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つれづれグサッ  作者: 犬物語
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眠るためにはどうするの?

睡眠が大切なのはわかった。じゃあどうすんだよ? っという話をメインにやっていこうと思います。

 睡眠大事。が、睡眠時間の確保が難しいだから短い睡眠時間で効率よく回復できるテクニックなんて紹介できるかああああ!!!


 睡眠時間を削ることはできません。俗に言う"寝溜め"は蓄積してしまったダメージを全て洗い流すことはできませんし、たった1日の寝不足ですらアナタの脳に"アミロイドβ"を通常の睡眠より5%も多く残してしまいます。この物質は最近テレビなどでも取り上げられるようになった、アルツハイマー病の元とされるものですね。たった5%かと安直に考えてしまいガチですが、そのたった1日の睡眠不足が5%を産み、さらに次の睡眠不足でさらに増え、睡眠不足が習慣化してしまった日にゃあ――みんな、寝よう?


 とはいえ、ただしっかりした睡眠時間を確保しましょうねってだけではなんだか味気ない内容になってしまいます。そこで、前々回、前回に引き続き睡眠についての話題――今回も『クリスティアン・ベネディクト』氏著作『Sleep,Sleep,Sleep』より、わたしなりの解釈と知識を交えて、本日は『良い睡眠を得るにはどうすればよいのか?』をテーマに書いてみたいと思います。




 そもそもですが、人間は覚醒と睡眠のサイクルを繰り返しています。これらを分け隔てなく並べてみると、睡眠というのは生物の"生態のうちのひとつ"であるともとれます。睡眠を分けて考えるのではなく覚醒と睡眠のサイクルの中での睡眠という位置づけにすると、睡眠は『起きている間になにをするか?』によって質が変わってくることがよくわかります。


 具体的な説明に入りましょう。たとえば夜間。寝る直前までポテチ片手にスマホを弄りつつ大音量のゲームで熱狂する。このような状態から睡眠に移行するにはなかなかにハードルが高いでしょう。その時の興奮が内部で溜まりなかなか寝付けず、やっと寝入ったとして、お腹の中に溜まったポテチが消化器官の活動を促して、ほんとうは休みたいのに仕方なく胃腸を働かせるハメになる。これじゃ快適な睡眠の質が得られるわけがないですよね? 睡眠直前まで興奮していることも快適な睡眠を妨げる一因となってしまいます。


 これらの問題を解決するには『夜間に"スクリーン"を見ない』こと、そして『夜食を摂らない』ということに尽きるでしょう。スマホなどの電源は9時以降切る、あるいはブルーライトカットモードに移行させなるべく見ないようにするなど工夫が必要です。そもそもスマホアプリなどで"9時以降は電源を切る"設定をしておくとなかなかに強力な対策となります。


 スクリーンを見るとどのような弊害があるのか? 最もマズイのはブルーライトと言われていますが、結局は強い光全てがアウトだったりします。人間は『光』を感知して『昼か夜か』を判別します。もっと言えば、脳内にある『視交叉上核』という部位が光をキャッチし『体内時計』の調節をしています。各臓器はそれぞれの体内時計をもっているのですが、このま"マスタークロック"によってリセットしたり、あるいは活動時間を把握したりします。視覚を司る神経の上部にあり、目から入った光を感知して働く視交叉上核へ光を浴びせ続ける――つまり目に光を入れ続けると、人間の脳は『まだ昼だ』と勘違いを起こしてしまいます。しかし身体はずっと活動して消耗しているので、体内時計のズレが生じたり、過度な覚醒時間は心身にさまざまな問題を引き起こしてしまうのです。


 現代社会はあちこちにライトが点灯され暗い場所がほとんど存在しなくなっていきました。すると人は夜型の生活に移行していき、本来眠るような時間ですら身体に重労働を強いています。夜は本来眠る時間だということを忘れないでください。




 食事も大切な要素です。とくに夕食は就寝直前に摂ってしまうと、本来休む時間である睡眠中の消化器官が過剰労働を強いられてしまい、結果としてそちらにエネルギーを利用してしまった身体は睡眠の質を下げてしまいます。夕食は遅くても夜7時より早く摂るように心がけましょう。朝食にしても、日が昇らないうちの朝食は身体に対してよくありません。総合して、食事は『7~17時』の間に摂るよう心がけてください。


 さて、睡眠中に身体は栄養をたくさん処理して消費しています。つまり『夕食』こそたっぷり摂ったほうが良いのでは? と思われるかもしれませんが実は逆です。夜は消化器関係にとって安息を与えなければならない時間なので、食事はむしろ『朝豪華に・昼はプチ贅沢に・夜は質素に』のバランスが最適です。そして朝は身体が多く消費したエネルギーを摂取しなければいけないのですが、ここで糖質をたっぷり食べてしまうと急激な血糖値の上昇を招いてしまい、逆に血管に多大な負担をかけてしまいます。血糖値をしっかり吸収しつつタンパク質、脂質をバランス良く摂る。そのような食事は難しいでしょうが工夫して乗り切りましょう。例えば『白米→玄米』に変更したり、野菜中心の食生活を心がけたりですね。ちなみに、野菜は『色』によって多種多様な栄養を得られるので、1日を通して『4色』を目指して食べるようにすると素晴らしいバランスで栄養を摂取することができます。


 食事について更に深く入り込んでいきましょう。朝は血糖値を気遣いつつもドカンと食べて、昼食も炭水化物、タンパク質、脂質を満遍なく頂き、では夜食は質素にどのような食べ物を選べば良いのでしょうか?


