プロローグ
「フィーリルよ。あの世界の転生者を全員殺してほしい」命の神がそう、私に言ってきた。なぜと聞けば「生命のバランスを保とうと転生者をお前に送らせていたが、その者達が虐殺を始めた。お前達女神が勝手に授けた力で歪め始めている。その為発端であるお前にあの世界の混乱を治めて来いということだ」……面倒なことになった。
「わかりましたよ。命の神、旅支度をしますので少々お待ちください。」命の神はわかったと言ったあといなくなった。少しして私は鍛冶屋にやってきた。そこで新しく武器を作ってもらうことにした。「しっかしお前も災難だな〜……しかしなんであの世界にわざわざ人間を送ったんだ?しかも女神の力を1部持たせたり私に武器を作らせたり……」そう呑気なことを言う赤髪は武器の女神、タイタン。私は質問に答えるため口を開いた「人間って未練が多いと理性が無くなって目には見えなくなるけどその世界の人に迷惑をかけるカースっていう存在になるの。それを排除するのも私の仕事なんだけど、、まぁこれが面倒くさくってね向こうに送ってた。なんか少し前から『力を寄越せ』って言われちゃって、仕方ないからそいつらには力をあげてたんだけど……まさかこういう使われ方するなんてね……」ため息をついた。はぁ……めんどくさ……「へぇ、大変だな……っと出来たぜ、ほら」そう渡されたのは2つの刃がついた鎌だった。「上は人間用。下はカース用だ。私の加護で滅多なことが無ければ刃こぼれしないし壊れない。名はカフィー。」タイタンは自信満々に私に武器の説明をした。一通り聞きお礼を言って私は向こうに行く準備を完全に整えた。
私が向こうの世界に行こうとすると命の神が布を持って「奴らは悪知恵が働く。これを持っていきなさい。これは神の衣。これを被っていればお前への攻撃は届かない。」そう言って渡してくれた。こんな綺麗な布、絶対大事なはずなのに、、私は覚悟を決め向こうの世界に旅立った。




