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再会と面接(後編)

こちらは後編です。

前編を読まれて無い方は、ページを1ページ戻し、前編からお読み下さい。

 「それじゃ、雇う、働いてくれるって事を前提に、話をするからな」


 俺は、ルイを雇うと言う事を決め、ルイもデリヘルで働くと言う覚悟を俺に示した。だから、今からは、ルイをデリヘル嬢として見て、お店の説明をしなきゃならない。


 俺は持ってきていた、カバンの中から、面接で使うお店の、主にお金に関した事が書かれている、女の子用のマニュアルを、取り出し、ルイに手渡した。


 「それ、見ながらお店の説明するから、そこには、お金の事も書いてあって、その事もちゃんと説明するからな、あっその紙、ルイが持ってていいからな」


 【sweet line 女性用システム説明書】


・勤務形態は2種類ある。

1.事務所にて待機をする、事務所待機勤務

2.事務所に行かずに、自宅等で店からの連絡を待つ自由待機


1を選択した場合に限り、待機時間に応じて時給が発生する(時間3,000円)最大8時間までとする。

2を選択した場合に限り、時給は発生しないが、勤務するかどうかの判断は個人の都合を優先する事が出来る(自由出勤制度)。


注)お店としての意向は、当然、待機勤務の女性を優先的に、お客様へ派遣する。沢山のお金を貰うなら待機勤務の方を、勧める。


・お客様からの利用希望の電話は、原則として。午前10時~深夜2時までとする。

待機勤務を希望される女性は、店が決めた受け付け可能時間の中で、最低累計で8時間の事務所待機をする事。


・女性へのキャッシュバック率は一律、料金の60%とする。

・お客様からの指名料に関しては全額が支給されるものとする。

・お客様からの御要望によるオプション料金は全額が支給されるものとする。


・希望するのであれば、寮等の提供も出来る(部屋の広さ、共同か単独な等、考慮して。無料~有料までを話し合い決める)


・勤務日数。勤務時間は、女性の希望に出来る限り店が沿う。


・その他不明な事がある場合は、必ず店長またはマネージャーに相談をする事。


 『店長~しつも~ん!』


 「何?」


 紙を読んでいたルイが、顔を上げ質問をしてくる。


 『この待機時間が、最低8時間なのは、分かったけど、累計って?』


 「うん? そのままの意味だな、例えばルイが10時に事務所に来てお昼の12時まで待機するとするだろ? そうしたら、待機時間は2時間だよな、その後、遊びに行くからって事務所から出て、また夜に事務所に戻ってきて6時間事務所で待機してたら、朝の2時間と足して8時間になるだろ? そう言う意味だ」

 

 『え? それじゃ途中で待機やめてどっか行っちゃってもいいの?』


 「ちゃんと、合計で8時間、事務所で待機出来るなら、途中で遊びに行っちゃってもいいって事だな」


 この累計にしたのは、我ながら会心の出来だと思う。

途中で、どこへなりと出掛けてくれて結構と言う自由度で誤魔化し、出来るだけ待機勤務を希望させようと言う意図がある。


 『戻って来なかったら?』


 「なんだ? ルイは、俺のお店で働くのに、約束破って8時間待機しないで、帰って来ないつもりなのか?」


 笑いながらそう言ってやると、慌てて、そんな事しないから! と言っていた。

そう、今、ルイが言った事が最大のネックにはなるんだ。

だから、藤田と共に、まぁよくある罰金で縛るしか無いと言う事に決まった。


 「30分1万円の罰金だよ」


 罰金なのね。と割りと普通に受け止めるルイ。まぁキャバクラでも当然、罰金制度はあった為に、納得出来る答えだったのだろう。

罰金なんて物は、約束を守れば絶対に取られる事など無いのだ。

そして、絶対に約束を守ってくれるなら、こんな制度はそもそもが、必要すら無い。


 『どのぐらいの、お客さんの相手するの?』


 そこは、直接、給料に関わる部分だから、気になるのは当然だな。


 「そうだな、まぁ曜日によるが……平日で5本、週末で10本ぐらいが、今、事務所待機してる女の子の平均だな」


 そう教えてやると、いくらぐらいの給料を1日に稼げるのか、計算を始めたので、手伝ってやる。


 「コースやオプション、指名なんかも関係してくるが、まぁ指名無し、オプション無し、コースも一番多い120分コースで計算するとだな……120分のコース料金が25,000円な、その60%だから15,000円がルイの取り分、それに平日の平均の5本を掛けると、75,000円な、それに待機してる時給が8時間掛ける3,000円で24,000円、たして99,000円が1日の給料になる」


 『す……すごい……バカみたいに営業して、お客さん店に呼んで、やっとそれと同じか少ないぐらいだよ? キャバクラって』


 そうなんだよな……普通の人ってキャバクラで働けば沢山お金貰えるって安易に思うが、沢山お金貰うには、ものすごい労力が必要なんだよな。毎日毎日、何十人に営業の電話やメールして、同伴して、たまにはアフターもして、必死にお客さんを店に通わせ無いと、沢山のお金は得られないんだよな。


 「まぁそりゃ……服着てるキャバクラと、服脱いでるデリヘルの違いって奴だな、因みに、うちの店にも、元キャバクラで働いてた女の子が居るが、デリヘルに慣れた今、キャバクラでなんか絶対働きたくないって言ってるな」


 『なんか分かるかも……すごいんだね、ヘルスやデリヘルって……』


 「それで、肝心な事聞くが、ルイは、待機勤務にするのか? 自由出勤にするのか? 俺としては、待機勤務してくれると嬉しいが? お給料もかなりの差出るしな」


 『うん、店長が助かるって言うなら、待機勤務にするよ、途中で外に出てもいいみたいだし、拘束されてる感も少ないしね』


 「それじゃ、ルイに更に提案だ、ルイが沢山お金稼げる為のな、週に何日働くつもりか、まだ聞いてないが、週に5日、事務所に来い、そして、自分の体調と相談しながら、無理なく行けそうだと思った時に、お客さんの元に行くようにしろ、それでも事務所で待機してる事になるから、待機時給は発生するから」


 『え? お客さんのところに行く気無くても、事務所に居たら時給貰えるの?』


 「まぁそうだな……でも、今日は待機時給だけ貰いに来ました! なんて態度には出すなよ、後、他のデリヘル嬢にも内緒な」


 キャバクラ時代の知り合いなんだし、キャバクラ時代に色々と助けて貰った事もあったので、店長権限で、少しだけ優遇してやる事にした。


 こうして、ルイが新たに、そして即戦力になりそうなルイが、うちの店で、デリヘル嬢として働く事が決まった。


 「ルイ、この後ヒマか?」


 『うん、予定は無いよ』


 「それじゃ、ちょっと付き合えよ、事務所に連れてくから、みんなにも紹介したいし、どんな事務所なのかも気になるだろ?」


 そう言って、2人でファミレスを出て、俺の車にルイを乗せ、事務所へと向かった。


 


 

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【風俗嬢と呼ばれて……】堕ちたJDの末路
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