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つれづれグサッ  作者: 犬物語
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【論理パズル】真実を言ってる人はだれ?

わたしはウソつきである。


この言葉はウソか本当か?

 ウソつきは本当のことを言えないので、ウソつきが「わたしはウソつきである」とは言えません。


 逆に、本当のことを言う人はウソを言えないので「わたしはウソつきである」とは言えません。


 つまり、まえがきの『わたしはウソつきである』ということばを【ウソ・ホント】で判断することはできません。これは『自己言及のパラドックス』と言われtる論理パズルの基本です。


 パズルですから、なんかはっきりした"答え"がありそうなものですが、論理パズルのなかにはこういった真偽がハッキリしない問題も多々あります。っていうか『答えがない』というのも一種の答えになります。


 論理学は物事を理屈で考える練習にもなります。そして必ずしもはっきりした答えがあるわけでないことも教えてくれます。とはいえ、入門者の練習として『答えがない』が答えの問題を出すのもややこしいので、今回はちゃんとした答えがある問題を用意してみました。アナタはこの問題を解けるでしょうか?




 探検家がある島にたどり着きました。その島にはつねにウソしか言わない『ウソ族』と、つねに真実しか言わない『真実族』しかいません。


 目の前に3人の島民がおり、アナタに話しかけます。


A「※※※」


 Aさんは現地の言葉でしゃべった。その様子を見てBさんが言う。


B「ああ、Aくんは「わたしはウソ族」と言ったんだよ」


 そして、BさんはCさんのほうを向いて言った。


B「Cもウソ族なんだ」


 その言葉を受けてCさんは言った。


C「Aさんは真実族だよ」


 ――さて、A、B、Cさんはそれぞれ【ウソ族・真実族】のどちらでしょう? いちおうシンキングタイムを設けますが、これはウォーミングアップ的なアレなのでササッと答えを見せましょう。





 おk?






 これは1931年、アメリカの哲学者『ネルソン・グッドマン(Nelson Goodman)』がボストンのポスト誌で出題したものです。


 問題文として考えるのがややこしいって方は、とりあえずそれぞれの主張をまとめてみると良いでしょう。


A:何を主張したか不明

B:A,Cを『ウソ族』と主張

C:自身を『真実族』と主張


 真実族もウソ族も「わたしはウソ族」とは言えません。なぜなら真実族は真実しか話せず、ウソ族はウソしか話せないからです。


 ってことでBがAを「わたしはウソ族と言った」はウソになります。ここで『B = ウソ族』が確定しました。


 さらにBはCはウソ族という(・・・・・・・・)ウソを言った(・・・・・・)ので『C = 真実族』となります。


 真実族であるCさんの言葉から『A = 真実族』ということもわかりますね。まとめるとこうなります。


A = 真実族

B = ウソ族

C = 真実族


 のーみそこねこねできましたか? これはウソホントに関する練習問題として有用ですが、はじめて挑戦するのはちょっと難しいかもしれません。真実しか言わない、ウソしか言わないということはどういうことか? ってのを理解すると、彼らの主張に隠された矛盾に気づくことができるでしょう。




 ウソかホントかってのは論理学でよく出題される問題のようです。このまま同じような問題でもいいですがちょっと変化球を投げてみましょう。


 次はちょっとレベルアップした問題です。わたし自身も挑戦してみるので、アナタもどうぞお付き合いください。



 アナタは旅行者です。行楽でカラフル島という島にやってきており、この島では『ブルー族はつねに真実』を語り『ホワイト族はつねにウソ』をつき、そして『ピンク族は真実とウソを交互(・・)』に述べます。


 ピンク族の最初の発言は真実、ウソのどちらかわかりません。


 アナタの目の前に『ブルー氏・ホワイト氏・ピンク氏』の3人がいます。それぞれ必ず【ブルー族・ホワイト族・ピンク族】のどれかであり重複はありません。


 誰がどの族所属なのか確かめるため、アナタはピンク氏を脇に呼んで質問しました。


アナタ「ピンクさん、アナタはピンク族、ホワイト族、ブルー族のどれですか?」


ピンク氏「わたしはピンク族です」


アナタ「ホワイト氏は?」


ピンク氏「彼はホワイト族です」


アナタ「では、ブルー氏はブルー族?」


ピンク氏「もちろん」


 ――さて、ブルー氏は何族でしょう?



