志津音の心3
毎週水曜日と土曜日にアップします。
作者的には自分で書いていて泣いてしまうような物語だと思っています。
文字総数334000文字で完結迄書き終わっているので、良ければご一読ください。
こちらも良ければ読んでくださいね♪
■「小さな小さな 大冒険!!」続編を開始しましたので、宜しければご一読下さい。
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文字数は少ないですが、出来る限り毎日アップしていこうと思いますので宜しくお願い致します。
「フフ♪ いつものだね♪ 気になるなぁ~」
「当たったら志津音の願い事を何でも一つ叶えてあげるよ♪」
「う~ん・・・分かんないぃ~ヒント頂戴よ~」
「ヒントかぁ~じゃ~俺のお願いを一つ聞いてくれたらヒントだすよ♪」
「龍徳君の?・・・どんな事?」
「志津音の15歳の誕生日を俺だけの為に空けてくれたらヒントを教えてあげる♪」
「ハゥ・・・」
「あれ?ダメなのか?」
「ダメじゃないです・・・」
「イヤッホォ~♪ じゃ~その日は俺の貸し切りだからな♪」
「ヒャイ・・・分かりました・・・。」
「じゃ~ヒントだけど・・・何かの文字だよ♪」
「・・・文字・・・言葉だったんだ・・・」
「フフ♪ 分かるかなぁ~」
「コン・コン・コン・コン・コン・コン・・・6回って事は6文字の言葉かぁ~って!そんなの一杯あるじゃないのよぉ~」
「クスクス♪ ヒントはここまで♪」
「えぇ~ケチィ~!!」
「クスクス♪ 誕生日の前に分かると良いな♪」
「分かるかなぁ~・・・」
っとここでテレフォンカードの残高が無くなったようだ。
ピーピーピーっと挿入したテレカが出てきてしまった。
「あっ・・・もう・・・」
「500円分何てあっと言う間だな・・・」
「うん・・・」
「フフ♪ 明日も電話するから♪」
「うん♪ 待ってる♪」
そして、プゥー、プゥー、プゥーっと電話が切れたのだった。
SIDE:志津音
そわそわして落ち着きがない志津音が電話の前でチョコンと座っている。
『そろそろ7時だ・・・』
っとその時、電話が鳴った。
『来た!龍徳君からだ♪ 今日はどうやって・・・』
「はい。鈴木です。」
「もしもし!神山と申しますが、志津音さんはご在宅でしょうか?」
『よ~し!今日はこれで揶揄っちゃえ♪』
「志津音は出かけています。それよりも龍徳君はウチの志津音をどう思っているんですか?」
「・・・・・私の一番大切な女性です♪」
「ヒャァ~・・・一番・・・た・大切・・・キュ~・・・」
『な・仲のいい友達って言うと思ったのに・・・い・一番大切・・・ヒャァ~』
「あれ? どうしたんだ?」
『どうしたじゃないわよぉ~! 顔が熱い・・・もぅ~大切って・・・ヒャ~・・・』
「な・何でもないでしゅ・・・そそそそそ・そんなに大切な人ならちゃんと捕まえといた方が良いですよ!」
「ええ♪ 次にあったらちゃんと抱きしめますので、ご安心ください♪」
『だ・抱きしめ・・・キャァ~・・・つ・次にあったら抱きしめてくれるの?・・・今までも何度かあったけど・・・』
「そ・そう言うのは惚れた人同士がするものですよ!」
「ええ♪ ホレてますので♪」
「はわわわ・・・そ・そんなに・・・ほ・惚れ・・・キャァ~・・・もう~無理~!!」
『む~り~! 恥ずかしい~・・・今・・・惚れてるって言ったの? わ・私に惚れてるって言ったんだよね? キャァ~もう恥ずかしいよ~♪』
「あれ? もう終わりなのか? もう少し愛を語りたいんだけどなぁ~♪」
『恥ずかしくて心臓が痛い・・・これ以上はダメだ~』
「も・う・終・わ・り!!!」
「俺から始めた訳じゃないのに・・・」
「もぅ~いつもそうやって揶揄うんだからぁ~!」
「揶揄ってないぞ? 本当に大切な・・・」
「ヒャァ~!・・・も・もうおしまい!!」
「クスクス♪ 相変わらず可愛いなぁ♪」
「もう知らない!」
『まだ心臓がドキドキするよぉ~』
「クスクス♪ それよりもそっちは落ち着いたかい?」
『優しい笑い方・・・この笑いかた・・・好きだなぁ♪』
「・・・う~ん、引っ越しの片付けがもう少し・・・学校もあるから中々終わらないよ・・・」
『早く会いたいなぁ・・・』
「受験勉強もあるから尚更か・・・新しい友達は出来たのか?」
「新しい友達も出来たけど・・・学校だけの友達って感じかなぁ・・・」
「ふむふむ・・・それはラッキーだな♪」
「なんでよぉ~?」
「その方が、俺が遊びに行った時にもっと喜んで貰えそうだから♪」
「まぁ~呆れた♪ フフ♪ でも、何だか安心する♪」
『フフ♪ いつもと同じ・・・本当に素直だよね♪』
「だろう♪ 本当だったら直ぐにでもそっちに行きたいのを我慢してるんだから片付け頑張れよ♪」
「頑張ってるけど~引っ越しのタイミングが最悪だよぉ~」
「アハハ♪ 確かに♪ 梅雨時期に。部活もなく。受験勉強に。試験前。家の片付けに。・・・本当に最悪のタイミングだな・・・。」
「だよねぇ~・・・」
「クスクス♪ 夏休みに入ったら直ぐに会いに行くから♪」
「うん♪ 楽しみにしてるね♪」
「・・・・・」
『早く会いたいなぁ~・・・何なんだろう・・・電話で話すと・・・余計逢いたくなる・・・。』
