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そこにいる君に逢いたくて。  作者: 神乃手龍
13/85

中学生との温度差

毎週水曜日と土曜日にアップします。

作者的には自分で書いていて泣いてしまうような物語だと思っています。

文字総数334000文字で完結迄書き終わっているので、良ければご一読ください。



ってな事があって今に至る。

志津音は小学生の頃に龍徳から貰った髪留めを気に入って未だに使っていたのだ。


「この髪留めって~本当は私の為に取ってくれてたりして♪な~んちゃって~♪」

ちょっと揶揄うつもりで言った言葉だったのだが・・・


龍徳としては、何十年も前の淡い思い出を懐かしく思い出しただけなのだ。

その為、当たり前の様に答えを返す。


「良く分かったな? あの時、志津音が欲しがっているのを見ていて

≪へぇ~あの髪留めが欲しかったんだぁ~≫って思ったからプレゼント出来たら喜んでくれるかなぁ~って思ったんだよなぁ~懐かしいなぁ~♪」


「そ・そうなんだ・・・ありがとう・・・」

「ううん♪ そんなに気に入って貰えているとは思わなかったから嬉しいよ♪」


『神山君って、こんな感じだったっけ?』

「2人共遅いよぉ~早く~!!」


「ごめん、ごめん!」

「今から兄ちゃんのスーパープレイが拝めるんだから早くしてよぉ~!」


「ねぇ・・・健一がメチャクチャ期待しているけど大丈夫なのそんな事を言っても?」

「はは・・・小学生時代を知っている志津音からすればそう見えるかもね♪・・・でも、バスケ部時代の凄さ位は分かってくれるんじゃないか?」


「ん~まぁ~確かに・・・勿体なかったよね~辞めなければ凄かったと思うんだけどなぁ~・・・そう言えば何で突然退部しちゃったの?」

「あれ? アイツらの事だから俺の悪口しか言っていないかと思ったんだけど・・・何も聞いていないのか?」


「ん~まぁ~色々聞いてはいるんだけどね・・・でも、私から見た神山君はそんな人じゃないと思うんだよね・・・だからあんまり信じてないのかな・・・」

「そっか・・・やっぱり志津音は俺が思っていた通りの女の子だね。実は・・・」


実際にあった話を簡潔に伝えると・・・

「なんか納得いったかも・・・」

「そうかい。」

「だよねぇ~たった3ヶ月位であれだもんね・・・さっきも言っていたけど何で本気を見せた事がないの?」


「う~ん・・・話すと長くなるから・・・今度また・・・そうだ!今度デートしようぜ!」

「えっ!・・・で・デート・・・う~ん・・・」

「デートって言い方だとハードルが上がっちゃうか♪ だったら今度、健一も一緒に遊びに行こうよ♪ その時に話すからさ♪」


「それなら良いけど・・・何か神山君・・・雰囲気が変わったよね・・・。」

「そうか? まぁ~こっちが素だったりするんだけどね」

「そうなの?」

「はやく~! 兄ちゃん!何姉ちゃんとバッカリ話してんだよ~!」


「オッと♪ 今行く! それじゃ俺の本気を見せるから驚かないでね♪」

「ふ~ん♪ でも私だって運動神経には自信があるもんね!って野球はやったことがないよぉ~・・・」


「なぁ~兄ちゃん!俺の投げ方どうかな?」

「どれ・・・あ~なるほどな・・・それじゃダメだな・・・」


そう言って何度か詳しく手解きすると

「おぉ~!!マジ凄ぇ~俺こんなに投げられるとは思ってなかった・・・なあなあ!兄ちゃんだったらもっと凄いんだろう?見せてくれよ!!」


「良いけど・・・ボールがどっか行っちゃうかもしれないぞ?」

「大丈夫だからさぁ~見せてくれよ~!」

「クスクス♪・・・しょうがないな・・・だったらあそこからバスケット場に投げるから見ていろ。」


そう言って野球場の一番奥のフェンス迄向かい、到着すると大声を掛ける。

「気を付けろよ!じゃ~行くぞ!!」

