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そこにいる君に逢いたくて。  作者: 神乃手龍
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リップだけでも



「はぁ~一瞬で女の子になっちゃった・・・」

「志津音ちゃんが好きな男性かぁ~」

「でも、長野先輩なら全国1000位以内の秀才だし、市川先輩ならバスケで県大会準決勝だし、長谷川先輩ならお金持ちだよ?」


それを聞くと嬉しそうに話だす。

「エヘヘ♪ 龍徳君は、この前の全国模試で全国24位だったみたい♪」

「何それ!そんなに頭が良いの?」


「うん♪ メチャクチャ聡明な人だよ♪ それとバスケは私位の実力が3人いたとしても龍徳君一人に勝てないかな?」


「うそ? だって志津音ちゃん全国大会に出場した事あるんだよね?」

「うん♪ ベスト8まで行ったよ♪」

「いくら女子バスって言っても3対1だよ?」


「うん♪無理♪ あと龍徳君は自分で設立した会社を持ってるから親がお金持ちって言われても何とも思わないかなぁ・・・へへへ♪」

「あっ・・・志津音ちゃんの好きな人って社会人なのかぁ~♪ ビックリした~・・・あれ?全国模試って・・・高校生なのかな? あれ?でも経営者って・・・どう言う事?」


「フフ♪ 違うよぉ~同い年だもん♪」

「同学年なの!?」

「いくらバスケだけ凄いって言っても・・・そりゃ~凄いわ・・・」


「えっ? バスケだけじゃないよ? 龍徳君はスポーツ全般が全国レベル以上に上手だよ?」

「はは・・・いんの?そんな人?」


「喧嘩は弱いとか? そんな事なさそうだね・・・」

「ボクシングやってるから4対1でも怪我したの見た事ないかな?」


「「超人じゃん!!」」

「うん♪ 本当にカッコいいの♪ 優しいし、頼りがいがあるし♪、いつも私を守ってくれるし♪、あぁ~早く会いたいなぁ~♪」


「あの志津音ちゃんが・・・」

「可愛い・・・ねえねえ♪今度志津音ちゃんの彼氏に合わせてよ♪」

「やだ!」


「即答?」

「良いじゃ~ん、ちょっとだけでも良いからぁ~」

「えぇ~」


「もしかして私達に見せられない様な顔だとか?」

「顔? フフ♪ メチャクチャカッコいいよ♪」

「本当に~?」


そう言ってもう一人の女子にアイコンタクト。

「! 私達に見せられないって事で察して上げなよ~」

「あっ♪ そうだよねぇ~ 恋するとフィルターがかかってカッコ良く見えるって言うしねえ~♪」


「ち・違うもん! 龍徳君は本当にカッコいいもん!」

「そっか、そっか~ うんうん♪ 志津音にはカッコいいんだもんね♪」

「ダメだよぉ~そんな事言ったら!私達には見せられないんだから!


