【栄養学】たんぱく質欠乏でなぜ"腹が出る"のか?【アミノ酸】
世の筋肉マンがだいすきなたんぱく質。けどこれフツーの人間もだいすきにならなきゃアカンのです
人の身体はたんぱく質でできてます。ってかそもそもDNAは『たんぱく質をつくる』ってのが目的になってます
己の筋肉を鍛えまくる"ボディビルダー"って方々いるじゃん? あの人たちは毎日のように『プロテイン』っていうあやしい粉をナゾの液体に溶かしてグビグビしてますね――これこそ[ プロテイン = Protein = たんぱく質 ]で、彼らは筋肉をより大きく、強靭にするため身体の材料であるたんぱく質を取り込んでいるのです
たんぱく質の役割はそれだけじゃありません。たんぱく質は身体の材料になるだけじゃなく、わたしたちの活動エネルギーになりますし、状態を調節する様々なホルモンの材料にもなります。こんな素晴らしい栄養素を摂取しないなんてもったいないと思いませんか?
いろいろ良いことありまくりなたんぱく質。今回はこやつをより深く解説していきましょう
:たんぱく質の歴史と定義:
たんぱく質、漢字で書くと蛋白質。幕末から明治維新にかけ活躍した医者『川本 幸民』がオランダの書物を翻訳した際、オランダ語の卵白(Ei:卵,wit:白)を蛋白質としたからです
蛋白質の"蛋"ってなんだよ? ――これは『卵』を中国語にした言葉です。なんで彼が中国語をもとにしたのかはわかりませんが、当時は外来語をたくさん新しい日本語に翻訳しなきゃいけない事情があった――文明開化的な意味で――ので、なんかそのヘンでいろいろあったのでしょう
卵白に多く含まれている物質だからたんぱく質。むかしっから卵は素晴らしい栄養素を含んだ食物と認識されてたんですね
定義の話をしましょう。たんぱく質は『20種類の"L-アミノ酸"がペプチド合成してできた化合物』となっています
なんかワケワカメな言葉が出てきたけどまずはスルーで。とりあえず『アミノ酸が合体しまくって大きくなったヤツ』がたんぱく質とイメージしましょう。20種類は以下の通りです
・イソロイシン ・ロイシン ・リジン
・メチオニン ・フェニルアラニン ・トレオニン(スレオニン)
・トリプトファン ・バリン ・ヒスチジン
・チロシン ・システイン ・アスパラギン
・アスパラギン酸 ・セリン ・グルタミン
・グルタミン酸 ・プロリン ・グリシン
・アラニン ・アルギニン
前者は自身で作れない、もしくは極微量しかつくれない『必須アミノ酸』なので食事から摂取する必要があります
上記が複数合成すると『ペプチド』と呼ばれるようになり、さらに合成されてだいたい50くらい合体したながーーーーい鎖みたいな感じになった時『たんぱく質』と呼ばれるようになります。ちなみにみんな知ってる"インスリン"って物質はアミノ酸が51個合体してるけどペプチド扱い。最も短いたんぱく質はアミノ酸10個合体した"シニョリン"なんだって
定義の話に戻りましょう。さっきL-アミノ酸とかペプチド合成とか書いてあったけどなんのこっちゃ?
