表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蒼綺月之想詩  作者: 蒼月夜
14/39

第弐章 十話『分の悪い方』






此処か…。


草むらに身を隠し、

森の奥にひっそりと建っている廃墟を見据える。


何かの工場跡だろうか?


思ったより大きい。


入り口には見張りの山賊が数人。


中にはどれだけの山賊が居るか分からない。


その中を一人で探し回るには広すぎる…。


それでも…




















行くしかない!






俺が脚を踏み出しそうとした時、


不意に背後から声がした。




??「…待って…下さい…。」














驚いた。


その声の正体が《黒》さんだったからじゃない。


この草むらの中を音も立てず俺の背後をとっていた事に。


《白》「あれ??


ラエルさん、どうして此処に??」



《白》さんもか…。



何者なんだこの二人…。



『例のクエストの途中で、此処に人質が捕らわれてるって聞いて助けに来たんですけど…。』


《白》「おー!☆そうでしたか!☆

なら私達と同じですね!☆」


『え、《白》さん達もですか?


一体どういう事ですか…?』


《黒》「実は…」




……………………。




………………。





…………。







『え!騙された!?』


《白》「みたいです…。」


『それで《蒼》さんは一人で戻ったんですか!?


1対1ならまだしも、紗希さんを守りながらなんて分が悪いですよ!


誰かを守りながら戦うって凄く難しいですから!』




どうする?


戻るか?


いや、今から走って戻っても到底間に合いそうにない。


それに、人質の事もあるし…。




《白》「ラエルさんの言う通り、誰かを守りながら戦うって本当に難しいです。」


『だったら!』



言葉を続けようとする俺を遮る様に、黒さんが俺の肩にそっと手を掛ける。


シルクハットと覆面の間から見えるその瞳は真っ直ぐに俺を見つめた。















静かに風が吹いた。











そして、ゆっくりと落ち着いた声が耳に届く。








































《黒》「それでも分が悪いのは、紫蜂さんの方。」

















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