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つれづれグサッ  作者: 犬物語
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記憶したいなら人から聞かないとね?

世の中にはたくさんの記憶術があります。今回はそのなかでも『聞く』ことに特化した内容をお送りいたします。アナタの学習効率を後押しするキッカケになれたら幸いです。

 なんでもスラッと記憶できる術を学びたい? そんなのあるわけないやろー!! ……と叫ぶところですが、少なくともいくつかのテクニックを駆使することによって"記憶しやすい状態にもっていく"ことは可能です。人間の心理学、脳科学的なアプローチから学習効果を高めていく試み、これまでの科学の発展で判明した様々な記憶術を、精神科医の『樺沢紫苑』氏著作の『学び効率が最大化する インプット大全』並びに『学びを結果に変える アウトプット大全』を参考にしつつイロイロと書き連ねていきたいと思います。


 本日のテーマは『聞く』。読書である程度の見地を高めたアナタは、ムズムズと「専門家に詳しい話を聞きたい!」なんてことを考えるかもしれません。それ、実はすごく良いことで、本をただ読むだけの流れ作業だと脳は「またかぁ……別に興味も薄れてきたし、次の本を読む作業があるからあまり記憶しないでいいかな?」なんて考えてしまうこともあり、とにかく読書した内容が記憶からどんどん薄れていってしまうものです。それを防ぐためにはやはり『尽きることなき好奇心』が重要でしょう。気になる、知りたい、そしてモノにしたい! そんな情動をさらに深めてくれるのは、やはり専門家の元へ駆け込んで質問責めをするしかありません。


 とはいえ、ただ聞くだけでは素直に脳みそはインプットしてくれません。そこで、どうすればより記憶しやすくなるのか? といった技術を紹介していきましょう。




 まずなんと言っても『生で聞く』というのは大きな情報源です。人間はコミュニケーションをとることで互いの協力関係を築いてきました。それは現代社会の人類も例外なく遺伝子にインプットされた機能で、面と向き合って話し合うという行為は、電話越しだったりテレビ越しだったりするよりも非常に脳への刺激になります。これは主に『非言語的コミュニケーション』と呼ばれる情報で、同じ言葉でもその人の"表情"や"しぐさ"、それに連なる"抑揚"などあらゆる情報を総合的に受け取ることができるからこそ生まれる高度な情報処理です。本をないがしろにするわけではありませんが、本は"文字情報"がほとんどで、たまに注釈用の画像が張られていたりするだけなので、本人の予備知識だったり、理解力が少なければなかなか内容を網羅することはできません。逆に、文字情報だけを受け取ることで本人の『バイアス』が気づかないうちに情報を婉曲させてしまい、誤った情報処理をしてしまう原因になりえます。


 良い例がSNSにおける問題に出ていますね? 本人が相手を否定的な目で見ていると、その相手が公開した文字情報を自分の都合の良いように解釈してしまい、否定的な言葉として相手に反論してしまう。相手は突然の批判に感じられてしまい困惑するか、またはそれに釣られてさらに否定的な言葉を重ねてしまう。これでは良質なコミュニケーションを交わすことはできないでしょう。


 同じジャンルの読書を繰り返しある程度のレベルに達したと"感じた"ならば、すぐにでも専門家のセミナーなどに参加してみてください。相手の知識や意見がよりすんなりと心に入っていき、非言語的コミュニケーションや普段慣れない『コンフォートゾーン』での経験が良い刺激になり、印象深く何週間先でも記憶していられる思い出となることでしょう。


 これは"学校"などでも同じことが言えます。高校生までは席順が強制されていますが、大学は席なんて決まっておらずみな思い思いの場所をチョイスするでしょう。ここで重要なのは『なるべく前の席を選ぶ』ことです。前の席にいるということは教師の目の前にいるということ。突然質問されたり、教授の視線にさらされたりする機会が多いその席はほどよい緊張感に包まれ、アナタの脳をより強く活性化してくれます。ストレスがたっぷりあるのは心身に悪影響を及ぼしますが、ほどよいストレスは記憶に素晴らしい効果を与えてくれるのですよ。




