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閑話。裏話その2

 前話の後書きで少し触れたように、今回は閑話と言う形を取らせてもらいまして。キャバクラ業界の【裏話】を話してみようかと思います。


 その前に、前提として。

この裏話は、あくまでも作者本人の【実体験】の元、作者が実際にキャバクラで働いていた時に、知り得た情報になります。

よって、現在の実情とは合っていない事もあるかと思われます。

その事を、踏まえた上で、お楽しみ下さい。


 先ず大前提として。キャバクラとは何ぞや? と思う方も居ると思いますので、そこから話してみたいと思います。


 キャバクラとは、キャバレーとクラブと言う昔から日本にあった、女性が男性を持て成し、お酒や会話等を楽しむ、飲み屋の良い所だけを取り入れ、合体させた、飲み屋になります。

キャバレーのような時間制で料金を明確にしている【明朗会計】

クラブのような、高級感の味わえるお店。

この2つを同時に味わえるお店となります。


 ほとんどのキャバクラが、入店する時間による、料金を予め決めており、店の中で、店側が用意してあるお酒だけを飲み。

女性も指名せず、何も頼まずに、決められたセット時間内で、退店した場合、予め決められた料金以外の料金が掛かる事はありません(中にはtaxと言う形で、少し余分に料金を取るお店もあります)


 キャバクラで働く女性達(キャバ嬢)は、ほとんどのキャバクラでは、高級感を出す為に、華やかなドレスに身を包み接客をします(他にも、普段着るような服をわざと着る事を決めている私服キャバクラや、特定のコスプレ衣装を着て接客するキャバクラ等、多様に存在してます)


 キャバクラでは、ほとんどのお店が。

キャバクラで働くキャバ嬢の事を【キャスト】

キャバクラに遊びに来るお客さんを【ゲスト】

そう呼び表しています。

※)この作品では、風俗店に馴染みの無い方への配慮の為に、わざと、分かりやすく、キャバ嬢、お客さん。と表現しています。

※)この作品を読み興味がわいて、キャバクラに遊びに行く、キャバクラで働いてみる、そう思った方。実際にキャバ嬢にキャバ嬢と言うと、怒られますので、御注意を。






 それでは、次は、実際にキャバクラへと遊びに行くと、どんな流れになるのか、お客さんの立場で、説明してみましょう。


 先ず入店すると、男性スタッフが出迎えてくれます。

この時に、お客さんに【人数】(まぁ見れば分かるので、よっぽどの団体じゃ無い限り聞かれませんが)と【指名するキャバ嬢の有無】を聞かれます。今回は、初めての入店なので指名は無くフリーとして入店しましょう。


 上記2点を聞かれ答えた後は、そのまま出迎えてくれたスタッフに案内をされ、テーブルに着きます。キャバクラでは、1組のお客さんにテーブルを1つ。と決まっていますから、1人で来ても、6人ぐらい座れるテーブルに案内されます。


どんなに店が混んできても絶対に【相席お願いします】なんて事は言われません。ただし、キャバクラのテーブルは小さなテーブルをいくつか合わせて大きなテーブル1つとして使っていますので、混雑してくると、テーブルを小さくされ、持っていかれたテーブルを使い、近くに無理やり席を作る事はあります。


 そして、席に座るとほぼ同時に、既にお客さんが入店した事を、インカム等を使い、全男性スタッフが知っているので、座った途端に他のスタッフが持ってきた、オシボリ等を渡されます。


 オシボリの温もりを楽しんでいると、スタッフから【飲み物】は何にするか? そう訪ねられます。キャバクラには予め、店が用意したお酒があります。まぁ……どこのお店も良いお酒なんて事は無いですが。作者が働いていたお店の場合。ウィスキー(スー○ーニッカと言う安物)焼酎(鏡月グリ○ン)のどちらか選べるようにしてました。


 この店側の用意してあるお酒を選んだ場合は、飲み放題です。

他にも、安物の酒を飲みたく無い場合は、別途お金を払えば、美味しいお酒を飲む事も出来ます。

他にも、お酒を飲む為に必要になる。氷・水・烏龍茶等も無料です。お酒は飲めないがキャバクラが好きと言うお客さん(実際居ます)は、この無料の烏龍茶を飲んだりします。


 男性スタッフは、お客さんの言った事を確認する意味もありますが、他のスタッフに知らせると言う意味もあり、コッソリとインカムのマイクのスイッチを押しながら、お客さんが何を飲むのか、復唱をして確認をします。そして、その間に既に他のスタッフの手により、お酒のボトル・氷・水や烏龍茶が用意されており、決まった次の瞬間には、全ての用意が出来ており、テーブルに並べられます。

