志津音の心1
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そして、日が暮れる前には無事、2人を家に送り届ける事が出来た。
別れ際に・・・
「来週の土曜日だけど・・・私の家に来れる?」
「土曜日なら大丈夫だけど・・・どうしたの?」
「えっと・・・今日のお礼に・・・その・・・手作りが食べたいって言ってたから・・・」
「邪魔者は退散っと・・・」
健一が気を使って先に階段を上がって行く。
「マジで!神様って本当にいたんだな!あっ!女神は目の前にいるか♪」
「もう・・・何か龍徳君のイメージがガラっと変わったよ・・・」
「今・・・何て!?」
「えっ・・・えっと・・・イメージが・・・」
「違う!その前!」
「その前って・・・龍徳君のイメージ・・・あっ・・・私ったら・・・その・・・嫌だった?・・・って何で泣いてるの?」
「志津音に名前で呼ばれる日が来るとは・・・俺感動!」
「クスクスクス・・・もう~大袈裟なんだからぁ~♪」
「いやいや・・・マジで感動してるんだよ!?」
「はいはい♪ じゃ~来週来てね♪」
「おう!隕石が落ちても必ず行くから!」
「クスクスクス 分かったから♪ 今日は本当に楽しかった♪」
「ああ・・・俺もだ。」
龍徳からすれば35年越しの夢がかなったのだから当然だ。
「フフ・・・何んか・・・変な感じ」
「何がだ?」
「教えてあげない♪」
『はぅ・・・何この可愛い生き物・・・』
ハニカミながらそう言った志津音の顔が龍徳の脳裏に焼き付いたのだった。
「名残惜しいけど帰るね♪」
「ああ。」
暫しの沈黙が流れた後・・・志津音の顔が赤く染まっていく。
「も・もう帰るね!またね!」
「お・おう・・・またな!」
次の日、今まで以上にボクシングに情熱を燃やす龍徳の姿があった。
SIDE:志津音。
「明日かぁ~何着て行こうかなぁ~」
「別に何でも良いんじゃない?」
「あんたに聞いてないの!」
志津音の前には沢山の洋服が並んでいる。
「動きやすい様にズボンの方が良いかなぁ? それとも女の子らしくスカートの方が良いかなぁ~?」
「姉ちゃんいつもズボンなんだからズボンで良いじゃんか!」
「そうなんだけど・・・やっぱりシンプルイズベストかな~・・・」
そう言って自分の部屋に戻ると白いブラウスとジーンズを合わせる。
『それにしても・・・この前の龍徳君・・・凄かったなぁ・・・』
実は、あの時龍徳の余りの運動神経にビックリした志津音は気が付けばずっと龍徳の姿を目で追っていたのだ。
「龍徳君?・・・ヤダ!私ったら・・・でも・・・本人の前じゃないし・・・フフ・・・それにしても・・・学校では恥ずかしくて避けちゃったけど・・・嫌われてないかなぁ・・・」
悶々としながらも次の日を迎えると。
『駅で待ち合わせだけど・・・バス停で会っちゃうかも・・・平常心・・・平常心』
だが、龍徳は来ない。
『次のバスだったのかな・・・』
そして、駅について待ち合わせの改札近くの柱の前に行くと1分程で龍徳がやってきた。
「龍兄~!」
「早いな!待たせたか?」
「ううん私達も今来たところだから」
『龍徳君の服装とペアルック見たいになっちゃったかも・・・・』
龍徳の服装もジーンズにシャツ。
パッと見ペアルックに見えなくもない。
『なんか龍徳君がジッと見てる気がする・・・恥ずかしい・・・』
話題を探していると健一が話題を振ってくれた。
話を聞いていたら家から走って来たみたい。
距離は兎も角、手前に急角度の橋があるんだけど・・・あそこも走ったの?
それにしては・・・汗一つかいているように見えないんだけど・・・
「どうした志津音?」
『あっ・・・見すぎちゃった・・・』
「全然汗かいてない気がして・・・」
「いやいや・・・少しはかいたぞ?」
「そうなんだ・・・息切れもしないんだね♪」
「ハハ♪兄弟そろって冗談が旨いな♪ たかが4㎞位で・・・あぁ~分かった!いくら俺でも全力疾走じゃないからね?」
「そう言う事じゃないんだけど・・・まあいいか♪」
『どう言う体力してるんだろう・・・たかが4㎞・・・あれ本気で言ってるよね?』
さらに話を聞くと4㎞を簡単に走って15分だそうだけど・・・
それって陸上選手並みじゃないの?
しかも普通の服装で・・・信じられない・・・。
電車が来たけど、満員電車って初めてかも・・・こんな電車に乗れるの?
