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つれづれグサッ  作者: 犬物語
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【生物】それぞれの脳【進化】

原初の海から生物は始まった

 人間が人間たる所以はなんだろう?


 なんだか哲学的な問いかけだよね。というより、哲学者ですらこの問題に一定の答えを見いだせないかもしれません。


 逆に言えば、こういった問いかけを自分自身に投げかけられるという機能をもつ『脳』こそ、人間を人間たらしめる大きな要素なのかもしれません。


 人間が他の動物と大きく違うところはまさに『脳』にあります。動物は自己意識というか、いわゆる『心』といった存在を自覚しません。意識は常に外向きであり、自身や他者の行動から物事を判断します。たまーに心を読むというか、本能的な行動としてメッチャ高IQな行動をすることもありますが、基本的に『心』という機能は人間ならではです。


 自分自身が心をもつと信じ、自分という存在に意識を傾け、自問自答を繰り返していく行為が哲学者を生み、ただ考えるだけじゃなく好奇心のままに実験しようという野心が科学を生み出したのでしょう。


 とはいえ、わたしたちは元来動物たちと同じ『脳』をもっています。っていうか、動物は進化(あるいは変化)していく際、それぞれの環境に合わせどこぞの機能が特化したり、あるいは退化したりしています。その結果、人間はたまたま『脳』の機能が複雑になっただけに過ぎません。


 わたしたちの脳はほかの動物たちと基本同じである。今回はそういった話をしていきましょう。




 まず『脳の構造』から知っとく必要があるね。まあアナタも図鑑かなにかで観たことがあるでしょうからここでは文字情報だけに留めましょう。決して画像を用意するのがメンドウだというわけでは、いやメンドウですごめんなさい各自でググッてください。


 脳の各部位をザックリ紹介。


・大脳

  人間の頭蓋骨に埋まってるだいたいがコレ

  実は魚類に近いほど大脳が小さかったりする

  部位ごとにいろんな機能があるよ

・大脳皮質

  大脳の表面にまとわりついてるヤツら

  ピンクっぽいってのは大脳皮質の色

  実際の脳はわりと白系統なんだぜ

・小脳

  後頭部にちっちゃくあるやつ

  実は大脳より神経細胞ミッチリ詰まっとる

  運動には大切な神経なのよ

・脳幹

  脳と脊髄を繋げる神経版インターチェンジ

  重要な神経が密集してるからここヤるとヤバい

  延髄蹴りとかガチでヤメロ

・嗅球

  匂い情報を処理する領域

  本能で行動するヤツらには重要な器官

  嗅覚細胞ってわりと神経細部なのよ

・視葉

  視覚情報がまずやってくる場所

  ここではまだ眼球で捉えた二次元情報のまま

  鳥類や爬虫類はやたら進化してる


 生物ごとの進化用だからザックリ書きました。わたしたち人間がメインウェポンとするのは大脳、大脳皮質ですが、これらはとりわけ知識貯蓄用なアレです。対してより本能的に生きてる魚類や爬虫類などはそのほかの機能がメインウェポンになっていますね。


 まあ、人間はこれらの機能をぜんぶ持ちというか、何をトチくるってか四肢を落とした四足歩行から身体を起こして縦長の身体になることを選択した生き物でして、その延長線で脳がてっぺんにあることになってより重く複雑になってもダイジョーブな土台が結果論として生まれたようです。


 その見返りに、人類は万民が腰痛に悩まされることになるんだが……まあ、結果論だからしゃーない。んじゃ次は生物ごとの脳を追いかけてみましょーか。




 生き物ってのはわりと同じ構造をしています。DNAで設計されて、胴体があって脊髄から四肢があって、それらを制御する脳みそちゃんがあってうんぬんかんぬん的なね。ただ原初の海というか母なる海というか、まあ生き物が誕生したとされる海においてはその限りではありません。ながーい四肢があったら泳ぎにくいからね。


 とはいえ、ヤツらにはヒレという四肢があります。いや実際、海の生物が陸を侵攻していく際は、ヒレが四肢のようになった『肉鰭類(にくきるい)』とか、カエルさんのような両生類からスタートした感じで、そっからジョジョに泳ぐより地面を掴んで全身する方向に四肢が進化してった感じです。ソースってわけじゃないけどいい感じの情報をシェアリング。


東京工業大学

ttps://www.titech.ac.jp/public-relations/prospective-students/first-step/bio-tanaka-lab


 脊椎動物の進化を考えるとやっぱり海が進化のスタート地点なのですよ。ってことで、進化を語るために『おさかなさんの脳』から着目していきましょう。


 魚類は大脳が小さく視葉はほぼ無。かわりに小脳、脳幹、嗅球がデカいです。


 魚類は反射や交尾、狩りなど動物としての本能的行動を司る部位が重要になるので、いわゆる『大脳辺縁系』がメインウェポンになりますね。


 感情といった機能も基本は上記本能に合わせたもので、たとえば自分の狩り場というか縄張りに入ってきた他の魚を追い出したりするための「ンだてめぇ……あ?」的な感情を生み出すのでしょう。だからこそ『鮎の友釣り』ってのがあるんだよね、しらんけど。


 この構造は両生類、爬虫類まで共通しています。両生類の場合小脳が魚類のそれより小さくなり、本能や反射を司る『脳幹』が大きな部分を占めるようになります。また、周囲の情報をキャッチするため『嗅球』もメチャ大きくなっております。


