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無作為短編集(またの名を放置部屋)

満たせじの路

作者: 神条志人


「君を


 貴方を


 愛している


 愛しているのです」



そう告げた言の葉はあの人も君も全く同じ言の葉だった。


くすくすと二人笑いあう。今から死ににいくのにとても幸せだった。


そして眼差しを絡ませ二人は唇をあわせた。深く深くそしてあまく……。


愛しい愛しい。貴方が君が何よりも愛しい。


だけれどこんな結末しか選べなくてごめん。ごめんなさい。


今は互いの温もりが只管に哀しかった。


そしてあたりは焔に包まれた。





焼け焦げた跡に佇む人物がいた。


哀しそうに微笑み。花を手向けていた。


そしてしばらくの間佇むと


振り返ることなく去っていた。


そして其処に訪れるものは誰独りとしていなかった。


そして其れは森の奥深くへと消えた。


其れは満たせじの路の悲しい結末。


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