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蒼綺月之想詩  作者: 蒼月夜
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第弐章 十四話『名乗る者』






《白》の白光之翼(はっこうのつばさ)で、首領の部屋であろうと思われる場所に突入。


結果は……



当たり。



《白》は部屋に着くと同時に、出口に向かいその扉を閉めた。


【壁】


この部屋に敵を入れさせない様に扉の前で防ぐ役目。


狭い室内で大人数に囲まれるのは厄介だから。


危険な役目だけど、《白》なら大丈夫。




そして、私の目の前に居るのは…




??「貴様ら……何者だ……。」




高級そうな椅子


豪華な装飾品


必要数以上のランプ



部屋の有り様を見るだけで、椅子に深々と座るこの人物像が伺える。


獲物は大きな湾曲刀。


両手剣程ではないにしろ片手剣の中では大きさはトップクラスだろう。


鍔迫り合いでも武器を破壊されかねない。




並みの武器なら。





『……此処に監禁されている者が居る筈。


……場所を教えて。』



??「なるほど、あの女を奪い返しに来たのか。


クククッ、面白い…。」



そう言うとその男は椅子から立ち上がり、意外な言葉を口にした。




??「地下1階の最奥の部屋だ。」



男はニヤリと笑う。


??「意外か?クククッ。


教えた理由は二つある。


1つ目は辿り着いても特殊な結界が施されている檻を開ける事が出来ない事。


2つ目は、お前は此処を生きて出られない事。」




その男は剣を抜く。




「俺の名はミゲル。


お前を葬り去る男の名だ。


クククッ!


ハーッハッハ!


久しぶりに骨のある奴と戦えそうだ!!」




ミゲル…。


この男……異界者じゃない…。


結界を張ったのはこの男ではない。



ミゲル「あー、そうそう。

助けるなら早くした方がいいぞー?


あの結界の檻、どんどん縮んでるからなー。


今頃、女の体がどうなってるか分からんなー。」




…………。




……時間がない。




身代金を受け取るまで人質に危害を加える事はないと思っていた。



『どうして人質に危害を加える?』



ミゲル「あの女生意気なんだよ!!


何日か食事を与えないでおいたら静かになったが、


俺に歯向かったからにはただじゃおけねぇ!!」




数日食事も与えられていない…。




二手に別れた方が良さそう。



ミゲル「お喋りは終わりだ!!」



ミゲルは一気に距離を詰めて、大きく湾曲刀を振り下ろす。



(キィィーーン!!)



ミゲル「受けた…だと…。」



ミゲルは己の湾曲刀を、私の刀が受け止めた事に驚いている。




『……破壊……出来ると思った……?』




ミゲル「チッ!


やるじゃねぇか。


貴様、名前は?」


































『……名乗るは、私じゃない。』









空。






この部屋の上空。






そこから、元の世界の精霊の力を纏い急行下して来る一つのエネルギー。





この廃墟の敵の数を前に、それでも

一人で人質を助けようと足を踏み出そうとした者。




その剣技を今は異世界の人の為に使おうと誓った者。




屋上を突き破る音




片膝を付く着地の衝撃を吸収する精霊の力




ゆっくり立ち上がり




そして、その者はミゲルと対峙する。
























ラエル「俺の名はラエル。


シュリオン大陸のナイトマスターだ。」

















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