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つれづれグサッ  作者: 犬物語
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眠るってこういうことだよ!

そもそも『睡眠』ってなんだろう? レム睡眠ってなんだろう? 今日はそんな疑問にお答えします。

 睡眠大事。ショートスリーパーでもない限り短い睡眠だと普通に悪影響なので素直に寝てください。


 本日も『クリスティアン・ベネディクト』氏著作『Sleep,Sleep,Sleep』より、独自の解釈や知識のつけたしなんかも織り交ぜて解説していこうと思います。本日は『睡眠中に存在する4つのステージ』について。




 そもそも、睡眠には一定の『波』があります。皆さんが聞いたことのある『レム睡眠』と『ノンレム睡眠』ですね。レム睡眠を"浅い眠り"と記憶している方が多いと思いますし、実際にそれは正解です。ただしレム睡眠の"レム"は『睡眠中に眼球がプルプル横に運動している状態』を表します。その他、ノンレム睡眠にもいくつかの段階があり、それらを全て合わせると合計で4ステージになるわけです。


 睡眠の"深い~浅い"という(サイクルは、眠り始めに深く、90分から120分かけて繰り返されます。そのなかにおいて実は『起きている』段階もあるのですがほんの一瞬の出来事であり、すぐに寝入ってしまうので記憶にも存在しません。このサイクルは起床時間が迫るごとにどんどん深い眠りが短くなっていき、やがて太陽が登る時間帯に人間は覚醒に至るわけです。


 では、続いて具体的な"睡眠"の旅へとご案内していきましょう。



 ・第1ステージ『覚醒から睡眠へ』

  ――睡眠へ至るまでのステージを指します。アナタがベッドやら布団やら寝袋に入って目を閉じてから、実際に睡眠に至るまでのことですね。他にも睡眠中に一瞬だけ訪れる覚醒の時間も含まれます。ここでは身体が眠るための準備をはじめるため、体中の筋肉が弛緩していき、脳内ゆっくり睡眠モードへと移行していきます。


 具体的には、まず脳波(神経細胞間のコミュニケーション)が緩慢になっていき、次第にリラックスモードへとシフトしていきます。ただし、身体の筋肉の中には姿勢を保つために最後まで緊張している部位が存在し、それらは最後まで覚醒したままでいようと抗ってきます。学校での授業中に"ビクゥッ!"となった経験がある方がいらっしゃるかもしれませんが、あれは筋肉が『座ったままの姿勢を保持するぞ!!』と平衡感覚を保つために頑張っているために起こる『ジャーキング』という現象です。


 他にも、眠り始めの段階に入ると『入眠時幻覚』という曖昧な世界を体験することもできます。俗に言うところの『金縛り』なんかもこのタイミングで発生しますね。身体は寝ている、しかし頭(認知機能)は眠っていないというアンバランスな状態です。激しく疲れていたり、ストレスを抱え込んでいたりするとこの状態になってしまうかもしれません。気をつけましょう。わたしはスポーツを現役でやっていた時代に何度か金縛りを経験しましたが、足を上げようとしてもなかなか上げられず、耳にゴウゴウと妙な音が鳴り響くわりと楽しい感覚を味わいました。


 このように、覚醒から睡眠へとシフトしていく時間は、身体の機能を次々とオフにしていく段階なのですね。



 ・第2ステージ『睡眠の"メイン"タイム』

  ――睡眠全体の50~60%を占めるこの時間帯は睡眠にとって無くてはならない要素を含んでいます。この段階では『睡眠紡錘波』という脳波と『ゆっくりとした脳波』が頭を駆け巡っているのです。


 睡眠紡錘波は『視床』から大脳皮質へと送られる、秒速10~15回もの振動(ヘルツだ。これにより"運動能力"に関する記憶が強化される。また睡眠紡錘波は3ステージで新たに脳へ学習させた記憶を定着させる機能まで備えている。まさに脳の"記憶"に関してメインレベルの働きをしている脳波なのです。睡眠紡錘波は毎日が新しい刺激である子どもたち、ほか精力的な活動をしている人にも多く見られる。逆に、刺激に満ちた生活をしていない人、高齢者などはこの脳波が少ない。なんにしても新しい刺激は脳を活性化させてくれるという、良い例になるだろう。


 睡眠紡錘波は睡眠を維持するためにも大きな意味をもたらしてくれる。これらが頻繁に発せられていると、身体は睡眠状態を維持するようになり、さらに2ステージに現れる特有の脳はである『Kコンプレックス』も、睡眠をより深い状態へと保ってくれる働きがあることがわかった。大脳皮質に外部からの刺激を"無視"するよう働きかける機能をもつ、睡眠の強い味方だ。


