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第15話人の感情とは案外単純で複雑なのである

マリヤはプルプルと震え失禁しているエマに近づいた


エマは逃げ場のない壁を背中に怯えている


「ホムンクルスの話は本当?」


彼女の冷静かつ鋭い声はエマの喉を震わせる


「うん」


マリヤはもう一度さっきよりも鋭く言った


「本当?」


「わかんない」


「わかんないじゃないよ人が死んでるんだよ」


その強くなっていく口調は精神年齢の低い子供には強すぎる刺激だった


エマは泣くことしかできなくなりそれを見かねたクロウが二人の間に割って入り彼女に優しく問いただした


「誰かに人間になれる方法を教えてもらったの?」


エマはそれに対して縦に首を振る


「誰に聞いたの?」


「スーツのおじさん」


マリヤはその言葉を聞いた瞬間、視線をエマへ送った


エマはクロウに抱きついて泣き始める


「スーツのおじさんってこの人?」


クロウは手斧の男レオンの写真を見せる


「違うけど……同じ服着てる」


「同じ服?」


クロウは何かを思い付いたのかすぐに戻ろうと言い出した

私達はクロウの足に掴まれ彼の家へと向かった




血だらけの洞窟を歩くスーツの男カネアシ


「ホムンクルスは燃やされているか.....」


ラドュガのホムンクルスは燃えやすく炎に弱い


「しかし甘いな」


カネアシは燃え尽きたホムンクルスの一部をすくいとり


ビーカーの中で還元剤と混ぜながらライターで加熱する


するとみるみるホムンクルスが動き出す


彼はホムンクルスの入ったビーカーに蓋をした





ホムンクルスが燃えやすいのは管理しやすいからだ

燃やし固体化、還元し使う


これが本来の使い方でホムンクルスからしてみれば

燃えるとは冬眠状態のようなもの


あの船が沈没しアワフキが好き勝手にいろいろなところを開け漁ってくれたお陰で


荷物のナトリウムと沈没した際に入ってきた海水が水素を作り出し


彼の何らかの動きでホムンクルスが還元したのだろう


お陰でホムンクルスを還元する手間が省けた



カネアシはビーカーを眺める


「ラドュガ君の子供はとても美しいよ」




クロウの家は学校がある都心から少し離れたボロ家だった


中に入ってみると案外ちゃんとしており外観の割には清潔だった


「今日からここがエマのお家だよ好きに使ってね」


エマはクロウから離れようとしない


「マリヤは奥の部屋が空いてるから今日は泊まっていきな」


マリヤは普段の丁寧語から優しい言葉になるクロウの言葉を聞いて嫌気がさしていた


クロウが嫌なのではない。クロウの優しさに当てられ自分の行動、気質に嫌気がさしていた


マリヤは貸してもらった部屋のベッドで布団にくるまった


その布団はクロウの匂いがした


その頃クロウはエマを抱っこしたままラッドに電話をかけ現在までの情報を話す


「なるほど~スターライト、薬品会社、裏組織これは一つ何ですけどね~」


ラッドは勿体ぶる


「何か欲しいのか?」


「その言葉を待ってた!エマ!!エマを!!エマに会わせてください!!!!エマエマエマさまーーーー」



クロウはエマの直筆研究資料とエマの写真を引き換えに情報をもらった


それはアワフキに船の調査を依頼したのは手斧のレオンとエマに人間の見た目になる方法を教えたやつの上司に当たる人間であること


もう一つはそれがあのカネアシであることだった

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