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ルイの告白。その3

 キャバ嬢を止めてからの私は彼の言っていた普通の女の子って言う物になれるのかも? って思って普通のアルバイトを始めてみた。近くのパン屋さんがアルバイトを募集していたからそのパン屋さんで。


 だけど、長続きさせる事は出来なかったの。キャバクラでキャバ嬢として長い期間働いていた私は、普通のアルバイトで貰えるだけのお給料で生きていけれるだけの、生活水準じゃなくなってしまっていた。


 1度覚えてしまった贅沢な暮らしを忘れる事が出来ず、また変える事も出来なかった私は、貯金を切り崩しながらキャバ嬢の時と同じ生活を送っていたの。


 当然、そんな生活が長く続く訳も無くて、直ぐに貯金は無くなりそうになってきた。そんな時に、キャバクラ時代から仲の良かったキャバ嬢からメールを貰った。


 木村マネージャーがデリバリーヘルスのお店を1から作り出店させた。って言う内容のメール。


 そのメールを見た私は【デリバリーヘルスってお客さん相手に裸になってサービスするヤツだよね? 私にも出来るのかな?】そう思った。裸になって性的なサービスをする事とかの嫌悪感なんかよりも私は【このお店に行けば大好きな彼と毎日一緒に居られる、彼の性格上一緒に働いていたらきっと優しくしてくれる】そんな思いの方が勝っていた。


 そして、私は彼のやっているデリヘルに電話を掛けた。

デリヘル嬢として働きたいです。って。


 面接には彼。木村店長が来てくれた。最初は少し怒られた、お前がデリヘル嬢をやる意味が無いって。私は彼にだけは知られたく無かった事を素直に話した。だって話さなきゃ彼と同じお店に居られないから。


 【私はアナタの心配してくれてた通りに、アイドルから元アイドルになってしまった。キャバクラに私の居場所はもう無い。そして覚えてしまった贅沢も忘れられないダメな女なんです】


 そんな私に彼は手を差しのべてくれた。私が狙っていた通りに。

私はズルい女の子だと思う。好きな人と一緒に居たい。私の方を振り向いて欲しい。お前は俺の側にずっと居ろって言って欲しい。

そんな事を考えている。そして、私がそう言って欲しいと思う人には、彼がとても大切にしている彼女も居る。

普通なら忘れて違う恋をしないといけないんだろうけど、私は私の思いを止められ無かった。

ただ側に居て、お店で働いてくれる女の子としてでもいいから、彼の優しさに触れていたかった。

そうしないと私が私じゃ居られないって思っていたから。

だから、私はお店の店長とデリヘル嬢と言う関係を利用して、彼の側に居る事を選んだ。


 私は自分から彼にとって都合の良いだけの女の子でも構わないと思った。彼の側に居られるのなら。


 こうして……彼の側にずっと居てもいい、デリヘル嬢に私はなった。


 私がデリヘル嬢として働く為の技術の指導。講習が行われる事になった時に、その講習の相手を彼か藤田マネージャーか好きな方を選べと言われた。私は迷わずに彼を選んだ。だって1番最初に裸を見られるなら彼が良いって思ったから。


 その後も私は、彼の側を離れたくない。って言う理由で彼が次々と出して行くデリヘルのお店に、デリヘル嬢として付いていった。


 そんな事をしていたある日、彼はデリヘルの仕事から少しの間だけ離れて、キャバクラを新たに作って出店させる仕事に就く事になった。


 私は彼との距離が離れてしまうんじゃないかと、不安に陥りそうになっていたそんな時に、彼の大切にしている彼女のユキさんから、声を掛けられた。新しく部屋を借りる予定だから、そこにルイちゃんも一緒に住まない? って。


 ユキさんは、私の気持ちを十分に理解していて、もしも彼が望むのなら、ルイちゃんとそう言う仲になっても私は平気。風俗業界で長く働いてるから色々と分かっちゃうし。とユキさんの思いを話してくれた。私はそんなユキさんに甘えて一緒に暮らし、彼がそんな形を望むって言うのを待つ事にした。


 だけど……私の心は揺れ始めた。

彼は新しく出すお店の事に邁進をし、ユキさんもそんな彼の助けになれるようにって、風俗嬢を辞めて彼の手伝いを始めた。


 私には……彼を助けてあげられる事が無かった。だから、毎日彼が出店したデリヘルに行ってデリヘル嬢として働く事しか出来なかった。彼と接する時間も減っていき私は、どうしようも無い程の寂しさを覚えて行った。


 ただお店に行きデリヘル嬢として働き部屋に帰るだけ。

そんな日々を繰り返していた時に私は、あの人と出会った。

昔から知ってはいた人だけれども……



 

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【風俗嬢と呼ばれて……】堕ちたJDの末路
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