わたげで思い出して
頬を掠める風
目の前にわたげがふわり
ふと貴方を思い出しました
今は遠くにいます
いつかは近くなるかもしれない
貴方との距離
貴方には
このわたげが見えていますか
わたげを見て私を
思い出してくれますか
近づくほど苦しくて
遠くなるほど寂しい
そんな距離にわたげを添えたのは
紛れもない貴方です
「寂しさは時間の問題だよ」
貴方は言っていましたね
でも私は
見て 触れて 感じるものに
いつも貴方を添えてしまう
強く握っていた手を離して
たんぽぽを軽くとびこえた
そんな貴方が
あのわたげみたいに
上手に空をとんでいけますように