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夜と希

自問自傷

作者: 希夜

何故なのか。


最初にそう思ったのはいつだろう

つらいとき?

苦しいとき?

悲しいとき?

いつだったかは覚えていないが、それが全ての元凶であることは間違いない


毎日を、何となく生きている

生きて行く内に、"生命の尊さ"なんてものを植え付けられて

死ぬことは、禁句で悲しいことだ、という考えが芽生えた


朝起きて、用意を済ませて、出かける

そして、自分に与えられた役割を今日もこなす

その内、その役割を思い通りに行えないことが増えた

軌道修正しようと必死に努力したけど、むしろ悪化した


その内、生きている事に理由を求めるようになった

求めてしまった

それが全ての始まりだった


一度求めてしまったらもう止まらなくて

傷は増え続けていって

自分が何者かすら分からなくなっていた


傷が直ったと思ったら、治ってなくて

過去の傷は未来の自分に牙を剥いた

そして生じた新たな傷は、また自分を苦しめた


何が悪いのだろう

何が悪かったのだろう

何で苦しまなきゃならないのだろう


理由を求め過ぎたことが悪かったのか

必死に生きたことが悪かったのか

仮面を被ったことが悪かったのか


どんなに問い続けても答えは見つからなくて

答えを見出さなくちゃならないこの世界に失望している


いつまで続くのだろうか

そんな疑問さえも傷の素になってしまう

これじゃ自問自傷だ

けれども、分かっているのに止められない


今日も自分は、無意味な後悔をする

生きることに理由を求めた、過去の自分に対して

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