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第17話主人公には弱点、悪役には欠点を?

この一週間マリヤとクロウはエマとともに学校に行かず楽しく過ごした


そしてクロウはカネアシの正体を伝える

「えっ?ウソ」


クロウの話を聞いてマリヤは驚いた


カネアシとの出会いはあの発電所だった


昔私がまだ食べ物でエネルギーをつくれなかった時、家の燃料が切れた


そんな中で私のお母さんが資金援助してくれる人を見つけたとカネアシを連れてきた


カネアシは何十億もの資金で私達を支援してくれた


その見返りとしてお母さんは研究成果を共有していた


カネアシに共有した研究成果は………



0℃以下の気温でも凍らず栄養さえあれば問題なく成長し続ける小麦


宇宙で使える植物の種を窒素などのを主とした空気の膜で覆った地面に投げるだけで使えるボール


そして300℃の高温にも耐える人口蜘蛛糸……



マリヤは全てが繋がった



「もしかして手斧のレオンと仲間?」


「なぜそれを」


マリヤは気づいたことを説明した


「なるほどそんなことが。他に何か技術を共有しいませんか?」


クロウもクロウでラドュガの研究がある程度世界を変えるレベルであることは自覚していた


「他は分からない。お母さんのことだもん」


「そうですか」


クロウの中に新たな懸念が生まれた





カネアシはブクブクと揺れる水槽の中のホムンクルスを見つめていた


「ついに完成した」


無限に再生する肉体、強靭な耐久性これを欲しない時代はない


いつの時代も人は強いからだを求めた


そして彼もホムンクルスを純粋な人間に適合させることで新たなる人類の誕生を目指していた



「人間はより優れたものが生き残るべきだ。そして優れたものはより優れるべきであり。そして弱者は今より優れるべき存在で虐げられてはならない」


彼は写真に写る女性を見て慈しむ


「待っていてね」


その表情はどこか悲しげで美しさも感じる


既に侵食された人体(アワフキ)を触媒にすることによってエマに近い生物を後天的に造り出す


これが彼の計画だった



ホムンクルスに侵食された人体の細胞はその細胞を糧に癌のように繁殖し広がる 


しかしその細胞が繁殖する機能を持っていなかったらどうだろうか?


ダメージを受けた細胞が一時的にホムンクルスに乗っ取られ再生を始める


再生が終わる頃にはホムンクルス(寄生された細胞)は役目を終え元の細胞だけが残る


これが彼の仮説だ


「この仮説が正しければ………」


彼はウサギの首を切り落とす


そしてすぐさま改造したホムンクルスをウサギの首の断面にかけた


ホムンクルスはみるみる二つになったウサギの体を取り込み


ウサギは生き返った


「やった!!」


これで!!


これで彼女を生き返らせることができるかもしれない


彼女と………一生



彼は16歳ほどの少女を頭に思い浮かべた


その少女は可憐で慎ましく何より優しい


艶やかな髪をなびかせ振り返り手を振る姿を思い浮かべるだけで彼の胸は張り裂けそうだった


彼はビーカーに入った血液10mlと髪の毛数本を45kgの改造ホムンクルスに混ぜ合わせた


少しずつ形成されていく人間の体は脳ミソから広がるように生成されていく


椅子に座り彼女を待つ


初めはソワソワしていたがあまりの疲れに途中からカネアシは寝てしまった


10時間ほどたった頃


「カネアシ?」


その声に彼は目を覚ます


そこにはかつて彼が愛した人がいた

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