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つれづれグサッ  作者: 犬物語
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記憶したいなら観察しないとね?

記憶に役立つテクニック。本日は『見る』編ですわよ。

 連日お伝えしております『記憶術シリーズ』。今日も例によって精神科医の『樺沢紫苑』氏著作の『学び効率が最大化する インプット大全』並びに『学びを結果に変える アウトプット大全』を参考に、わたしなりの解釈と注釈を併せてご紹介したいと思います。


 本日のテーマは『見る』です。見ると言っても『見る』だったり『観る』だったりとイロイロな表現がありますが、記憶という事を考えると『観る』の感が強くなるかなと思います。ただ見て、感覚器官で受信したよ! というだけではなんの記憶にも繋がりません。受信した信号に対して脳がどう処理し、どう評価し、それらをどう自分のモノにするかという仕組みを考えてみると、自ずと記憶に良い見方がわかってきます。では、それらに有効ないくつかのテクニックをご紹介しましょう。




 そもそも人間の感覚器官のなかでいちばん発達しているのは『視覚』です。人はモノを見て観察し、それが何であるかと認識して反応に移ります。一説によれば目から得た情報が人間が受信する情報の90%を占めるとも言われており、それだけ視覚からの情報を頼りにしているのだということがわかります。


 たとえば、みなさんが街なかを歩いているとしましょう。そうすると向かいから同じように歩いてくる方がいるとして、まずアナタはその人を『観る』と思います。耳を傾けたり、肌をそちらに晒して情報を取得しようとする方はいないですよね? そもそもアナタは見ることによって向かい側から人が歩いてくることに気づきました。


 まず男性か女性かを歩き方で察すると思います。そして、身体の大きさだったり服装だったり、それを観察して(ちょっと怖そう……)なんて感じた場合、アナタは歩く軌道をそらしその人と間近ですれ違わないようにするかもしれません。見るということは、これらの結果に繋がる行動を可能にする素晴らしい感覚器官と言えるでしょう。


 著者の樺沢紫苑氏は精神科医です。無論、精神的な病気だったり心の調子を崩した方々の治療をしていたこともあります。そんな彼は患者を『観る』ことによって、つまり診察室へ入ってくるその瞬間から患者さんの状態を診断することができるのです。


 この素晴らしい『目』の力をどう記憶に活かすのか? それは『聞く』で紹介したことと同じように『アウトプット前提』であるということです。




 アナタが見た、観察したその情景を他人にうまく説明するような台詞を考えてください。そしてそれをノートに書き出してみてください。きれいな蝶々が飛んでいた、だけではなくその『状況』、『蝶々の様子』など細部に渡って説明する努力をしましょう。白くて美しい、おそらくモンシロチョウが、朝散歩をしていた公園の途中でヒラヒラと飛んでいた。そのまま黄色い花にとまり蜜を吸う様子が見られた。こんなことを間近で見られたのは経験がなく、興味深くなり間近に近づいて観察していた。2本の長い触覚がなんともかわいく見えてとても印象的で高揚感に包まれた。 ――なんとなくその情景が浮かんでくるようでしょう?


 このように、感想やアウトプットを前提にモノを観ると、より記憶に残りやすくなります。その時にどのような感情を覚えたかを記すのも良いですね。


 他にも『探偵ものの主人公の気持ちになる』というのだって素晴らしい記憶術です。人間の脳は疑問をもち、確かめ、解決しスッキリするとその経験を記憶としてインプットします。『〇〇は〇〇だ。なぜなら〇〇だから』のような感じですね。日常的にこうした疑問をもつことで観察眼を養い、前述したアウトプット前提を考えることで自然と「観察しよう!」という気持ちにさせてくれます。それだけでなく、日常生活を送る上で「あれ?」と感じたことはすかさず観察するクセをつけるようにしてみてください。たとえば「あそこ、なんか行列があるぞ――なぜだ?」という感じです。先日、わたしは宇都宮のオリオン通りというところを歩いていたのですが、なにやらガヤガヤした雰囲気がありまして、近くの警察に「なんでこんなに騒がしくなっているのですか?」と訪ねた所「撮影中です」と答えが帰ってきました。その時は用事があったのでそれ以上深堀りはできませんでしたが、どうやらその方も、警察の格好をされた役者さんだったようです。いまでもそれは『エピソード記憶』的に覚えていますので、やはり疑問をもち質問しスッキリするという流れは記憶術として素晴らしいなと感じた次第です。


