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つれづれグサッ  作者: 犬物語
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【生物】脳はやわらかい! じゃあガードを堅くしなくちゃね?

以前書いたかもしれないけどもういっかい書いちゃえのコーナー

 堅牢という言葉があります


 ものの"つくり"が丈夫なことを指し、固いや硬いとはまたべつの"かたさ"を表します。まあ物理的じゃなくて概念というか状態のかたさを表してるイメージだね


 あたりまえですが、城は難攻不落かつ金城鉄壁なデザインでなければなりません。じゃないとすぐ落ちちゃうからね、平和な時代に建造されなければ、城の用途は戦の拠点なのですよ。そこがアッサリ陥落するようなつくりじゃぁおかしーもんです


 この考え方、実は生き物というデザインにも言えることです。地球で生まれ、その環境のなか生き残った生物は、その進化の過程で自身の生命を維持できる多くの機能をゲッチュしました――わたしたちの場合はどうでしょう?


 人間の強みはなんてったって『脳』ですよね。人は生物的には取るに足りない"葦"でしかない。しかし人は考える葦であるとどこぞのパスカルさんも言ったとおり、人は考えるための脳があるからこそここまで進化、発展を遂げてきたのです


 脳自身はプリンのようにぷるんぷるん。ってことで、頭頂部というめっさ被弾しやすい場所にある脳みそちゃんをガードする頼もしい"城"が必要なんだよね。ってことで今回は脳を守ってくれる頼もしいヤツらを紹介しちゃうぜ






:おけけとほねはサイキョーの第一関門:


 ちょっとげんこつを作って自分の頭を軽く小突いてみてください。こんこんって音するでしょ? それともごんごんかな? まあ力加減はアナタの自己責任でどうぞ


 カタいですね。脳はその周囲を『頭蓋骨』で覆われてるのでそりゃあカタいです


 そもそも、頭は人間にとって貴重な『毛』で覆われています。ほぼほぼ肌をさらす人間という種族ですが、こと頭頂部に関しては一部の例外をのぞきふっさふさのもっさもさであるはずです。あるいは、あえて刈り取っちゃう方もいらっしゃるかもしれませんねわたしみたいに――


 ハゲじゃねーから! おしゃれだから!!


 髪の毛程度でどうなるもんかと思いますが、実は髪の毛の防御性能はスゴイんです。熱気や冷気を遮断して急激な温度変化を防いでくれたり、もちろん物理的な衝撃を緩和してくれます。日本人の場合ほぼ黒髪なので余計な光(UVとか)もカットカットあんどカットしてくれますね


 そういった意味でも髪の毛、大事なんです。坊主頭は見た目涼しそうですが、その実熱をどんどん吸収しちゃうのですぐアッチアチになっちゃうのだよポッター。まあ水かぶれば冷やすのも一瞬だけどね、そういう事情もあり高校球児は進んで坊主頭にする子もおーいんだけど部外者はたぶんその事情知らないからあれこれ言ってきたり閑話休題


 髪の毛と頭蓋骨がダメージに対するさいしょの関門になります。ちなみに頭蓋骨というと頭だけに思われガチですが、意味合い的には『頭部の骸骨』なので顔面も頭蓋骨の一部。脳周辺をまもるだけの骨に着目するには『脳頭蓋(のうとうがい)』と呼ばれる箇所になります


 で、脳頭蓋はいくつかの"板"が敷き詰められてる形。頭頂部あたりを指でなぞってみると、なんか骨と骨の間にスキマっていうかクレバスみたいな溝があるでしょ? あれ専門用語で"泉門(せんもん)"と呼ばれる骨と骨の仕切りになっておりますが……実はこのスキマ、赤ちゃんの場合めちゃくちゃ広いんです。触れて確かめるのは何かしらの事故(・・)が起きるかもしれんのでやめときましょう。以下各脳頭蓋のなまえ


・前頭骨

  目の上からおでこ、頭頂部ちょっと手前まで

・頭頂骨

  頭頂部から全体的に広く

・側頭骨

  耳の後ろ周辺から顎うしろまで

・後頭骨

  後頭部から顎うしろまで

蝶形(ちょうけい)

  目の裏側にある見えない部分

()

  鼻の裏側にある見えない部分


 これらがそれぞれのスキマ(泉門)を堺にキッチリ敷き詰められてる感じ。なんでこういうメンドクサイ構造してるのかってのは諸説あるようですが、まあ脳が成長してくのに"フタ"がジャマしちゃまずいよねっていう理由があります


 なお、頭蓋骨に限らず多くの骨に空洞があり、それがある種の緩衝材になったり軽量化に成功などわりと重要な要素になっています。また皮膚と骨の間には『骨膜』と呼ばれる膜があり、それもまた緩衝材だったり骨に栄養送ったりなんだったりの役割を担っています


 こんなすごい防御性能を誇る二重構造ですからもう無敵だよね! ――と、言いたいところですが実は脳みそちゃんはさらに過保護に守られているのです




:ずいまく:


 アナタは『くも膜下出血』という名前を聞いたことがありませんか? ――脳の病気としてけっこー有名なくも膜下出血ですが、これっていったいどんな病気なのでしょう?


