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企画。

前話に於いて。

料金表の中に【VIPルーム使用料】が抜けて居ましたので、追記してあります。

 いよいよ、この繁華街1巨大な箱を持つキャバクラのオープンまで残り1週間を切った、とある日の事。


 俺は自社ビルの5階にある、社長室に来ている。

俺の横には、いつも俺の仕事を助けてくれる、彼女のユキも居る。


 「社長、これ目を通してみて下さい」


 俺はユキと2人である企画を思い付き、実際に企画書にして社長に提案してみた。


 『プレオープン? プレオープンってあれだろ? お店なんかがオープン前に関係者集めてやるやつだろ?』


 「そうです、そのプレオープンを1階のキャバクラでやったら、面白そうじゃありません?」


 俺とユキは、普通キャバクラなんかじゃ絶対にやらない、プレオープンをしてみたら、良い宣伝にもなるんじゃないか? そう考えてみた。もう1つの効果も店には必要だ。そう見込んで。


 『キャバクラでプレオープンなんて聞いた事ないぞ?』


 「これ、良い宣伝にもなるだけじゃなく、店にとってもかなり重要な事が分かるんですよ」


 プレオープンを開く目的と言うのは、大きく2つの意味がある。

1つは、宣伝効果を狙った物。関係者だけとは言え、その関係者が店を気に入りプライベートで再度遊びに来てくれたりもするだろう。

友人や知人に、口コミで宣伝してくれるかも知れない。


 口コミと言う宣伝は、意外とバカに出来ない。店にとって都合良く作られる、広告等と違い実際に店を利用した人が店の良さを語る事により、そこに【虚偽】や【誇張】等が混ざりにくいからだ。


 そして2つ目の意味こそが、俺がプレオープンを是非。と言う理由になっている。


 「社長プレオープンって、基本招待客は無料ですよね?」


 俺の言葉に社長は、確かに無料だな。と頷いた。


 「無料と言う事は、何かこちらに不手際……まぁ無いに越したことは無いんですが……不手際が発生しても、プレオープンだからと言う理由で、トラブルにならないんですよ」


 社長は、俺の言っている事の意味真の狙いに、まだ気付いてはいないようだった。


 「テーブル席が55席、VIPルーム3席の58席もある、巨大キャバクラです、誰もこんな店を作った事が無いでしょう、正に我が社が初なんです、だからこそどんなトラブルが起こりやすいか、実際に開店したら何が問題になるのか、それを事前にプレオープンで洗い出せるんです」


 俺のプレオープンを開きたい真の狙いは、この理由からだ。

こんな店、誰もやった事が無い。どんなトラブルが、どんな不具合が、どんなタイミングで起こるのか。そんな事誰も知らない。ノウハウをハウツーもマニュアルも無いも無いんだ。

何せこの店が、巨大キャバクラと言う物の【パイオニア】なのかも知れないからだ。


 いつになく真剣に熱く語る俺に、社長もいつしかプレオープンを開くと言う事に前向きになり始めてくれたのだが、まだ決めかねているようだ。


 確かにこれだけの店だ。たった1日開くと言うだけでも、それなりの費用は掛かる。キャバ嬢や男性スタッフ達に【プレオープンだから賃金無しで働け】なんて言える訳も無い。実際に消費される物の量も半端無い量になるだろう。


 俺は決めかねている社長に、1つ提案した。


 「社長。専務と本部長をここに呼んで、あの2人も賛成したら、プレオープンをするって事にしませんか?」


 その提案に、プレオープンをヤル気には、なっていたのだが、掛かる費用がネックとなりすぐに実行の許可を出せなかった社長も、あの2人も賛成するならば。と言ってくれた。


 本部長は、ホテル勤務の経験なんかもある人だ。間違いなく賛成してくれるだろう。専務も強く反対してくるか? と言えば解らないが、あの人ならヤル事の意味をきちんと話したら賛成してくれそうだ。


 そして……社長室に呼ばれた2人に対して、俺は社長にしたのと同じように、プレオープンをする意味と意義を、力説した。


 結果。本部長は聞いて直ぐにプレオープンをする事の本当の意義である【トラブルの事前の洗い出し】に気付き、即賛成を。


 専務には1つ1つ丁寧に、プレオープンの持つ意味と、ヤル意義を説明して、最後には賛成してくれた。


 こうして。俺が手掛け、代表を勤める、この繁華街1の巨大キャバクラは、キャバクラ業界でも珍しい【プレオープン】を行う事になった。


 その後の話し合いで。

・なるべく通常に近い形で開催する事

・フード類は予めオードブルを作り各テーブルに事前配置しオーダー等は取らない事

・VIPルームは解放しない事

・どうせヤルと決めたのなら、我が社らしく派手にヤル事


 この4つの骨子が決まった。


 そして社長と専務と本部長からは【開店祝いの御祝儀】と言う形で、プレオープンに来てくれた関係者に飲んで貰う為に実際に店でも取り扱う事になっているシャンパンの【ドン・ペリニヨン】が社長・提専務・本部長から各10本。合計30本もの数を提供して貰える事になった。


 1番強く【どうせやるなら、うちらしくド派手にやってやろうよ!】そう言っていた本部長は、俺の言葉に愕然とする事になる……


 「あっもちろん、経費は抑えるに越したことは無いので、オードブルはキッチン担当のスタッフに作って貰い、各テーブルにちょっとしたフルーツ盛りなんか置いたら、それだけでいいと思いますので、フルーツ盛りの作成の方、本部長指導の元、スタッフと一緒に作って下さいね」


 本部長は50個以上のフルーツ盛りを作らされる事になって、本気で泣きそうな顔をしていた。

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【風俗嬢と呼ばれて……】堕ちたJDの末路
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