 お勉強の復習だってある意味では見る作業です。ようは『見直し』ですね。同じ情報は1~2週間に3回出会うとより記憶に定着しやすくなります。ただし、ただ3回見直せば良いというわけではなく『利用する、活用する』や『忘れた頃に見直す』という作業で覚えていきましょう。忘れかけていた記憶を思い出す時にも脳は「コレ、覚えなきゃ」と活動してくれます。


 これらのテクニックを駆使すれば、たとえば『映画』や『美術』の鑑賞でもより記憶に留まりやすくなりますよね? 映画だとすればどんなストーリーでどんなジャンルなのか? 主人公はどんな人物か? 話の展開にどう関わるのか? この映画のテーマとは? などテーマを定めてみるとより効率的に覚えられます。美術鑑賞はさらにメッセージ性が高くなっていることでしょう。ずっと前に宇都宮美術館に赴いたことがあるのですが、わたしは未だにそこで見た『ヒマラヤ杉と蝶』という作品が強く印象に残っています。いったんその場面を思い出すと、そこから芋づる式にその美術館で見た景色が思い出されていくので、ある意味記憶の"とっかかり"としても利用できるわけですね。


 アナタは映画や美術作品を『どういった視点で』楽しみたいですか?




 テレビを活用することもできます。多くの場合、テレビは『見させる』ことに特化した技術を駆使してアナタ型を茶の間に釘付けにさせようとしてきますが、その技術を『観る』ことも選択肢でしょう。たとえば『このあと〇〇が!!』みたいなテロップに芸人さんたちがゲラゲラ笑いつつ「それはアカンやろ!」みたいなツッコミをいれる。肝心の"ソレ"はモザイクをかけて笑い声が修飾されている。そこでCMに切り替わると、アナタは(なに? ソレってなに!?)みたいな衝動にかられてCMが流れている間ずっとテレビに釘付けにされてしまうわけです。テレビはCM広告で収入を得ているようなので、まあ業界の選択としてはそうなるよね。で、夕方から夜にかけてはCMがけっこう長い時間放映されていますので、アナタはよけいに焦らされて興奮した頭のままCMを見る。で、やっとCMが終わっていよいよその"ソレ"が明らかになるのですが、すごく下らない内容で、ガックリきているアナタを尻目にテレビはエンディングを迎えるわけです。


 なかなか戦略的ですよね?


 テレビのなかには情報番組形式で生活に役立つような内容もありますから、それを見てSNSへ投稿するなどのアウトプットにつなげるのも素晴らしい選択肢です。動画作品は強烈に頭に残る情報ですから、記憶が新鮮なうちにアウトプットしてしまえばかなりの効果が期待できます。その時は、あえてテレビの演出である"アオリ"などに乗ってみるのも良いでしょう。




 記憶のためにあえて『見ない』というのも選択肢です。視覚情報は目を開いている間ずっと脳を刺激し続けていますので、言うなれば休息がない状態です。パソコンなどのスクリーンを眺めたあと、5分程度目を閉じる時間を用意すると、それだけで脳はつかの間の休息をとることができます。ここでは深く紹介しませんが『瞑想』なども取り入れてみましょう。




 見ることは脳にとって最も記憶しやすい情報でしょう。だからこそ、その視覚から得た情報をうまく利用して、記憶して、自分の財産にすることができれば、アナタの生活はさらに1歩先へ進んだものになること間違いなしです。


 これを読んでくれた方が、少しでも学習の役に立ってくれたと喜んでくれればわたしとしても本望です。どうか、みなさん良いお勉強ライフをお過ごしください。

アナタを見ている。ずっと見ている。生まれたときから。死ぬそのときまで。

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