 名前のとおり『くも膜の下で出血が起こる病気』ですが、くも膜って実は頭蓋骨と脳の間にある膜の層を指していますより詳しく書くとこんな感じ


頭蓋骨の壁

―――――

・硬膜

・くも膜

・軟膜

―――――

脳表


 脳表は文字通り脳の表面ね。基本は灰白質(かいはくしつ)っていう神経細胞が密集した部分になり、それらを上記3つの膜がガードしてるつくりになってます


 3つの膜をまとめた名前が『髄膜』。これはテストに出ると思うので覚えときましょう。で、頭蓋骨にいちばん違い硬膜さんは基本頭蓋骨と強くくっついています


 髄膜の表面には毛細血管が張り巡らされており、そこなどから出血が起こると"出口"がないためどんどん血液が溜まり、それが脳を圧迫して多くの弊害をもたらすのがくも膜下出血ということになります


 くも膜下出血はよく聞くけど硬膜下出血とか軟膜下出血は聞いたことないよね。それはくも膜の下、言い換えるとくも膜と軟膜の間には髄液が流れる空洞(くも膜下腔)があり、そこにはいい感じに動脈があるのです。そこがパーンってなったらヤバいので普段の生活習慣に気をつけておきましょう


 各種名前のイメージ通りの構造をしてます。硬膜は3膜のなかで最もかたく、内層と外層の2層構造になっています。硬膜をそのまま「脳側の骨膜だ」と解釈してもいいんじゃない? と思っちゃったりしますが、まあ脳硬膜と呼ばれることもあるので概念的には「脳の硬膜だ」ということでしょう


 くも膜は繊維の束(小柱)が無数にあり、それが軟膜とつながる様がまるで蜘蛛の巣に見えることから名付けられています。くも膜には硬膜を突き抜ける突出部があり、そこから髄液を循環して脳を包みこんでいます。ちなみにくも膜下腔は目で見てわかるレベルのスキマだそうです


 軟膜は3つの膜のうちもっとも内側で、もっとも柔らかい膜です。安直なネーミングだけどそのほうが覚えやすいから大歓迎さ。んで軟膜も硬膜と同じ層構造をしており、くも膜と小柱でつながった上部と隙間なく、脳や脊髄の神経組織とくっついた内軟膜があります。脳を覆うと書きつつ、じつは軟膜ちゃん脳室と呼ばれる脳内部の空洞まで伸びてて、脳脊髄液分泌に関わる重要な器官だったりします


 髄膜は柔らかいですが、それは逆に書けば柔軟性に富むということ。外側は頭蓋骨の硬いガードにまかせて、内側には衝撃を吸収してくれる髄膜たちが待機してる。これで柔剛あわせたサイキョーの防御が完成するわけです


ボクサー「あっそ」アゴパンチ

わたし「あっ」グワングワン


 クッ、脳のまわりが柔らかいから、あえて脳を揺らすようなパンチを与えることで脳機能を遮断させる手段に出るとは――いやまあ、彼らは格闘家として効く(・・)方法を編み出してるだけだからね


 髪の毛、皮膚、頭蓋骨だけであれば、わたしはタイトルに『硬い』というワードを選んだでしょう。しかし脳を保護する構造はとても計算されており、まさに堅牢であるということで『堅い』の字がふさわしいのです




 脳はすばらしいガードマンによって支えられています。が、実は頭部へのダメージは脳にとってご法度で、ちょっと頭に衝撃を与えられただけでも脳神経がちょっと(・・・・)死んじゃったりするのでなるべく頭部ダメージは避けて人生をお過ごしください


 わたしたちは考える葦である。その脳をいたわり、まもり、多くの刺激をとりいれて大満足な脳を形作っていきましょう。さいきん「脳がめちゃくちゃよろこんだ!」という経験をしたならぜひ感想でおしえてください。実はタンスの角に脳をぶつけてニューロンちゃんがちょっと死んじゃったんだという方もぜひコメントいただければ幸い


 アナタの脳に良き快楽物質の奔流を。人生たのしんでいきましょう

Noゲーム,Noライフ


脳ゲーム、脳ライフ

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― 新着の感想 ―
[一言] 耐震と免震装置 何と無く頭に浮かびました 強い外力を 耐えて凌ぐか 受け流し、ガス抜きしながらなだめる みたいな (*´∀`)
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