 これはちょっとややこしい問題ですね。名前と族名が同一というわけではないことに注意しましょう。ややこしい問題文はこれを開発したイギリスの経済学者『ヒューバート・フィリップス(Hubert Phillips)』さんにクレームをお願いします。


 例によってシンキングターイム。それぞれの主張を整理してよーく考えてみましょう。






 A、B、Cさんで考え直すとわかりやすいですね。






 ピンク氏は何族でしょう?






 ウソと真実を交互に言うとかめんどくせー。






 ってことでタイムアップです。では、まず要点整理から始めましょう。それぞれの色族の特徴とピンク氏の主張はこうです。


:それぞれの色族の特徴:


ブルー族 = 真実を言う

ホワイト族 = ウソを言う

ピンク族 = 真実、ウソを交互に言う

 → 最初の言葉がウソか真実かはわからない


:ピンク氏の主張:


① ピンク氏はピンク族

② ホワイト氏はホワイト族

③ ブルー氏はブルー族


 まず『アナタと会話してる人が何族なのか?』ということから考えましょう。


 ピンク氏は「わたしはピンク氏です」と主張しています。この時点で、真実しか言わないブルー族が自分をピンク族と偽るはずがないので『ブルー族の可能性は却下』されます。


 ピンク氏がピンク族の場合。つまりピンクさんは『最初に真実を言った』ということになります。つまり『① = 真実』です。


 ってことは『② = ウソ:③ = 真実』の順番でなければいけませんが……そうすると矛盾が発生してしまいます。


・ホワイト氏がホワイト族 → ウソ

  → ブルー氏が『ホワイト族』でなければならないが、

    ピンク氏はウソをついている

・ブルー氏がブルー族 → 真実

  → ホワイト氏がホワイト族なので、

    ピンク氏はウソを言わなければならない

  → つまり①とも矛盾する


 ってことで、ピンク氏はブルー氏でもピンク氏でもなくつねにウソを言う『ホワイト族』ということになります。っこでもう一度ピンク氏の主張を整理しましょう。


① ピンク氏はピンク族

② ホワイト氏はホワイト族

③ ブルー氏はブルー族


・確定事項

  ピンク氏 = ホワイト族


・不明な氏、族

  ブルー氏

  ホワイト氏


  ピンク族

  ブルー族


 ③によると『ブルー氏はブルー族がウソ』ということなので、必然的に残る選択肢『ブルー氏 = ピンク族』ということになります。


 じゃあ最後に残った『ホワイト氏 = ブルー族』になりますね。


・ピンク氏 = ホワイト族

・ブルー氏 = ピンク族

・ホワイト氏 = ブルー族


 ってことで『ブルー氏はピンク族』が正解でした。ちょっとややこしいけど、矛盾をひとつひとつ指摘していくと芋づる式に新たな矛盾が見つかるのです。それらを箱にキッチリ治まるよう整理していくと、やがて整った答えにたどり着くんですね。




 さて、どうでしょう? アナタの脳みそはいい具合にこねこねできたでしょうか? それともオーバーヒートで煙出しちゃいましたか?


 わたしは出ました。


 たまにはこういった頭の体操もいいですね。論理パズルは考えるだけでも脳が活性化するので、腰を据えてじっくり挑戦していきましょう。もちろん、わからないままだとモヤモヤ発生機になるので答えを見ることも大事ですよ。


 人間は考える葦である。せっかくあたまのてっぺんに重たいモノを持ってるのですから、それを活かしてイロイロなことをしていきたいですね。


 論理パズルなんて疲れちゃう、なんて思わず、ぜひともチャレンジしてみてください。もしかしたら、アナタの仕事や普段の生活で役に立つかもしれませんよ?


 アナタの脳活に乾杯!!

ばたんきゅ〜

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