志津音の心2
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映画館のポスターの前で健一と面白そうだねって話していたら
「はい。ちょっとそれ読んで待っていてね。トイレに行って来る。」
って龍徳君が言うから待っていたら
「姉ちゃん・・・あれ兄貴じゃない?」
「あれ?どうして・・・あぁ~!! またやられたかもぉ~」
そして、龍徳君に駆け寄って確認すると
「・・・確信犯だわ・・・」
「ハハ♪ 良く知ってるねぇ~そんな言葉♪ だから今度、志津音の手作り弁当で良いって言ったじゃん♪ な~んちゃって♪」
『よ~し!そっちがその気なら!』
「分かった!今度お弁当作るから!」
「マジで!?」
「うん!」
「おお~こんな幸せがあって良いのだろうか・・・」
「もぅ~大袈裟なんだからぁ~♪」
『なんだろう・・・凄く楽しい♪・・・』
それと映画だけど物凄く面白かった。
途中で龍徳君の手を握っちゃったけど・・・セーフだよね?
何がセーフか分かんないけど。
そして、現在・・・
「これ・・・どうかな?」
最初は、恥ずかしかったけど龍徳君が喜んでくれるのを見ていたら嬉しくなっちゃった。
「似合うけどもう少し明るい色の方が似合うかも。」
しかも適格にアドバイスをくれる。
「そっか~じゃ~こっちは?」
「良いね。とっても可愛い♪」
「そ・そう?・・・ヘヘ・・・そっか・・・。」
最初は恥ずかしかったけど、今は単純に嬉しい。
今日は、物凄く楽しかった。だけどその気分を壊す不良がいたの・・・
「何ですか!今帰る所なんで止めて貰えますか!」
折角の一日が台無し・・・何か凄く頭に来た。
不良たちが使う言葉も嫌だったけどすごく怖かった。
そうしたら龍徳君が・・・
「チッ・・・クズが・・・」
「あ~?何か言ったかおめぇ~?」
「俺が遊んでやるから先に行けよ。」
「おぉ~良いね!そう来なくっちゃよ!」
「神山君!」
心配した私を安心させる様に耳元でそっと囁いてくれた。
「大丈夫だから・・・そこに薬局があるだろう?」
「うん・・・」
「そこで待っていてくれるかな♪ そうだな・・・1分位で戻って来るから♪」
「でも・・・」
『龍徳君を一人になんて・・・』
そう思っていたら私の唇に龍徳君の指が触れていた。
「大丈夫・・・心配しないで♪それに・・・」
そう言って口元から指を離すと
「勝利の女神の口付けも貰ったし♪」
「ば・ばかっ・・・もう・・・1分だからね!それ以上待たないから!」
『もう・・・なんなの・・・ドキドキする・・・』
そして、健一と2人で、薬局で待っていると約束通り1分もしない内に龍徳君が戻って来てくれた。
「お待たせぇ~♪ じゃぁ~帰ろうか。」
「・・・もう大丈夫なの?」
「ああ♪ 話の分かる馬鹿だった♪」
『話の分かる馬鹿ってどっち? 話が分からないって事?』
「もう・・・でも・・・ありがとう。」
『これも私達を安心させてくれ為・・・だろうなぁ・・・』
「志津音を守る為なら喜んで♪」
「・・・」
その言葉に胸がキュンっとしちゃった。
なんだろう・・・さっきから胸がドキドキして落ち着かない・・・。
心配だからってわざわざ私の家まで送ってくれた龍徳君と名残惜しい気がした
そうだ!手作り料理の話で約束しておかないと・・・。
「来週の土曜日だけど・・・私の家に来れる?」
「土曜日なら大丈夫だけど・・・どうしたの?」
「えっと・・・今日のお礼に・・・その・・・手作りが食べたいって言ってたから・・・」
「マジで!神様って本当にいたんだな!あっ!女神は目の前にいるか♪」
「もう・・・何か龍徳君のイメージがガラっと変わったよ・・・」
「今・・・何て!?」
「えっ・・・えっと・・・イメージが・・・」
「違う!その前!」
『あれ・・・?私何か変な事言っちゃったかな・・・』
「その前って・・・龍徳君のイメージ・・・」
『龍徳君の・・・あっ!これだ・・・頭の中や家では龍徳君って呼んでたから・・・』
「あっ・・・私ったら・・・その・・・嫌だった?・・・って何で泣いてるの?」
龍徳君を見たら号泣していた。
「志津音に名前で呼ばれる日が来るとは・・・俺感動!」
「クスクスクス・・・もう~大袈裟なんだからぁ~♪」
「いやいや・・・マジで感動してるんだよ!?」
「はいはい♪ じゃ~来週来てね♪」
