙区の有権者に、勘違いして偉そうに応対する政治家かよ?


「ホレ、どうした? 妾が聞いてやろうではないか」


「お前偉そうに……。そうだな、そんなに聞きたいなら聞かせてやろう。事は簡単だ。お前のホックを外してやろうと思っただけだ」


「ホック? ホックとは?」


鈍い奴だ。今お前が身に付けている服の中で、ホックが付いているのは、一つしかないじゃないか。


「悠莉、お前は何をしようと思った? ホックとは何なんじゃ?」


「ホックが付いているの何て一つしかないだろ? お前の水色のやつだよ。上の布の、水色のやつの後ろに付いてる金具だよ」


「ん? ん~? お、お前、お前それ…… ブラのホックか? アホかぁ! な~にをふざけた事を抜かしておる? な、何をやろうとしておるんじゃー! お前それセクハラって言うんじゃぞ」


「直接手でやらなきゃ良いだろ?」


「アホかー! 直接手でやろうがやるまいが、一緒じゃ! 良いわけ無かろう。と言うか手を使わずどうやってやるんじゃ? あっ! 糸か? お前糸を使ってやるつもりじゃな。ちょっと待て、まさかもう出しておるのではないか? やめろよ、フリでは無く、絶対やるなよ」


「・・・」


「お前そこで黙るなよ……」


やるなよ、やるなよ。うん、それ前フリ、ネタ振りに聞こえるぞ。コイツも大概笑いに毒されているよなぁ。絶対やるなってヤレって言ってるも同然だぞ。


どうしよう、これは本当にやらないといけない流れの様な気がしてきた。コイツの期待に応えるべきかな?


「やめい! お前のその顔はやるつもりじゃな? フリとかで無く本当にやるなよ」


「それもネタ振りだろ? 丹念なネタ振りだな。まぁなんだ、直接手でヤル訳じゃ無いし大丈夫だろ」


「大丈夫な訳あるかぁ! ネタ振りでは無いと言っておろうが。もう! つけ直すの面倒なんじゃぞ。妾そんな笑いは求めておらぬ」


「ならジャージを着ろ。着ないと本当にやるからな。ホラ、さっさと着るんだ」


「くっ……。コヤツ本当にやりそうじゃな。仕方ない、今日は着てやる。今日だけじゃからな。仕方ない、着替えて来るか……」


良し勝った。俺の正義が天に届いたんだ。

これであの悪辣なエロサキュバスは滅びた。

良し良し。サキュバスクイーンは只のポンコツ魔王へと変身したのだ。それを進化と思うか、退化と思うかは人それぞれだろう。


「ホレ、着たぞ。まだ少し暑いのに……。面倒じゃなぁ……」


「冗談でも押し倒されたり、本当にブラのホックを外されるよりマシだろ?」


「やはりコヤツ本当にやるつもりだったんじゃな。おい、もう糸は消せ。どうせ不可視の糸を出しておるのじゃろ?」


「出して無いぞ。それよりやっと落ち着いて過ごせる。お前の危機感を煽る為に、一瞬冗談で押し倒そうと思ったからな。まぁ本当にやらんけど。流石にそれはシャレにならん」


世の中にはやって良い事と悪い事がある。

やって良い冗談と悪い冗談も当然あるし、それ系は流石にシャレにならんからな。


「当たり前じゃ。もしそんな事をしてみい、全力で抗ってやるわ。例え糸でぐるぐる巻きにされても魔法は使えるんじゃ、そうなったら水とかお湯を出しまくってやるからの。後は氷も出しまくってやるわい。部屋中水浸しにするからな。家具とかも壊してやるし、部屋の中を無茶苦茶にしてやるわい」


「お前嫌な事やるなぁ……。心配しなくてもやらねーよ。やるならホックを外す位で勘弁してやるよ」


「アホな事を抜かすな。それもダメじゃ。さっきも言ったがつけ直すのは面倒なんじゃぞ」


だからやるんだよ。それでお前はジャージを着るんならやってやる。まぁ良い、とりあえず目のやり場に困る事は無くなった。これで落ち着いて過ごせる。

俺のTシャツをコイツが着たままと言う問題はあるが、今日のところは目をつぶっておいてやるか。仕方ない、今日はこれ位で勘弁しておいてやる。


「暑い! なぁ悠莉、もしかして夏真っ盛りになっても妾ジャージを着ておかねばならぬのか? それはちょっと勘弁して欲しいんじゃが……」


「その頃になったらどうせクーラー点けてるだろ。そしてお前は、冷房を効かせておいて寒いって言うんだ。なら多分大丈夫」


去年がそうだったからな。多分、いや、間違い無く今年もそうなる。寒いなら温度を上げれば良い物を、コイツは頑なに拒否しやがった。

うん、間違い無く今年もそうなるね、一万円賭けても良い。


「もう……。面倒じゃなぁ……。着る物くらい好きにさせてくれよ」


「どうせ冷房が活躍する頃には、お前は自発的にジャージを着るよ。寒いって言ってな。とりあえず短パンTシャツはやめろ。もしやるのなら……」


「おい、言い掛けて途中でやめるで無い。気になるであろうが」


言っても良いなら言うが、コイツはどんな反応するかな? 予想は出来るが……。


「おい、気になるじゃろ、ちゃんと言えよ」


「仕方ない、では教えてやろう。そうだな、俺が何度言っても短パンTシャツで、無防備に隙を晒して過ごすなら。お前は誘ってんのかって格好で過ごすのなら。お前を優しく抱きしめる。そして耳元でアレクシアって(ささや)いてやるからな」


「なっ、なっ、なっ……。だ、だ、だ、だ、抱きしめる? 優しく抱きしめ…… 抱きしめる? お前は何を言っておる? 耳元で囁くじゃと? バカぁ、やめぬか。な、何を言っておるんじゃお前?」


顔を真っ赤にして照れる。思った通りの反応だ。

コイツって直ぐ照れるくせして、あんな隙だらけの格好で過ごしたりと、矛盾してると言うか、天然を極めてると言うか不思議な奴だよ。


アレクシア君、照れて恥ずかしがるなら、もっと恥ずかしさの範囲を広げようね。

キミ、あれで誘っていないなら、天然も過ぎると言う物だよ。今の姿でアレをやられると、本当にエロいからね。


「お前やるなよ、絶対やるなよ、本当にやるなよ」


「て、前フリか?」


「違うわい!」


これ、一回やってみたいと思うが、本当にやったらどうなるんだろう? 何か取り返しのつかない事になりそうだ。うん、シャレにならないね。


「だ、抱きしめるとか言うなよ……。や、優しく抱き締めるとか言うでない……。バカぁ……」


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