数歩助走をつけ一気に投げる。

野球ボールは放物線を描きながら70m先のバスケット場の周囲を覆っている高さ5m程のフェンスを越え反対側のフェンスに直撃したのだった。


「す・すげぇ~!!今・・・何メートル投げたんだよ!!」

「ザっと見ても80m位あるかも・・・本当に凄い・・・」


今の遠投に2人が驚いていると投げ終わった龍徳が全力疾走で戻ってきた。

ズザザザザァァァァ~

砂利で止まれず5m程滑ってしまう。


「早っ!兄ちゃん足も速いんだな!!」

「本気だったらもっと早いけどな♪」


「じゃあさ!じゃあさ!今度はサッカーしようぜ!」

「えぇ~バスケにしようよぉ~」

「え~」

「ふふ。そうブー垂れるなよ健一。バスケの後にサッカーで遊べば良いだろう。」


「分かった!じゃ~俺と姉ちゃんが組むから兄ちゃんは一人ね!」

「面白い!志津音の実力は知っているけどたった2人で俺が抑えられるかな?」

「言ったわね!私も本気出そうじゃない!健一!足引っ張らないでよ!」

「誰に言ってんだよ!俺こう見えてもミニバスで県大会優勝したんだぜ!」


「へぇ~さすが志津音の弟だな♪ 凄いじゃん」

「へへ・・・バスケじゃ負けないよ!じゃ~兄ちゃんからで良いぜ!」

「さて・・・じゃ~楽しませて貰おうか!」


ディフェンスに付いた健一を一瞬で置き去りにする。

「早ぇ~!って・・・姉ちゃん!」

「任せて!」


健一が抜かれた事を見た瞬間にすぐ対応する

「反応が早いけど・・・まだまだだね♪」

そう言って目の前で切り返すと


「早いけど・・・まだまだ!って・・・えぇ~!」

最初の切り返しには付いてきたが、実は龍徳が付いて来られる速度で切り返しただけで、ついて来た事を確認した瞬間、一瞬で逆へ切り込んだのだった。


「よっ!」

「うそ・・・」

「マジかよ兄ちゃん・・・」


ゴールリングに片手でぶら下がる龍徳を見て2人共驚いている。

「その身長でダンクって・・・何その跳躍力・・・」

「うぉ~生ダンク初めて見たぁ~!!かっけぇ~!」


「ハハ♪ 驚いたっしょ♪ 今だと助走があれば140㎝位は飛べるからね。まぁ~ダンクっつってもギリギリだけどね♪」

「ギリギリって出来る時点でおかしいし・・・。」


「さて、今度はそっちの番だよ」

そう言ってボールを渡す。


「よし・・・行くよ姉ちゃん!」

「了解・・・健一!」

志津音のディフェンスに龍徳が付こうとした瞬間健一がゴールに走り出し、間髪入れずボールを前に出す。


「おっと・・・」

それを見てすぐさま切り返す龍徳。


「へへ!ここまで来れば楽勝だ・・・よっ!・・・えっ?」

「よう!」

レイアップのシュートに入った健一の前に突然龍徳が現れる。


「うそだろう・・・だったら・・・姉ちゃん!!」

慌てて志津音にパスを出す。

この判断力だけでも健一の凄さが伺えた。


「やるじゃん!健一♪」

「健一ナイスパス!」

受け取るとドリブルで2歩前に進んだところからジャンプシュートを放つ。


「ヤベッ! せぇ~のっ! よっ!」

「うそぉ~」

「マジか兄ちゃん・・・あれ捕るの?」


志津音がシュートを放つ寸前に数歩だけ距離を詰めると全力で跳躍した龍徳が、ボールが落下する前に叩き落した。


「信じられない・・・」

「あぶねぇ~さすがはバスケ経験者。」

そして、ボールを確保すると

「健一戻るよ!」

「おう!」


「おお。戻りが速いな!だけど・・・」

2人がゴール前にいるのを見た龍徳がユックリとドリブルしながらシュートモーションに入る。

「姉ちゃんスリーだ!」

「あの位置から?・・・くっ・・・」


志津音が急いで龍徳のシュートを防ぎに距離を詰めるが

「はは。ナイスダッシュだけど・・・残念♪」

時すでに遅し、跳躍した龍徳にブロックが届かない。


「高っ! こんなに高いの・・・うわっ!」