 夕食は、その日の夜の睡眠を左右する可能性がいちばん高い食べ物です。ですので、なるべく消化に良くお腹に残らない食べ物を選ぶと良いでしょう。こうなると真っ先に避けるべき食べ物は『肉』や『バター・チーズ』です。これらに内包する『飽和脂肪酸』は入眠を妨げ、睡眠を断片化してしまうという研究結果があります。逆に『サバ・イワシ・サンマ』などの『青魚』には『不飽和脂肪酸』が含まれ、これらはスムーズに消化されるだけでなく、青魚がもつ『EPA』は血液を固まりにくくして血液の病気を防いでくれる素晴らしい効果があるのです。


 他にオススメできるのは『牛乳』でしょうか。牛乳に含まれている『トリプトファン』は、睡眠を助ける神経伝達物質である『メラトニン』の生成を促す効果があるため夕食の1杯として良いでしょう。ただし、乳製品などにアレルギーをもっていたりするのであれば決して飲まないようにしましょう。そんな方は『サワーチェリー』の果汁がダイレクトにメラトニンを含んでいるのでそちらをチョイスしよう。もちろん、牛乳を飲める人にだってオススメだ。


 逆に夕食のお供としてよろしくない飲料は『コーヒー』だ。よく言われる『カフェイン』の覚醒作用はみなさんが思っている以上に強力で、就寝3時間前にカフェインを摂取し眠ってもらった場合、そうでない被験者よりメラトニン値がピークを迎えるのに40分の遅れがあったという実験がある。体内時計を遅れさせるという説もあり、さらに朝方のコーヒーも良質な覚醒を妨げる恐れがあります。起床時の身体は『コルチゾール』という神経伝達物質の値が高くなっています。コルチゾールは通称"ストレスホルモン"なんて不名誉な呼ばれ方がある(事実としてあまりよろしくない物質でもあります)のですが、これは朝6時ごろから増えはじめ、朝9時頃にピークを迎えます。この場合、コルチゾールは身体の覚醒を促すという重要な役割があり、こと朝の時間帯に関しては必須の物質と言えます。じゃあカフェインも覚醒作用があるなら相乗効果でエエやん? と思われるでしょうが、カフェインはコルチゾールと効果を相殺してしまう残念な物質ですので、朝方に飲むのは逆効果です。逆にカフェインが大活躍するのは『昼』。コルチゾールの効果が切れて集中力が下り坂になってきたその時こそカフェインが輝く時です。


 用法としては『昼寝セット』をオススメします。1杯のコーヒーを飲み、その後15分ほど『昼寝』をするというものです。実は、人間の身体は『2度睡眠をとる』ように出来ているという説もあるほど"昼のまどろみ"は普通の反応。ただ眠りすぎると逆効果になってしまいますので、だいたい『午後1~3時の間に1杯のコーヒーを飲み軽く寝る』という行動をとるのが最適でしょう。この時ガッツリ布団に入るのではなく、例えばイスにもたれながらとか、楽な姿勢をとって、など完全な睡眠の姿勢にはならないでください。ガチ眠りは逆に夜の睡眠の質に影響します。




 健康を気遣っている方にとって鬼門となるのは『運動』です。運動をするなというわけではありません。運動をすることは日々の健康にこれでもかというほど素晴らしい効果をもたらします。たとえば脳内由来の栄養因子である『BDNF』などが分泌され脳の機能向上に繋がりますし、運動をすることによって得られる心肺機能の強化や血液への影響を鑑みると、1日15分ほどのランニングをしただけで目を疑うほどに健康になれます。有酸素運動に関する研究はたくさんあり、そのどれもが結論として『運動はいいぞ』と主張しているのですから、逆に運動をしない理由があるのかと小一時間ほど問い詰めたいところですわよ。


 しかし、運動する"時間"だけはぜひともご検討ください。いちばん良いのは朝の散歩でしょう。陽の光を浴びて肌に"ビタミンD"を生産してもらいつつ、これから動き出すんだという司令を体全体に送り出すことができ、全ての臓器、機能が一斉に目覚めてくれます。食前か食後かという問題があり、これには賛否両論あるようですが、筋トレなどでしっかり筋肥大を目指したいという方は食後に運動をするのが良いでしょう。起床後は体の栄養を睡眠によって多く消費している場合が多いでしょう。


 逆に運動をしてはいけない時間は『夜』です。夜に運動をすると、先程説明した"体内時計"が夜にずれ込んでしまいます。ずれた時計は夜の眠気を妨げ、適切な時間に睡眠欲を与えられなくなってしまいます。運動の時間は遅くとも『夜7時』まで、もしくは『就寝の4時間前』には終わらせておきましょう。




 『食事・運動・睡眠』――これらは健康に無くてはならない要素です。とくに睡眠は、1日の溜まりに溜まった疲れを一気に回復させてくれる魔法のような機能をもっています。そのような便利アイテムを備えておきながら生かさない手はないですよね?


 アナタの心身の健康を心から祈っています。

徹夜自体が仕事効率を下げるということに気づきましょう。

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