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大誤算?

お昼ご飯のお供にと思い、閑話と言うか外伝と言うかを、2話ほど書いて届けようとしたのですが、これ投稿すると【時間軸が変になるな】と気付きまして、後に回す事にしました。

その為に、お昼ご飯のお供が、間に合わなくなり、この時間になってしまいました。


読者のみなさん、遅れてしまって、申し訳ない。

 『はい、お電話ありがとうございます【happy line】です、申し訳御座いませんが、只今の時間、派遣出来る女の子が、おりません、1番早くで、3時間後からの、派遣になってしまいます……はい、はい、誠に申し訳御座いません、はい、ありがとうございます、お客様のまたの御利用、心からお待ち申し上げております、はい、失礼致します』


 これで、5件目か……


 2号店の【happy line】がオープンした当日。現在の時間は、午後19時を過ぎた辺り。


 『部長……これで、5件目ですよ? この地域どうなってるんですか? うち以外の他の店、お休みなんですか?』


 近藤が、有り得ないような事を吐くが、実は俺も予想外過ぎて、少し同じ事を、思ってしまっていた。この界隈、暗黙のルールで、定休日でもあるのか? と。


 受け付け開始の正午から、異変があった。と言えば異変があった。普通、デリヘルを利用するとしても、平日の昼間に、頼む人はそうそう居ない。早くて仕事が終わりだす、17時か18時頃に、1~2本の電話があれば良い方だと思っていた。


 何せうちは、この地域に、初出店の新規参入組だ。名前も売れてない、知名度なんてある訳ない。なのに、受け付け開始と共に、電話が鳴り、その頻度は、時間が進む毎に増えていく。


 とうとう、現在。ルイ、ユウ、セナ、カレンのレギュラー組のデリヘル嬢だけでは足りず、ユキまで出動の、フル体制で挑む事になってしまっている。しかも、回転が全くと言っていいほどに、噛み合わず、お客さんを、こちらから断ると言うハメになっていた。


 山下は、さっきから、事務所に帰ってくる時間すら無く、車で市内中を走り回っている。先程までは、俺も山下と連携して、女の子達を乗せては送り届け、乗せては送り届けを繰り返していた。


 そして、とうとう回転が止まった為、事務所に戻ってこれていた。


 『これ……ずっと続くんですかね?』


 「分からん……開店のご祝儀や珍しさから来る忙しさなのか、これがこの地域の普通なのか、まったく読めん」


 これが通常なら、早急に、デリヘル嬢を増やす必要がある。

これが、新しいお店が開店した。と言う事に由来する忙しさなら、下手にデリヘル嬢を増やしても、仕事の取り合いになってしまう。

どちらにしても、1週間ほどは、様子を見るしか無い。


 とりあえず、山下に指示は出しておかないとな。


 「もしもし、山下、今、運転中か? チェンジは無しだ、後キャンセル料も今日だけって伝えて取らなくていい、あぁ……後、乗せた女の子全員に、お客さんにアンケート取るように指示を出せ、何で店の事を知ったのか? 何でこの店を選んだのか? その辺りを、女の子達の体調と疲労具合は、気に掛けて声掛けてやれよ、それじゃ後2時間したら、電話してこい、近藤を向かわせて、交代にするから、事務所に帰ってこい、事故には気を付けろよ、じゃぁな」


 「と言う訳で、2時間後には、近藤にも、あの運転地獄を味あわせやるからな」


 そう告げてやった。コイツ開店前のジャンケンに1人勝ちして、電話番をやるって言いやがった。まぁ……1号店では、電話番のプロだったから、任せて安心な部分もあるのはあるのだが。


 さてと、もう1仕事しますか。俺は、自分の携帯を取り出して、メールを打ち始める。それを見た近藤は、何の為なのか気付かなかったようで、俺に聞いてきた。


 『部長、誰にメールしてるんです? ユキさん?』


 惜しい! ユキも正解だが、ユキだけじゃない。


 「あぁ、1番頑張ってくれてる、子たちにな」


 そう言って、近藤に携帯の画面を見せる。そこには。


 【お疲れ様、大変だと思うけど、頑張ってくれ。店閉めた後で、高級焼き肉に連れて行ってやるから、もちろん、俺と近藤と山下のオゴリだ、好きなだけ良い肉食って、好きなだけビール飲んでくれ。 部長】


 そう書かれていた。


 『え~! 俺も金出すんですか?』


 そう言う近藤の頭に、強目にチョップを叩き落とす。


 「お前と山下に出させる訳ねぇだろ! でも、そこは男性スタッフ全員が、みんなの事を大事に思ってて、労いたいって思わせなきゃダメだろ? お前か山下が、この先ここの店長になるんだから」


 コイツは、仕事は真面目なんだが、こう言う人の心の機微って物に少し鈍感なんだよな。そして山下は、近藤と反対に、仕事はそこそこでも、要領良くて、人の心の機微に敏感なんだよな……2人合わせたら、良い仕事するんだが、2人店長ってのもなぁ……何か変だし。


 その後、電話をしてきた山下と近藤が入れ替わり、山下が事務所に帰ってきた。

俺は、山下を労い、この後閉店後に焼き肉に全員で行く事を告げた。その時に、近藤にも言ったように、男性スタッフ一同のオゴリの話もしたのだが、山下は、普通に【部長、ごちそうになります】と、山下が払う必要が無い事を、瞬時に理解していた。


 山下と2人で、その後も、事務所の電話の対応に追われ、お客さんにお断りの謝罪をしまくり、運良く回転と回転の合間に電話を掛けて来た、お客さんの元に、近藤が女の子を届け、そんな事を繰り返して、受け付け終了の午前2時を迎えた。


 「えっと……1番、遅くてユキの3時か……」


 受け付けは、終わったが、女の子達は、お客さんの頼んだコースの時間が過ぎるまでは、仕事をしている。

俺と山下は、事務所を軽く整理してから、近藤の居るところに、車で向かった。そのまま、事務所には帰らずに、焼き肉屋に行けるように。


 そして、次々と最後のお客さんの相手を終わらせた、デリヘル嬢達が、車へと乗り込む。全員が疲れ果てていて、車に乗り込むと同時に、眠りだすデリヘル嬢も居た。それでも、焼き肉は食べたいらしく、着いたら起こせ。と言われた。


 最後のユキを、迎えに行き、ユキが俺の車の助手席に座ると。


 『太郎ちゃん……死にそう……人工呼吸して……』


 と言ってきたが、他の子も見ていたので、頭にチョップを落としてあげた。ユキよ、後でたくさん人工呼吸してやるからな。


 その夜の、開店の打ち上げは、忙しさの鬱憤を晴らすかのように、特上と付いたカルビやロース、ハラミが、これでもかと、テーブルに並べられていた。


 お金足りるかな……ユキかルイに借りようかな?


 

 


 

 

 

 

 


 

書いた、閑話と言うか外伝は、後程、相応しい時間軸の時にでも投稿いたします。お楽しみに。

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【風俗嬢と呼ばれて……】堕ちたJDの末路
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