「あぁ~そうだよねぇ~♪ ゴメンね志津音ちゃん♪」

「うぅ・・・見せる・・・」

「良いよぉ~無理しないで~♪」


「今度、来たら合わせて上げるもん! 本当にカッコいいんだから!」

「フ~ン♪今度っていつになる事やら♪」


「うぅ~夏休みになったら合わせる・・・」

「良いよ♪良いよ♪無理しないで♪」

「合わせてあげるよ! 絶対に惚れないでよね!!」




「ってな事がありました・・・。」

「クスクス♪ もっと早く言えば良かったのに♪」


「だって龍徳君が迷惑だと思って・・・」

「良いよ♪ じゃ~明日、そっちに行くから連れておいでよ♪」

「良いの?」


「だって志津音の友達なんだろう?」

「そうだけど・・・ゴメンね?」

「罰として俺とイチャイチャする事♪」


「・・・」

ボンっと電話口に志津音の頭から煙が吹いた音が聞こえる。

「が・がんばる・・・」


「ブハッ♪ 頑張る様な事じゃない気がするけど♪」

「だって・・・恥ずかしいもん・・・」

「カハッ・・・胸がキュンキュンする・・・」


「キュンキュンする?って良く分からないけど・・・大丈夫?」

「ったく・・・電話だけで俺を萌え死にさせる気か?」

「萌え~って・・・フフ♪ 変なの♪」


『ダメだ・・・天然か? 志津音のポテンシャルが怖いわ!』


「明日横浜駅に10時で良いのか?」

「うん♪ でも!絶対に私より早く来たらダメだからね!」


「・・・」

「何で黙るのよぉ~」

「いや~自信がない・・・」


「良いじゃ~ん!何でよぉ~」

「志津音に逢いた過ぎて我慢できないんだよ・・・」

『もぅ~ズルいよ・・・そんなに可愛く言われたら・・・』

「私も早く逢いたい・・・」





そして、当日の朝9時。

横浜駅の待ち合わせ場所には志津音の姿があった。

『フフ♪ 早く来ないかなぁ~♪ 今日の服・・・ちょっと露出が多いかな?・・・でも、喜んでくれるよね♪ あぁ~早く逢いたいよぉ~』


「君一人なの?」

突然ナンパされた。

「今彼が来るところです♪」


「本当に来るのぉ~?」

『はぁ・・・幸せな気分が台無し・・・本当に勘弁してほしいんだけど・・・』

「オイオイ♪シカトすんなよ♪」


「邪魔しないで貰えます?」

ヒュ~っと一瞬気温が下がるかの様な声。

「邪魔って酷いなぁ~じゃ~俺も彼氏君が来るまでここにいようぉ~っと♪」


「ご勝手に」

そう言って数メートル離れるが


「離れなくても良いじゃん♪」

そう言って近寄ってくる。

「しつこいわね!」


「そうそう♪俺ってしつこいのよ♪」

「はぁ~最悪・・・」

そして、また離れて行くが付いてくる。


「邪魔なんですけど!」

「酷いなぁ~傷付いちゃうよ俺?」

「はぁ? 勝手に傷付けば?」


「かぁ~冷たいねぇ~それにしても・・・その服セクシーだね~♪」

「最悪・・・気持ち悪いから喋らないで貰える?」


「口の悪い女だな~それにしても・・・やっぱり彼氏君・・・来ないねぇ~♪」

「・・・・・」

「おい!シカトすんじゃねえよ!」


そう言って志津音の手首を掴もうとした。

「私に触るな!」

そう言ってナンパ男の手首を捻り投げ飛ばす。


「痛って~」

「本当に不愉快だからさっさと消えてくれる?」

「このアマ優しくしてりゃ~・・・グアッ!」


「龍徳君♪」

「お待たせぇ~♪ で・・・なにコイツ?」

ナンパ男の背後から手首の関節を決めて動けなくしている龍徳がいた。


「知らないよ~さっきからしつこくて・・・」

「クス♪ 投げ飛ばすのを見ていたから知ってる♪」

「あれ・・・見てたの?」


「階段降りてる最中にね♪」

「もぅ~!あんたのせいで変なところ見られたじゃない!」

「ウグッ・・・は・放せよ・・・」


「志津音ってば本当に変わってないよな♪」

「だって男の人ってすぐ調子に乗るし・・・本当にヤダ・・・折角、龍徳君を待っている楽しみを・・・何か腹立って来た・・・」


「クス♪ ハイどうぞ♪」

