……いるの?
最近の話。
次男が言葉を少しずつ話せるようになってきてからのこと。
朝、家のリビングにあるテレビボードの左隅をじっと見つめていた次男。
「よぅ次男。 そんなとこになんかあるのか?」
「アン〇ンパン! アン〇ンパン!」
「あぁ、アン〇ンマン人形が取れなかったのね。 ほらっどうぞ」
「あーとぉ!」←次男曰く”ありがとう”と言ってるらしい。
満足した次男はスタタタと走り去っていく。
その日の夕方。
また次男が例の場所を凝視して固まっていた。
「またアン〇ンマン取って欲しいのか?」
そう言って取ってやろうとテレビボードの棚に手を伸ばしたが、そこには人形はなかった。
あぁそうかと、戻し忘れていたことを思い出す。
「ん? じゃあなんでまたそこ見てるんだ?」
怪訝に思った私は次男に聞く。
「どうした? なんかあるんか?」
「アン〇ンパン! アン〇ンパン!」
「いやいや、アン〇ンマンはあそこに寝てるよ?」
「アン〇ンパン! アン〇ンパン!」
「だからさ、あそこにいるって」
と、やり取りをすること数分。
風呂が沸いたと言うアラームが鳴り響く。
「ほら、お風呂沸いたからみんなで入ろう」
そう言って次男の背中を押しつつ風呂場へ向かう。
が、次男が振り返り、あの場所に向けて、
「ばいば~い」
と手を振っていた。
ごめん次男。
パパは基本視えない人だからマジでコワイ……
というか、新居建てたばかりでなんか居るとかもっとコワイ……