 人間は視力を頼りにしていますが、原初の生物は海の者ですから視力はあまり頼れなかったんです。かわりに周囲の情報をキャッチするには匂いが重要だったんだね。じゃあ『聴覚』はどうなんだって話ですが、聴覚は視覚と同じ『感覚野』の領分となるためニガテだったのかもしれないね。


 陸地に上がってあちこちの風景が明瞭になると、やがて視力を使おうとする生物が生まれます。爬虫類はその中でも視力を特化するため視葉という器官が発達していきます。


 視葉は眼球に入った情報がまずぶちこまれる場所で、ここで光をより細かく分析、得られた情報を後頭葉に持っていく役割を担っています。鳥類、昆虫、昔だと恐竜さんもこの機能が発達していたようです。海という視界が不利になる世界から一気に解き放たれたおかげで「よーし、おいら視力鍛えちゃうぞー」的な生き物が増えてったんですね、いやしらんけど。


 じゃあ爬虫類は視力がええんか? ――っと思われガチですが、ぶっちゃけまだ嗅球のほうがデカいので視力は絶望的ではない程度。やっぱりメインウェポンは嗅覚になるんだね。




 話が変わってくるのは我ら哺乳類からです。急に大脳の割合が大きく、さらにシワ(・・)が生まれたことで表面積もアップ、大脳が多くの機能を賄えるようになります。


 さらに大脳のまわりには表面を覆う『大脳皮質』が現れました。それ以外の器官はほぼ据え置きなため、相対的に小さくなったように見えますね。ところがどっこい、哺乳類はもともと大きな頭をもつので、ひとことで小さい言うて爬虫類や魚類のソレとは比較できないようなサイズ感なのです。


 大きくなったことで、大脳は『感覚野・運動野』など新しい機能が続々登場。大脳辺縁系と古皮質と呼ぶのに対し、進化したこれらの領域を新皮質なんて言ったりします。トリさんもこれらの機能を備えておりますね。あいつら軽い身体じゃなきゃ飛べないんで脳も軽いんだけど、素材だけ見ればメッチャ可能性に満ちているのですよ。それらが巨大サイズで地面を闊歩してた恐竜ってヤツらはどんくらい知能があったんやろなぁ。


 脳の進化、その最たる例が『霊長類』でしょう。人間をはじめサル、チンパンジーなども含まれます。


 大脳はすっかり巨大サイズに、だからといって小脳や脳幹が小さいワケじゃない。だってそもそもの脳のサイズがデカいんだもの。んで大脳はさらにシワ寄って『連合野』が発達。より高度な認知や行動が可能になっています。


 連合野ってなんだ? って話だけどそー難しい話じゃありません。前頭葉とか側頭葉とかそういったのを合わせた名称で、それぞれの部位ごとに得意科目が存在します。前頭葉だったら理性的な思考力とかね。ざっくりだけ知りたい方ようにシェアリング。


川崎医科大学付属病院

ttps://h.kawasaki-m.ac.jp/ninchisyou/about/document/igakuten2017/nou_3.pdf


 人間の場合、もともとの運動野や小脳も大きく発達したことにより細やかな運動も可能になっています。だからこそ、わたしたちは手指を巧妙に操り道具を生み出すことができますし、多くのスポーツで複雑な動きを『技術』として習得することができます。


 わたしたちの脳は根本をだどっていけば魚類のそれが基盤になります。それが進化(あるいは変化)の歴史を辿っていき、わたしたちは今現在の脳を獲得することができたのです。


 生命の歴史、プライスレス。




 脳の基本は生きるために必要な働きをするための機能を集約することなのだから、本来知識を溜め込む人間のような使い方は『生物』のそれとしては大きく異なっているのです。むしろ大脳とか大脳皮質は人間がオマケ(・・・)として培っていたのであって、脳が本来持つべき機能ではない、と考えるのが自然でしょう。


 ひとつ注意ですが、人間の脳は『脳の最終進化版』とは言えません。たとえば犬は人間に感知できない範囲の音を聞き取れますし、鳥は人間が感知できない色が見えます。進化した脳を『ぜんぶ盛りのよくばり機能』とするなら、わたしたちの脳はむしろニガテ分野が多すぎるのです。


 脳の大きさだって、人間は像、イルカ、クジラなどより小さいです。じゃあ人間の脳はだめだめなの? っと問われて「はいそうです」なんてとても言えないでしょう。だって、人間の脳はコンパクトなサイズでとんでもない処理能力を持ち合わせているのですから。


 人間の脳のヤバさは『神経細胞の数』にあります。同じ霊長類と比較してもとんでもないシワの数、とんでもなく複雑な回路、それらをうまく制御できる構造、ただデカくするだけでなく各部位ごとに担当する機能を分けて負荷を押さえた処理能力、なにをとってもまあ『にんげんってすばらしい』ですわ。


 こんなイイ脳を備えてるんだから使わな損だよね? ――ってことで、ぜひともアナタの脳を活性化しちゃうような刺激的な毎日を送ってください。


 趣味はなんですか? スポーツやってますか? 勉強したり、他人と談笑するだけでも脳みそちゃんは喜びます。ぜひ家族といちにち15分くらい話したり、気軽に付き合える友人とダベったり、ゲームで他者と交流したりしてみましょう。そららの刺激が脳をビクンビクンさせて、新たなステージへと誘ってくれるかもしれません。


 あ、でもちゃんと睡眠時間は確保しよーね! ってことで本日はこれでおしまい。アナタの脳に幸おおからんことを(クスリ的な意味じゃなく)。

クスリは打たないでホームランを打ちましょう(バッティングセンターにて


なお空振り

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