「おう!隕石が落ちても必ず行くから!」
「クスクスクス 分かったから♪ 今日は本当に楽しかった♪」
「ああ・・・俺もだ。」
『あ~あ・・・もう帰っちゃうのか・・・あれ・・・?』
「フフ・・・何んか・・・変な感じ」
「何がだ?」
「教えてあげない♪」
両手を後ろに回し悪戯っぽく笑みを浮かべてそう口にする。
「名残惜しいけど帰るね♪」
「ああ。」
『もう帰っちゃうんだよね・・・これ以上は迷惑かけたくないし・・・また・・・デートしたいなぁ・・・あれ・・・私・・・』
「も・もう帰るね!またね!」
「お・おう・・・またな!」
『恥ずかしい・・・絶対顔真っ赤だ・・・』
翌日
ボクシングジムでいつも以上にハッスルする龍徳の姿があった。
ロードワークでも・・・
「おい・・・アイツどうしたんだ?」
ジムから2.5㎞先にある荒川沿いの土手でシャドー中の真嶋が訝しげな表情を浮かべる。
「なんか初恋の女の子とデートしたらしいっすよ。」
「ぬわんだとぉ~!ボクサーが女に現を抜かすとはけしからん奴だ!」
「・・・」
「何だよ上野!言いたい事があるならハッキリ言えよ。」
上野と呼ばれた少年は19歳の8回戦ボクサーである。
「いや・・・真嶋さんこの前、振られたばかりじゃ・・・」
「うるせぇー!」
そう言って一発殴られる。
「理不尽・・・」
「俺様は振られたんじゃねー別れただけだ!」
「そ・そうですか・・・」
「コホン・・・にしても・・・尋常じゃねえなアイツ・・・」
「ですね・・・」
いつもなら日本チャンピオンとなった真嶋のロードワークにギリギリ付いていけるレベルであったはずの龍徳が休憩もせず凄まじい勢いでメニューを消化していく姿があった。
「あいつ・・・また化けたな・・・。」
「そうっスね。まさか長瀬さんが負けるとは思いませんでしたよ・・・」
それは午前中の話
会長に言われリングに上がっていつも通りスパーがあったのだが、普段は同レベルであったランキング6位の長瀬を圧倒する龍徳がいたのだ。
「会長が可愛がる理由が分かるな。」
「そうっスね。アイツ間違いなく世界に行きますよ。ハッキリ言って俺なんかとはレベルが違うって言うか・・・上手く言えないっスけど・・・」
「ああ・・・俺も天才って言われたけど・・・アイツの才能は底が知れない・・・が!今はまだまだ!よっしゃ~休憩終わり!行くぞ!」
「はぁはぁはぁ・・・どうしたんだ俺・・・間違いなく昔の記憶よりも強くなってる・・・」
ロードワークを含め、全てのメニューを簡単に熟していく。
「今まで以上に身体が軽い・・・」
昔であれば、3月1日に交通事故に巻き込まれボクシングを続ける事が出来ない身体になっていたのだから成長していてもおかしくはない。
だが、龍徳の成長は目を見張るものがあったのだ。
イメージで言うならある一定のレベルまで身体を鍛えてしまうと1ヵ月に1%成長する様な感じなのだが、今の龍徳は10%以上成長した実感が自他共に分かる程であった。
さらに、昔の記憶にある龍徳の身長は中学三年生になったばかりの頃で155㎝であったが、現在の身長は159㎝であった。
その成長の分、龍徳の記憶にない成長を遂げたようだ。
本来であれば、辞めていた水泳も現在続けており、3月末に開かれた県の大会で優勝を果たしていた。
以前の龍徳も市のタイトルホルダーではあったが、大会で優勝した事は一度もなかった。
理由は簡単で、龍徳の通っていたスイミングスクールはオリンピック候補や選手が在籍していた程のスクールで、本格的な大会に参加していたのだ。
県の大会と言っても学校の大会とはハッキリ言ってレベルが違う。
何故なら部活で満足できないレベルのスイマーが通うからである。
その大会で優勝するとは既に全国区の実力が証明されたようなものであった。
今では、高校生たちと一緒に練習をしていた龍徳がそれらを抑えて大会で優勝した事を踏まえれば、どれだけ凄い事か分かるというもの。
だが、ここでもやっかみが始まりつつあった。
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■「新世界!俺のハチャメチャ放浪記! 記憶喪失の転生者」もアップしましたので宜しければご一読ください
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