・L-アミノ酸
光を左(Levo)方向に回転させるアミノ酸
左方向は(Dextro)
・ペプチド合成
アミノ酸の合体方法のひとつ
物質が合成されていくと、使ってる物質の種類と数が同じでも設計が異なる場合があります。これを『異性体』と呼びます
中には鏡みたいに左右対称のような存在だったり、直線的に光を当てると右へ左へ曲げるような物質もあります。L-アミノ酸とは『直線偏光を、光の軸を中心に"左(Levo)"へ曲げる物質』を指すんです
左旋性、記号で書くと(-)、アルファベットでは(l,L)と表現します。わたしたちの身体は左へ曲げる"L字体"が材料として使われてるわけ
続けてペプチド合成について。これは単純に『ペプチド同時を合成させるいろいろな手段』とイメージしてください。今は科学的な方法で人工的にペプチド合成ができるようになり、様々な場所でその技術が活かされています
これ、もっと深堀りしようと思ったら分子式とか"基"の概念とかも書かなきゃいけなくなるのメンd文字数が増えちゃうので今回は割愛します
まあとにかく、たんぱく質ってのは上記20種のアミノ酸が合体した結果生まれたながーーーい鎖だとイメージしてください
:たんぱく質のはたらき:
たんぱく質は上記のような定義ですがこのような特徴ももっています
・炭素が必ず含まれている
身体の中にあるたんぱく質は常に分解と合成を繰り返し、身体を維持するための重要なはたらきをしています。たとえばこんな感じ
・身体の組織"すべて"をつくっている
マジでこの一言に尽きます。代謝に欠かせない酵素、消化や脳神経系などでも使うペプチドホルモン、雑菌野郎などから身を護る免疫グロブリン、血液凝固に関わるトンロビン、フィブリノーゲン、酸素を運搬するヘモグロビン、血中の脂質を運搬するリポタンパク質などまあ数に暇がないわね
他にも血管やリンパ管などの浸透圧を調整して物質の行き来を円滑にしたり、血液を弱アルカリ性に保ったり、実はエネルギー源としても活用できちゃうなにこれ万能すぎない? ってレベルのたんぱく質。だからこそフィットネス界隈でもたんぱく質が重要視されてるのです
たんぱく質が欠乏すると体重減少に筋肉の現象、免疫力の低下、食欲不振、貧血、気力減退、体力や認知力も低下し、腸管拡張肝臓腫大などひどい状況になります。アナタは食糧危機を訴える写真のなかで『おなかがぽっこりした状態の子ども』を見たことがありますか? ――あれを見て「なんだ、けっこう食べてんじゃん」とか思ったりしてませんよね?
あれはたんぱく質欠乏によって上記症状の影響から腹水が生じ、その結果腹部が突出する『カシオコア(クワシオルコル)』になっているのです。ふつーに飢餓状態です。ほっとくとタヒにます。食糧危機が叫ばれる地域は、実は主食が炭水化物中心だったりします。エネルギー源になる炭水化物ですが身体の材料とはならないのでほぼほぼ無意味。これらから、たんぱく質が豊富に含まれる食料の重要性がわかるでしょう
すこし暗い話になってしまいましたが、たんぱく質はほんとうに重要な栄養素なのでアナタ自身しっかり摂取するようにしましょう。飽食で恵まれてる国にいるのだからこそ、日々の栄養はしっかり摂取しなきゃですよね?
:食べ過ぎ注意:
たんぱく質の摂取は重要ですが、身体にはこれらを貯蔵する"倉庫"がありません。なので、一般的には『体重 × 1グラム』が理想的なたんぱく質摂取量とされています
もし摂りすぎるとどうなるか? ――貯蔵庫がなくても、身体は取り入れた栄養をなんとかして活用しようとします。過剰なたんぱく質は腎臓や肝臓に負担を与えてしまいますし、余計なたんぱく質は実は『グリコーゲン(糖)・脂肪』に分解されてエネルギー源となりますが、すでに糖質や脂質が充分あるのであれば貯蔵される――つまり脂肪として、おにくとして、アナタにとっては余計なお荷物としてふとももやお腹まわりに溜まっていくことになります
ってことがあるので、たんぱく質は計画的に摂取しましょう。まあ、普段の食生活で脂質や炭水化物をバク食いしてなきゃ大丈夫ですよ。っていうか現代社会は脂質や炭水化物は摂取しやすいのにたんぱく質と出会う機会が少ないという矛盾。こうなったらもう国民総鶏むね肉社会に突入するしかなくない?
卵でもいいよ!!
魚も良質な脂質といっしょに摂取できるね!!
プロテインは栄養補助食品としても優秀だよ!!
ちなみに、たんぱく質はとても長い鎖なので消化吸収に時間がかかりますが、これは逆に書くと"腹持ちが良い"ということで、たんぱく質豊富なメシを食ったあとはしばらく空腹感を味わいにくくなります
減量してる場合、たんぱく質中心の食生活ってけっこー有効的なんですよ。ヘルシーでフィットネスな食習慣を身につけたいなら、ぜひともたんぱく質豊富な食材を揃えていきたいですね
国が定める『日本人の食事摂取基準』によれば、成人女性に推奨する1日あたりの摂取量は『50グラム』となっております。1日3食のどこかに鶏むね肉、卵、魚をぶっこむだけでけっこークリアできるのでぜひぜひ考えてみてください
このお話がタメになった、驚いた、たんぱく質食べようと思った方はぜひ高評価をおねがいします。アナタの心身の健康を祈っています
厚生労働省、日本人の食事摂取基準 2020年版
ttps://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html
減量は食べないことじゃなく『何を食べるか』なんだ
だけど『余計なモノは食べない』が基本になるから
ちょっとそのポテチ捨てなさい