そして、ボールがゴールへと吸い込まれていく。

「いてててて・・・大丈夫か志津音?」


勢い余って龍徳にぶつかってしまった志津音がそのまま龍徳を押し倒していた。

龍徳のジャンプが高過ぎてお腹の辺りに志津音の顔があった。

地面に倒れる時に志津音を庇って抱きしめる格好となってしまう。


「だ・大丈夫か志津音?」

慌てて龍徳から離れるとカァァ~っと顔を赤くしてそっぽを向く。

「ご・ごめんね・・・神山君こそ大丈夫?」

「ああ問題ない。俺以外と丈夫だし♪」


「何イチャイチャしてるんだよ!そう言うのは2人の時にしてよぉ~!」

「なっ!何言ってるのよ!」

「おう!そうだな♪ あれ?」

『そうだなって・・・えっ?ど・どう言う意味なのぉ~』


中身がオッサンである龍徳にはこんな状況でも余裕があるが、志津音はそうはいかない。

『あれ・・・こう言う時は、俺も何言ってんだよ~って言った方が良かったか?』

「え~っと・・・あれだ・・・ホラ!次行くぞ!」

「う・うん・・・」


「姉ちゃん!」

「速攻!!」

今度は志津音が走り出し健一からのロングパスを受けた

『流石兄弟ナイスパスワーク♪でも・・・』


健一のマークに入ろうとした瞬間のロングパスに一瞬で切り返す。

「オッと・・」

「反応が早過ぎだよ兄ちゃん!」


「まだまだ!」

「姉ちゃん!!兄ちゃん言ったよ!!」

それを聞いて志津音がシュートのモーションに入る。


「ヤベ!」

「今度は止めさせないもんね!!」

弾道の高いループシュートをブロックに飛ぶが


「クッ・・・届かねえ!」

スパッとゴールネットを揺らす。


「ナイッシュー姉ちゃん!!」

「ナイスパス健一!」

「マジか・・・やっぱり上手いな♪」

「へへ~ん♪ まだまだ負けないんだから!!」



そして結果は・・・

「48対12で俺の勝ち!!」

「ハァハァハァ・・・体力お化け・・・」

「体力お化けって・・・」


「ゼェ~ゼェ~ゼェ~・・・体力が・・・」

「健一も大したもんだ♪」


「いやマジで兄ちゃん凄ぇ~わ! 中学の先輩よりも全然上手いよ♪」

「ん?健一って中学生なのか?」

「あれ?知らなかったの?健一は私立に通っているんだよね♪」


「私立?マジで?」

「凄いだろう!バスケ推薦で入れたんだぜ!」

「団地住まいで私立って良く通えたな・・・」


『未来の俺が知らなかったのも無理はないな・・・そっか・・・同じ中学校じゃなかったのか・・・』

「朝何時に家を出るんだい?」

「それが大変なんだよなぁ~ 朝6時10分に家でないと間に合わなくってさぁ~」

「早いな?都内の学校か?」

「そう。」


すると志津音の顔が少し陰った様に見えた。

「さて!じゃ~次はサッカーだな。」

「イエェ~イ!待ってましたぁ~♪」

「あ・私、少し疲れたから休憩してるね♪」


そして、龍徳と健一が遊んでいる光景を志津音が見つめている。

『それにしても・・・神山君ってやっぱり運動神経良かったんだぁ~・・・』



こちらも良ければ読んでくださいね♪

■「新世界!俺のハチャメチャ放浪記! 記憶喪失の転生者」もアップしましたので宜しければご一読ください

https://ncode.syosetu.com/n0781fy/

月曜日の朝7時に更新します。

■「勇者撲滅! 2度目の人生はハッピーエンドで!」もアップしましたので宜しければご一読ください

https://ncode.syosetu.com/n6920gm/

火曜日と金曜日の朝7時に更新します。11月分まで予約してあります。

■「小さな小さな 大冒険!!」第一部完結

https://ncode.syosetu.com/n6880gm/


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