そう言って志津音の前にナンパ男を向ける。

「歯を食いしばってね! フン!」


バチ~ンっと志津音の平手打ち・・・否、シッカリと掌底で相手の顎を振り抜いた。

「クハッ・・・」

「う~む・・・その殴り方、小学校の頃にも良くやってたよな・・・」


小学生と言えば男女でも喧嘩をする時がある。

志津音は可愛かったせいで、良く男子から揶揄われる事があり、良く喧嘩をしていた。

そして、男子より強かった事もあり6年生になる頃には喧嘩をしなくなったが、基本的には男勝りの性格なのだ。


「はぁ~スッキリした~♪」

「おっかない奴・・・一撃で失神させやがった・・・」

志津音の掌底でカクンと膝が折れている


「よっと・・これで良し♪」

そう言って木の根に男を持たれさせ、売店で缶ビールを買い蓋を開けて手に持たせた。


「う~ん・・・何か龍徳君慣れてるよね・・・」

「あれ? 俺のせいなの?」

「エヘヘ♪・・・私のせいだったっけ?」


「クッ・・・可愛いから許す!」

「フフ♪ やった~♪」

「それにしても・・・」


チラッと志津音を見て目を背ける。

「な~に?」

「その服・・・可愛すぎるんだけど・・・」


『ウフ♪ 龍徳君の耳が赤くなってる♪ 可愛い♪』

「可愛いでしょう♪ もっと見て♪」

そう言って龍徳の顔を両手で鋏んで自分に向けた。


「クッ・・・」

『キャァ~♪ 龍徳君が照れてる♪ あ~ん可愛い♪』

「メチャクチャ似合ってる・・・」


「う・うん・・・ありがとう・・・」

照れている龍徳に褒められ何故かはずかしくなってしまったようだ。


「ダメだ・・・我慢出来ない・・・」

そう言うと龍徳が志津音を抱きしめた。


「キャッ・・・うぅ~」

『う・嬉しいけど・・・何か恥ずかしい・・・』

「はぁ~幸せ♪ 志津音の匂い・・・好きだなぁ~♪」


「も・もぅ恥ずかしいよ・・・」

「ダ~メ♪ 今日はイチャイチャするんだから♪」


「分かってるけど・・・」

『あ~ん。朝からこんなにドキドキしたら身体が持たないよぉ~』

「ほら・・・顔を俺に見せて♪」


そう言って志津音の髪に埋めていた自分の顔をどけて志津音を見つめる。

「何か・・・昨日より可愛いな・・・」

「龍徳君も昨日よりカッコいい・・・」


「我慢・・・我慢・・・・」

そう言いながら志津音の顔に唇が近づいて行く。

「良いよ♪」


「!“#$%&・・・・はぁはぁはぁ・・・」

慌てて志津音との距離を取る。

「頭が真っ白になった・・・アブねぇ・・・志津音~化粧したら俺我慢できないって言ったじゃん・・・ズルいよ・・・」


「えぇ~リップした位だよぉ~?」

「ったく・・・俺がどれだけお前に惚れてると思ってるんだよ・・・」

「あ~あ~キスしたかったのにぃ~」

「キスで済まないから我慢してんの!!」


「はぅ・・・」

『キスで済まないって・・・さ・最後まで・・・キャァ~♪』

「エッチ・・・」


「ハワワワワ・・・もう約束破って襲っていいかな・・・」

「もぅ~目がエッチ~!」

「今日ダメだ・・・志津音が可愛すぎる・・・イチャイチャしたら俺の身体が持たないかも」


『もぅ~今日の龍徳君可愛い♪ 胸がキュンキュンする♪』

「えい♪」

そう言って龍徳も左手にしがみ付いた。



こちらも良ければ読んでくださいね♪

■「小さな小さな 大冒険!!」続編を開始しましたので、宜しければご一読下さい。

https://ncode.syosetu.com/n6880gm/

文字数は少ないですが、出来る限り毎日アップしていこうと思いますので宜しくお願い致します。



■「勇者撲滅! 2度目の人生はハッピーエンドで!」もアップしていますので宜しければご一読ください

https://ncode.syosetu.com/n6920gm/

火曜日と金曜日の朝7時に更新します。11月分まで予約してあります。


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