って思ってたら龍徳君が
「ほら・・・!」
手を差し伸べてくれた。
「う・うん・・・」
なんでだろう・・・なんか大丈夫って思っちゃった・・・
でも・・・恥ずかしい・・・。
「志津音は大丈夫か?」
「う・うん・・・大丈夫・・・。」
『こ・これって・・・壁ドンみたいだし・・・龍徳君が守ってくれているから平気だけど・・・か・顔が近い・・・うわぁ~私・・・絶対顔が真っ赤だよぉ~』
電車が揺れる度に龍徳の腕に身体が触れてしまう。
『混んでいるんだから当然よ!当然・・・ヒャァ~肩に龍徳君の腕が・・・』
そして、千葉駅に到着した時には、緊張と恥ずかしさでヘトヘトでした。
「何か腹減った・・・」
「私も・・・」
「それじゃ~少し早いけど昼飯にするか♪」
『なんか・・・引っ張ってくれてる感じが良いかも・・・』
「ラーメン、パスタ、マック・・・何処が良い?」
「ラーメン!」
「えぇ~パスタにしようよぉ~」
『折角、千葉に来たのにお洒落なところで食べたいのにぃ~』
と思っていたら・・・
「じゃ~パスタで!」
『神なの!?』
健一がブウブウ言っているけど・・・へぇ~レディーファースト・・・って・・・私を女性として見てくれているって事だよね?ちょっと嬉しいかも・・・。
そして、龍徳君が連れて来てくれたパスタ屋さんはカジュアルな雰囲気でとってもお洒落だった。
だけど・・・見た事もないパスタが多過ぎて何が何やら・・・
そう思っていたら健一が龍徳君にパスタの説明を聞いてくれた。
『グッジョブ健一!』
っと思ったけど・・・高っ!
「へぇ~だったらコレ!」
あんたねぇ~それいくらすると思ってる訳?
「志津音は?」
龍徳君がそう言ってくれるけど・・・
「どうした?」
「えっと・・・恥ずかしいんだけど・・・値段が高いから・・・」
「あぁ~」
『こんなお店なんだから高いとか言っちゃダメだったかな?でも・・・そんなにお金持って来てないし・・・』
そう思っていたら・・・
「それなら気にしないで良いよ♪ ちょうど食事券をもらったからタダだし♪」
「だめだよ!自分の分は自分でだすよ!」
「分かった♪ だったら今回は俺が出すから次回は志津音の驕りね♪」
「えっ・・・うん・・・それで良いなら・・・」
なんか上手い事丸め込まれた気がするけど・・・それに・・・次の約束も・・・また会えるなら・・・そんな事を考えていたら。
「出来れば志津音の手作りの方が良いんだけど・・・なんちゃって♪」
『私の手作りが食べたいの? 本気なのかなぁ? 今日のお礼に作るんだったらおかしくないかなぁ・・・』
でも・・・何か気が楽かも・・・
「もう・・・神山君って意外と強引だよね。」
「まあね♪」
何だろう・・・神山君が大人っぽく見える・・・余裕があるって言うか・・・何か今までのイメージと全然違う・・・。
そんな事を考えていたけど今は・・・美味しいパスタに夢中だった。
健一も喉に詰まらせる勢いで食べるし恥ずかしい弟ねぇ・・・。
そして、フッと龍徳君の方に目を向けたら・・・
「ど・どうしたの神山君?」
「えっ? 別に・・・あれ?」
男の人の涙って弟以外で初めて見た・・・否、弟の涙と全然違う・・・重みがあるって言うか・・・なんだろう・・・たったこれだけの事なのに・・・ドキドキしちゃった・・・。
「ご馳走様でした」
「「ご馳走様でした」」
『フフ♪ 何か楽しい♪』
でもすぐ後に馬鹿な弟の発言に困っていたら・・・
「ハハ♪ 俺には弟がいないからちょっと嬉しいかな♪」
「本当か龍兄ぃ~!」
「ああ・・・本当だ。」
「俺・・・嬉しいかも・・・。」
「フフ♪健一はお兄ちゃん欲しがってたもんね♪」
「うん!そうだ!将来姉ちゃんと龍兄が結婚しちゃえば良いんだよ!」
「な・なっ!・・・」
『何を言ってるのよぉ~結婚って!まだ早い・・・じゃなくって・・・私と龍徳君が結婚・・・龍徳君だって・・・龍徳君って私の事・・・どう思っているんだろう・・・。』
「おぉ~!!健一は頭が良いな!その手があったか!!」
「だろう!」
「ハハ♪ やっぱり志津音の弟は面白いな♪」
『なに・・・今の会話・・・どっち!? 本気なの? もし結婚したら・・・神山志津音・・・良いかも・・・って!何考えているのよ私~! 恥ずかしい~』
自分の顔が熱くなっていくのがハッキリ分かる。
「あれ?どうした? 大丈夫か志津音?」
「ひゃい・・・だ・だいじょうぶ・・・多分・・・」
「ふふ・・・兄弟そろって面白いな♪」
その後、健一と何か話しているけど耳に入って来ない。
「ハハ。俺にも姉貴がいるからな。俺も良く聞かれたよ♪」
『そう言えば・・・日野美さんって龍徳君のお姉さん何だよね・・・日野美さん元気かなぁ~私が龍徳君と結婚したらお姉ちゃんになるのかぁ・・・って私ったら!シッカリしなさい志津音!』
そして、買い物に行くのかと思ったら荷物が嵩張ると遊べなくなるからって龍徳君が映画に連れて行ってくれた。
なんだろう・・・兄弟喧嘩って親でも面倒くさいって言うのに・・・凄く頼りになる感じ・・・。
私だけじゃなく健一も同時に納得させてくれる。
「どんな映画なの?」
アメリカ空軍のトップパイロットが仲間の死を乗り越えて成長する中に心の支えとなる女性と愛情を深める話だ。空中戦の迫力が凄いし音楽はノリが良い♪」
「空中戦・・・面白そう。」
「恋愛もの・・・良いかも♪」
「じゃ~決まりだな♪」
毎週水曜日と土曜日にアップします。
作者的には自分で書いていて泣いてしまうような物語だと思っています。
文字総数334000文字で完結迄書き終わっているので、良ければご一読ください。