 さて、アナタは実際にセミナーにやってきて専門家のお話を聞いているとしましょう。しかしこういった場所において必ず決めておかなければならない重要なテーマがあります。それは『自分が知りたいものはなにか?』です。著者の『樺沢紫苑』氏のセミナーに赴いたとして、では心理学、精神医学の"何"について知りたいでしょうか? 心の調子を壊してしまう原因? 認知行動療法の効果? 心理学と精神医学の違い? そもそも心理学と精神医学ってなに? ――まあ、最後の質問は本を読んでいる方ならわかると思いますが、こういった『目的意識』をもってセミナーに対するのが良い心がけです。


 脳というのは『〇〇とは〇〇。なぜなら〇〇だから』というインプット方法を最も得意としています。アナタがなにも意識しなくとも脳はそれを求めています。ですから、アナタ自身が『〇〇とはなにか?』という疑問をあらかじめ抱いておくことで、脳みそに準備させておきましょう。これはセミナーのテーマ、タイトルを見てから作ったほうが良いかもしれません。『認知行動療法とはなにか?』というテーマの講演会に『戦争後の退役軍人の心理的変化を知りたい!』という目的に沿った話題があるかどうかは未知数ですからね。それなら『認知行動療法と認知療法の違いを知りたい!』という目的のほうがマッチするでしょう。


 さて、聞くためにセミナーにやってくるのですから、その場ではどんどん『質問』しましょう。公演の内容を聞いている最中に、どこかしらで必ず(ん? 〇〇ってなんだ? 〇〇って確かこういうことじゃなかったっけ?)などといった疑問が浮かんでくると思います。そういった『質問をする』前提の上で話を聞いていると、講演者の話を逐一頭の中で反芻するようになります。よく考えながら情報を吟味することは脳の活性化に繋がりますし、質問をするということは、すなわちその話についてよく理解した上で"もう1歩"を追求したい好奇心の現れです。脳は全力で理解し、記憶しようとしていることでしょう。


 これらを実行する上で欠かせないのが『メモ』の存在です。しかし、メモは基本的に『記憶の置き場所』ではなく『記憶のコピー場所』という認識でいてください。メモをとるというのは『アウトプット行為』のひとつとして認識し、メインの記憶は脳内にあるという気持ちで取り組んだほうがより効率的な記憶が可能になります。メモは『記憶力を活性化させるツール』であり、そこに知識を埋め込むわけではないことを肝に銘じてください。




 さらに、セミナーを終えた後に『感想』をノートに書いておくことも重要でしょう。人間は時間と共に記憶が薄れていく『忘却曲線』というものがあります。それを防ぐためにも、まずセミナー終了後の30分以内に、カフェや静かに書き物ができる環境に移動し、そこで得られた経験をノートに書き記していきましょう。どんな講演だったか? どんなテーマだったか? 感動したところはなかったか? 本にはない新しい知識はあったか? そして最も重要なのは『この経験を機に何を"実行"しようと思ったか?』ということです。上記の例で言えば、認知行動療法のなかで利用される技術が紹介されたとして、じゃあそのテクニックを私生活でも使ってみようなど、そこで得た経験をなにかしらの"TO DO"に落とし込んでいくことで、脳は『この記憶は使う! 覚えよう!』となるのです。使わない情報は徐々に失われ刈り込まれていきます。そうならないためにも、せっかく経験した専門家のセミナーですから、なにかしらに生かさないと損ですよね?




 これらのテクニックは今からでもすぐに実行することはできます。脳みそを常に活性化させ記憶力を強化する習慣をつけるのは、人によっては難しいかもしれません。ですが一度習慣化された脳みそはすぐにスイッチを切り替えることができるようになり、アナタの集中力の一助にもなってくれるはずです。


 ここに書かれた知識が、アナタの今後の学習習慣に良い影響を与えられることができれば幸いです。学習に老若男女なんて関係ありません。記憶力を強化しよう、学習しようと思い立った今こそ、アナタが成長していく1歩目なのです。

他人の話が右から入ってきて左から抜けていく……あると思います!

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