他に、軽く摘まめる、お菓子類(チャーム)も、用意され、こちらも食べ放題です。


 飲み物が決まり、用意が整うと、いよいよ、付け回しを担当しているスタッフに連れられて【キャバ嬢】がやって来ます。

スタッフからキャバ嬢の名前を紹介してもらい、キャバ嬢がお客さんの隣に座り接客を、始めてくれます。


 後は、楽しいおしゃべりの時間を、心行くまでお酒を飲みながら楽しんで下さい。


 ※)ここで少し裏技を、隣に着いたキャバ嬢が、好みでは無かったとします。そんな時は、フロア内を巡回している男性スタッフに、キャバ嬢に見られないように、ジェスチャー等で【ダメ】【変えろ】等の合図を送ると、速攻で、付け回しが新しいキャバ嬢を連れてきて入れ替えてくれます。もちろん、入れ替えられたキャバ嬢から、良い印象を持たれる事は無いので、御注意を。


 楽しく、キャバ嬢とおしゃべりをしていると、キャバ嬢の方から【私も何か戴いていいですか?】等と聞かれます。

この時に何も考えず【いいよ】と言うと、1杯1,000円のドリンクが運ばれて来ますので、お財布の中身と相談して、返事をしましょう。


 別に見栄を張る必要は、全くありません。お金が無いなら【ダメ】と言えばいいのです。それで、キャバ嬢がお客さんに対して、ケチだとか思う事は、ほぼありません。

(※)ここで某ヤ○ザゲームに出てくるキャバ嬢のように、露骨に残念がったり、驚いたりするようなキャバ嬢だったら男性スタッフに言って下さい。店が終わった後に、軽く2~3時間は、泣くまで説教してやりますので)

 

 同様に【私、今日ご飯食べてくるの忘れちゃって】【お腹空いてないですか?】なんて事を言われたり、聞かれたりします。

これは【何かオツマミ等を頼んでもいいですか?】と聞いてるので、ここでも、お財布の中身と気分と相談して、注文しても良し、しなくても良し、好きな方を自由に選んで下さい。


 【今日、ご飯食べてくるの忘れちゃって】と言われたら【そうなんだ、それじゃ、お店終わった後に食べるご飯はいつもより美味しく感じるかもね】と断りましょう。ハッキリ【頼むな、ダメだ】と言うよりは、スマートかも知れません。


 付け回しの、考え方次第ですが、フリーなら1セットの間に、3人ぐらいのキャバ嬢を入れ替えて、隣に座らせてくれます。

フリーで来て、また来よう。なんて思ったら、このフリーの時に着いたキャバ嬢の中から、お気に入りを見つけ、次回指名してみるのも良いかも知れないですね。


 そんなこんなで、楽しい時間は、あっという間に過ぎ去り、お店が決めたセット時間の終わりが近付いて来ました。店によりますが、5分ぐらい前に、楽しく、おしゃべりしてる所を邪魔するかのように、男性スタッフがやって来ます。


 【そろそろ、御時間となりますが、御延長の方は、いかがなさいますか?】まぁ、言葉はそれぞれですが要するに【セット時間が終わるぞ、帰るのか? 延長するのか?】と言う事を聞かれます。


この時に、帰るなら帰ると、もう少し遊びたいなら延長と、スタッフに伝えましょう。


 【帰る】を選べば、男性スタッフの手により、使った分のお金が計算されて、金額の書かれた物を渡されますので、その渡してきたスタッフにお金を渡します。普通のお店の様にレジに行き会計をする。なんて事は絶対にありません。


 その後、お釣りがあるのなら、お釣りを席まで持ってきてくれますので、それを貰い、席を立ち出口に向かいましょう。この時に最後に着いていたキャバ嬢がお見送りしてくれます。


 【延長】を選べば、店側が決めたセット時間分の延長が自動的に選択され、料金に加算されます(たまに半分延長が選べる店もありますが)。


 その時に男性スタッフから【御延長ありがとうございます。御指名はありますか?】そう聞かれると思います。

この時に前のセットまでに着いたキャバ嬢の中にお気に入りが居たら、そのキャバ嬢の名前を、フロアを見渡して、好みのキャバ嬢を見付けたら、その旨を男性スタッフに告げましょう。キャバ嬢の名前を覚えていなくても大丈夫です。


 【2番目に着いた子】【そこのテーブルに居る髪の短い子】その程度の情報で、男性スタッフは確実に、きちんと、お客さんの指名したいキャバ嬢を把握して、連れてきてくれます。


 そして、指名をすると、優先的に席に指名したキャバ嬢が座ります。この時に、人気のあるキャバ嬢を指名すると、他にも指名されている場合があり、満足に一緒に過ごせないかも知れない事もあります。人気の無さそうな、でも自分の好みに近いキャバ嬢を指名すると良いでしょう。上手く行けばセット時間丸々、横にずっと座っている。なんて事も起きますから。