少し無言の時間が流れると
「志津音・・・」
「な・なあに?」
「コン・コン・コン・コン・コン・コン」
『いつものだ・・・なんだか・・・これ好きだなぁ~♪』
「フフ♪ いつものだね♪ 気になるなぁ~」
「当たったら志津音の願い事を何でも一つ叶えてあげるよ♪」
「う~ん・・・分かんないぃ~ヒント頂戴よ~」
「ヒントかぁ~じゃ~俺のお願いを一つ聞いてくれたらヒントだすよ♪」
「龍徳君の?」
『凄い事だったらどうしよう・・・抱きしめる以上の事・・・ヒャァ~』
「・・・どんな事?」
「志津音の15歳の誕生日を俺だけの為に空けてくれたらヒントを教えてあげる♪」
「ハゥ・・・」
『龍徳君の為だけに・・・な・何だか顔が勝手に・・・にやけちゃう・・・』
「あれ?ダメなのか?」
「ダメじゃないです・・・」
「イヤッホォ~♪ じゃ~その日は俺の貸し切りだからな♪」
「ヒャイ・・・分かりました・・・。」
『な・なにしてくれるのかな・・・はぁ~顔が熱いよ~・・・』
「じゃ~ヒントだけど・・・何かの文字だよ♪」
『あっ・・・そうだった・・・ヒントの話だった・・・』
「・・・文字・・・言葉だったんだ・・・」
「フフ♪ 分かるかなぁ~」
「コン・コン・コン・コン・コン・コン・・・6回って事は6文字の言葉かぁ~って!そんなの一杯あるじゃないのよぉ~」
「クスクス♪ ヒントはここまで♪」
「えぇ~ケチィ~!!」
「クスクス♪ 誕生日の前に分かると良いな♪」
「分かるかなぁ~・・・ピーピーピー・・・あっ・・・もう・・・」
「500円分何てあっと言う間だな・・・」
「うん・・・」
『・・・まだ5分位かと思ったのに・・・もう終わりかぁ・・・』
「フフ♪ 明日も電話するから♪」
「うん♪ 待ってる♪」
『早く明日にならないかなぁ~』
プゥー、プゥー、プゥー
『・・・切れちゃった・・・』
それなのに志津音は受話器を持ったまま
「あのね・・・私・・・凄く龍徳君に逢いたい・・・なんでだろう・・・龍徳君の事を考えると胸が苦しくなるの・・・でもね・・・逢うともっとドキドキするんだよ・・・」
蹲って膝を抱える志津音の目には涙が光っている。
「寂しい・・・龍徳君の声が聞きたい・・・」
その様子をダイニングの入り口から健一と母親が頭だけ出して見つめていた。
「姉ちゃん龍兄ぃと電話が終わるといつもあ~してるけど、どうしたんだろう?」
「クスクス♪ 健一にもその内分かる時が来るわよ♪」
「ふ~ん・・・兄ちゃんと喧嘩してる感じじゃ無いんだけどなぁ~」
「フフ♪ あんたにはまだちょっと早いかしらねぇ~♪」
「兄ちゃんは分かってるのかなぁ?」
「龍徳君は分かっているでしょうね~♪」
そう言って食卓に戻ると一枚の手紙を出してきた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
いきなりのお手紙失礼いたします。
梅雨時期のお引越し大変だとは思いますが、お手伝い出来ず
申し訳ありません。
健一君もそうでしょうが、特に志津音さんにおかれましては、
新しい学校生活に受験と期末テストまで重なるので、本当に
辛い時間が続くと思います。
本当であれば、直ぐにでも激励に伺いたいところですが、
家庭の事情もあるでしょうから落ち着いたら訪問させて
頂けたら幸いです。
それまで、出来る限り長電話をしない様に致しますので、
毎日お電話をさせて頂けると大変うれしく思います。
流石の志津音さんも相談する学友がいなければ寂しい思いを
すると思いますので、少しでも私が、元気付けて上げられたらと
そう思っておりますが、逆に電話が終われば余計に寂しい思いを
するかも知れません。
それでも、私の電話が志津音さんに元気を与えられると信じて
お電話をさせて頂きますので、何か失礼があれば容赦なく仰って
頂けると嬉しいです。
夏休みに入ったら、伺わせて頂きたいと思っていますので、
ご挨拶させて頂ける事を楽しみにしております。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「こ~んな手紙・・・本当に中学生かしら?・・・」
「兄ちゃん・・・本当に姉ちゃん好きだよなぁ~」
「ねぇ~これだけ出来る子が日本に何人いるのやら・・・」
そんな会話をしているとはいざ知らず志津音が電話から戻って来た。
「なに話してるの?」
「あら・・・電話終わったの?」
「うん♪」
「そう♪ 夏休みになったら遊びに来て貰いなさいね♪」
「いいの?」
「勿論よぉ~♪」
「分かった♪ 龍徳君に伝えておくね♪」
『誰とは言ってないけど・・・揶揄ったら・・・ダメよね・・・』
「どうしたのお母さん?」
「いえ・・・オホホホホ♪ 何でもないわよ♪」
「変なお母さん♪」
『この子・・・自覚がないのかしら・・・フフ♪ これはこれで面白そうね♪』
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■「新世界!俺のハチャメチャ放浪記! 記憶喪失の転生者」もアップしましたので宜しければご一読ください
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