スポーツにはルールがある 公認野球規則
野球をやるのは楽しいです。でもって、野球のルールを知ることは大切です。本日は野球のルールの序文をご紹介しましょう。
本日は『日本プロフェッショナル野球組織』及び『全日本野球協会』編集による『2020年度 公認野球規則』から紹介しようと思います。
個人的なことなのですが、わたしは小さい頃から野球小僧でして、日々白球を追いかけていたボーイでございます。で、体格にも恵まれ(主に横方向ですが)チームでは主砲を任されていました。小学生の時にランニングでなく本物のホームランを放ったこともあります。中学校でも。あ、高校時代はほぼ引退していたりバレーボールに浮気していたりなんだったりでホームランは経験してないのですけどね?
野球のみならず、スポーツにはルールというものが存在します。そりゃそうでしょうね。ルールがなければようはなんでもありでして、例えばバッターが打った後にサードへ走っていってもいいわけになっちゃうわけですから。なんだったら打った瞬間にホームベース踏んで「1点!」みたいなことだってまあいくらでも言えるのでここで割愛。良い子の皆はそんな今年ちゃダメだぞ?
ということで、今回は公認野球規則について、そして大まかなルールと『野球の目的』などについてお話しようかと思います。
野球の公式ルールブックである『公認野球規則』は毎年更新されております。時代が進む中で選手に許される道具などの変化やネックレスなどの備品対策、はたまたこれまでのルールに選手たちが進化したことや解釈の都合上など新しい問題が生まれ変更する必要が生まれたものなど多岐にわたります。例えば、今年から『妨害』についてマイナーなルール変更がありました。
走者がフェア地域でフェアボールの打球に触れた場合、これまでは内野を通過していないボールに関してのみ『アウト』が宣告されていたのですが、今年(2020年2月15日)から『|フェアボールをフェア地域で触れた場合』アウトが宣告されるようになりました。この時は『ボールデッド』。つまりタイムの状態になり走者がアウト、打者は進塁し他のランナーは打者に押し出されなければその塁にとどまることになります。これはおそらく『打球が通過した後も外野手の守備機会がある』と解釈されたのかも知れません。
例外として『|投手を含めた内野手に触れたボール《・・・・・・・・・・》』が当ってもアウトにはならずボールインプレイのままであり、『投手を含めない内野手がトンネルやら脇を抜けられたやらのすぐ後方にいたランナー』は『他の内野手が守備する機会なしと信販が判断した場合』に例外となります。ふたつめの例外は少しややこしいですが、ようは『エラーすんじゃね―よ』ってことです。エラーというのは『予期しない動作』ですからね。
他にも『フォアボール及びスリーストライク目の投球が捕手や審判のマスクとか道具とかに挟まって止まってしまった場合は打者と各走者に1個進塁がプレゼント』されたり、『ネックレスやブレスレット等に投球が触れてもデッドボール扱いにはならない』とあったり割とルールも進化してるんですよ。まあ昔はネックレスをしながら野球をするなんて考えられませんでしたからねぇ……。そのうち頭髪服装に関するルールもできちゃったりして。
このように、日々新しいルールが生まれている公認野球規則ですが、野球というルールの根幹部分は今でもブレずに残っています。たとえばルールのはじめに記されている『試合の目的』なんかがそうですね。
書き写します。
『1.00 試合の目的』
1.01 野球は、囲いのある競技場で、監督が指揮する9人のプレーヤーから成る二つのチームの間で、1人ないし数人の審判員の権限のもとに、本規則に従って行われる競技である。
1.02 攻撃側は、まず打者が走者となり、走者となれば進塁して得点することに努める。
1.03 守備側は、相手の打者が走者となることを防ぎ、走者となった場合は、その進塁を最小限にとどめるように努める。
1.04 打者が走者となり、正規に全ての塁に触れたときは、そのチームに1点が記録される。
1.05 各チームは、相手チームより多くの得点を記録して、勝つことを目的とする。
1.06 正式試合が終わったとき、本規則によって記録した得点の多いほうが、その試合の勝者となる。
~まず大元の規則として『囲いがある競技場』に『監督』と『9人のプレーヤー』と『最低1人の審判員』がいれば野球はできるようです。ただ囲いがある競技場って言われるとけっこう唸ってしまうことがあるよねぇ……だいたい河川敷の野球場って囲いがないパターンが多いし、そもそもちゃんとした囲いがある野球場ってどのくらいあるのだろうか?
わりとここで示されているのは当たり前のことばかりですね。進塁して得点することについてはどのチームも取り組んでいることです。まあこの部分だけ抜き取った場合は『バントとかあえてアウトになるプレーはルールに反するからアウト』とか『敬遠とか相手に塁を与えるような行為はルールに反するからダメ』なんてツッコミをもらっちゃうかも知れませんが、それはちゃんと他のルールで記載されているのでご安心ください。
ちょっと肝なのが『正規に全ての塁に触れたときは1点』という事ですね。なのでホームランを打ったとしてもちゃんとベースランニングしなきゃいけないという仕組みです。仮に「ホームランはベース回らなくてもいいだろ」という意見が受け入れられて例外処理が作られた場合、こういった例外を足すたびに審判員の覚えなきゃいけないことがどんどん増えていくのでしょうねぇ……おつかれさまです。
ここで最も重要なのは『勝つことを目的とする』です。スポーツマンは総じて『勝利を目指す』というある種の宿命が課せられていると勝手に思っています。まあスポーツ競技だし勝とうとすることは前提だろうけどね。ただルールの字面を見ると『多くの得点を記録して』とあるから1990年代の横浜や2000年代の巨人やらダイエーホークスやらの超重量打線こそが野球のあるべき姿ってことになりますねぇ。となると逆に投手王国を築き上げた2000年代の中日なんかはどうなんだって話ですがね。個人的な感想ですが、正直野球は失点を防ぐことのほうが重要な気がします。
正式試合が終わったときとありますが、これにも落とし穴というわけではないのですが認識の違いというものがありまして、この『正式試合が終わった』のタイミングは『責任審判が決めること』です。つまり『9回裏の3アウト目をとった瞬間』ではなく『審判が試合終了を宣言した瞬間』が本当の意味での正式試合の終了となります。なので、9回裏3アウト目をとられたとしても、負けてるチーム側にはまだアピールする権利とかモロモロが残っているわけでございます。ですから『審判の態度をよく観察していてください』。なにかあるときは『中立性を保つためにじっと黙って立っています』。で、なにもない場合はダッグアウトに戻るか試合終了の合図かなにかをすることでしょう。
なんにしても、細かい文字で200ページを超すルールブックを網羅している審判員さんには頭が下がる思いです。人間ですから時としてミスもあります。誤審だ誤審だといって騒ぎたてるのもひとつの選択肢でしょうがそれは別問題として、基本的にゲームを取り仕切ってくれる審判の方々には尊敬の眼差しを向けて差し上げてくださいな。でもって、世紀の名ジャッジには惜しみない拍手を贈りましょう。それは少年野球の試合に審判として参加してくれているお父さんお母さん。高校野球などにボランティアで来てくれたり、草野球でも日曜日に参加してくれるアマチュア審判員の方々。世界各地のプロをジャッジしてヤジに囲まれるプロ審判員のみなさまも一緒です。
審判のジャッジがあるからこその『スポーツ』です。みなさんも楽しく、そして激しく汗をかいて日常をエンジョイしましょうね。
審判のコールも魅力。
「ットラアアイイッ!!!」