 そして、すぐ横に座っているキャバ嬢に遠慮する必要もありません。隣にキャバ嬢が居るのに違うキャバ嬢を指名するのは、気が引ける。そんな事は、微塵も思う必要はありません。


 お客さんに選ばれない接客をした、キャバ嬢が全て悪いのです。楽しませられなかった結果なので、むしろハッキリ言ってやりましょう。これじゃダメだ、指名が取れるように頑張ろう。そうキャバ嬢も思うはずですから。


 後は、お財布の中身と相談しながら、何セットでも、好きなだけ、キャバ嬢と一緒に楽しむ時間を、お過ごし下さい。


さて。キャバクラ楽しそうな場所と感じて貰えたら、良いのですが……。







 次は、キャバクラの【お金】に関する事、お話を。


 キャバクラには、当然、遊びに来てくれたお客さんに払って貰う料金と言う物が存在します。

今回は、作者の働いていたキャバクラの料金を例にして説明します。


 セット料金(50分) 3,000円~7,000円(時間帯で高い値段に移行)


 指名料金 入店時にお目当てのキャバ嬢を指名する本指名2,000円

フリーで入り、お店の中で気に入ったキャバ嬢を途中から指名する、場内指名1,000円。


 ボトルキープ料金 ハウスボトル(飲み放題の店が用意してある飲み物)以外のお酒を頼んだ時の料金。お酒の種類によりまちまちです。作者の働いていた店の場合。

一番安くて焼酎のいい○こ2,000円から始まり

VS○Pブランデー5,000円

ウィスキー山○8,000円

ヘ○シーVSOPブランデー10,000円

ヘネシーXOブランデー20,000円

シャンパンのドン・ペリニヨン(通称ドンペリ)10万円

ドン・ペリニヨンロゼ(通称ドンペリピンク・ピンドン)20万円

その他 ソフトドリンクピッチャー(オレンジジュース・コーラ・緑茶・牛乳)各3,000円(これは、キャバ嬢は飲めません、ソフトドリンクを別に頼ませる意図の元)


キャバ嬢が飲む物 ソフトドリンク1,000円

カクテル2,000円


オツマミ一律 2,000円

フルーツ盛り合わせ 時価(ほぼ、1万円でしたが)


 このような種類と料金が設定されていました。







 続いては、みんな大好き【他人の給料】のお話しです。


 先ずは男性スタッフ編から。


アルバイト 時給1,000円前後


社員スタッフ 日給月給1日1万円前後(保険選択制度あり)


幹部社員マネージャー 月給25万円~(各種保険・残業手当て等あり)


幹部社員店長 月給35万円~(各種保険・残業手当て等あり)


幹部社員エリアマネージャー(5店舗前後を統括管理) 月給50万円~(各種保険あり)


幹部社員部長(キャバクラ部門・ヘルス部門など部門の数だけ存在) 月給80万円~(各種保険あり)


幹部社員本部長(部長全ての管理者) 月給100万円~(各種保険・役員手当てあり)


後は、専務と社長です。給料は残念ながら知りません。恐らく専務で300万円~ 社長で500万円~とかだと、私は当時予想してました。


 次は、ちょっと複雑、みなさんが一番知りたいキャバ嬢のお給料。


 基本時給 時給2,000円~5,000円(人気により変動)


 本指名バックマージン 1本当たり本指名料金の100%

場内指名バックマージン 1本当たり場内指名料金の50%


 ドリンク・フードバックマージン 1杯・1品当たり料金の50%


 ボトルキープバックマージン 無し ただしシャンパンに限り1本当たり50%


 本指名ボーナス 月100本以上 10万円(場内指名と重複不可)

場内指名ボーナス 月50本以上 3万円(本指名と重複不可)


 月の個人総売上高 100万円~ 売上高の30%バック

300万円~ 売上高の50%バック

(時給・指名バック・指名ボーナスに加算 その他バックマージン除外)


例)No.1 週に5日 7時間勤務の場合(ドリンク500杯・フード50品 本指名150本 場内50本 総売上高300万円とする)


時給5,000円×7時間=35,000円(日)

35,000円×20日=70万円


指名バック 本指名2,000円×150本=30万円+ボーナス=40万円

場内指名 指名料金1,000円×50本=5万円×50%=25,000円


ドリンク・フード・ボトル各バックマージン 除外(シャンパンの場合のみ1本×50%×本数加算)


総売上高バックマージン 300万円×50%=150万円


合計 月のお給料 262.5万円也





 真面目にコツコツと働いてる私達……泣きたくなりますよね。

あくまでも、No.1になれる器量のあるキャバ嬢の場合になります。

指名もろくに取れなければ、最低時給。ドリンクバック。たまに入る場内指名バック。ぐらいしか貰えません。



 今回の裏話は。

【キャバクラシミュレーション】と【みんな大好きお金の話】

の2本で、お送りしました。





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