 しっかりとした睡眠は、運動や学習の記憶にも大きく寄与する。しっかり眠ってしっかり覚えよう。



 ・第3ステージ『最も深い睡眠へ』

  ――眠りの中でも最も深く、まさに『石になったように眠る』の言葉通りの状態となる。この段階では目覚まし時計が鳴ろうが関係なく、外部からの度重なる刺激にやっと身体が反応し、その場合は長いトンネルを抜けたような、意識も朦朧として『酩酊状態』になったかような気分にさいなまれる(睡眠酩酊)。しかしこの段階にいる人をムリヤリ起こしてはいけない。この段階こそ、身体が最も回復する時間帯なのだ。


 このステージに入ると、身体は『コルチゾール』を減らし『ソマトロピン』を増加させる。前者は通称"ストレスホルモン"と呼ばれる厄介者で、後者は免疫や様々な分野の成長に欠かせない役割をもつ良い味方だ。ソマトロピンの作用などで身体の傷ついた部分は次々と修復されていき、血圧や心拍数もゆっくりとなって、循環器系にとってもつかの間の休息を得られる時間帯となる。


 この時、脳では大脳皮質の神経細胞同士が緊密なコミュニケーションをとるようになり、脳波が上下に大きく揺れたような感じになる。この睡眠状態を『徐波睡眠』と呼んだりもするが、この時脳は"覚醒時に最も利用している部位"の脳波をとくに深く行っている。その中にあって覚醒を防ぐ機能は『視床』が担う。このステージの視床は大脳皮質への刺激を遮断した状態でいてくれるのだ。視床は感覚器官から得た情報を大脳皮質へ送る役割をもっているため、この視床が休んでいるというのは大きい。目覚まし時計が鳴ってもなかなか起きないというのはここに秘密がある。


 さて、ここでも『睡眠紡錘波』の出番だ。睡眠紡錘波は視床だけでなく、人間の記憶を司る『海馬』ともコンタクトをとっている。その意味はもうわかるだろう。海馬は覚醒時、記憶した事柄に対して"大脳がどのような領域を使ったか?"という情報を覚えている。つまり記憶のマッピングをしてくれているのだ。睡眠紡錘波を受けた海馬は、大脳皮質に『リップル波』という脳波を送る。このコミュニケーションによって、人間は『長期記憶』を頭にぶちこんでいるのだ。第3ステージの重要さはこれにとどまらない。脳は日々"ニューロンの取捨選択"を行っている。『シナプスのダウンスケーリング』と呼ばれるこれは、あえてシナプスを消すのではなく、コンピューターでたとえるなら"記憶容量の整理"に等しい。深い睡眠が人間の記憶、健康に大きく寄与していることを考えると、よほどのことがない限り熟睡している人を起こすべきでないことがわかるだろう。


 ちなみに、日々勉学に励んだり刺激に満ちた人生を送っている方は、新たに得た情報を記憶するよう長い睡眠時間を要求される。そんな方は夜に脂っこいものやコーヒーを飲まないようにしましょう。座っている時間が長い(運動をまったくしない時間が長い)ことも問題だ。



 ・第4ステージ『レム睡眠の"夢"の世界』

  ――冒頭でも書いた通り、レム睡眠は『急速眼球運動』と呼ばれ非常に目の動きが活発なステージだ。レム睡眠は覚醒間近の段階であり、通常は起床前に『夢』を見ることが多い。このステージではコルチゾールの濃度が上昇し、血圧や心拍数などが大きく変動する。


 このステージでは、脳波活発な活動を見せている。脳の深いところから視床を経由し、記憶痕跡(エングラムの格納場所である大脳皮質に脳波が送られる。PGO波と呼ばれる脳波は、あらゆる大脳皮質の分野を活性化し、記憶内容がランダムに活性化されるのだ。


 この時、記憶を司る海馬は記憶に関する支配権を失っている。つまり、生じた脳波はだれからの命令を受けること無くランダムにワイワイ飛び回っているのだ。結果として、レム睡眠中に記憶は『偶然記憶される』ということになる。ここではとくに"記憶に感情を伴ったもの"や"完全に処理されなかった曖昧な記憶"が処理される。もしかしたら、夢がハチャメチャでカオスな世界である理由はこのへんにあるのかもしれない。何年も前の記憶が夢となって突然現れるのはそういった理由もあるようだ。


 夢は『その日経験したこと』を元に構成される。そこから大昔の記憶が関連され引っ張り出され、夢の中にいるアナタは自分が夢の中にいることに気づかない。そんな曖昧さが、もしかしたら人間の"独創性"を生み出しているのかもしれない。ちなみに、自分が夢を見ているということに気づく『明晰夢』という手法があるが、わたしは覚えてる範囲で、人生で2度ほどしか成功したことはありません。しかも完全じゃなかったし……夢って不思議な世界ですよね。




 生物の活動に欠かせない存在である『睡眠』。その大切さを実感し、より良い人生を歩むために、まずは知識を、そして自分ができることを考えて実践してみましょう。アナタの睡眠ライフが、今後より健康に大きな効果を与えてくれることを祈ります。

昨日、アナタはどんな夢を見ましたか?


同じ夢を見た時、こんどはどうしたいと願いますか?

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