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つれづれグサッ  作者: 犬物語
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【野球】ピッチャーがやっちゃイけないコト【ルール】

野球のルールを細かく教えちゃうよのコーナー。ピッチャーって意外とたくさんの縛りがあるんだよって話。

 野球はピッチャーがボールを支配し、ピッチャーがボールを投げた時にプレイが始まります。言うなれば野球はピッチャー主体のスポーツということですね。


 バッターはピッチャーのボールに対応してある程度バランスを取らなきゃいけないのに対し、ピッチャーは投げるという行為に全力を注ぎ込むことができるので大きなアドバンテージが得られます。だからこそどんなに偉大な打者でも3割強、打高リーグでも4割いきゃ御の字なのです。そういった意味で、野球というスポーツの7割以上はピッチャーの強さにかかってると言っても過言ではないでしょう。場合によっちゃ9割とも言われてるのかな?


 が、そういう重要なポジションだからこそルールによる制約が多いものです。以前紹介した『ボーク』に関するルールもそうですね。それは以前書いた『【野球】ボークってなんだ?【ルール】』を参照していただくとして、今回はピッチャーがやったらアカンことを紹介していきましょう。




 投手の反則行為に関しては、野球のルールを記述する『公認野球規則』の『6.02 投手の反則行為』にて詳しく記されています。ベースボール・マガジン社が出版してるものですが、ルール自体はプロ野球コミッショナー事務局ってところにある『日本野球規則委員会』が設定しています。まあこれもメジャーリーグのルール『Official Basevall Rules』をもとにしてるのでいろいろとアレですが……日本の公認野球規則は書籍を購入せんといかんのに対し、英語のやつはMLBの公式サイトに掲載されてるので興味ある、しかも英語読めるぜって方はそちらを参照するのも良いかもしれんね。


MLB、ルールは『Official Rules』を参照

ttps://www.mlb.com/official-information


 じゃ、本題に入りましょう。投手の禁止事項に関しては『6.02 C』という形で記されています。手元にルールブックがある方もない方にもわかりやすい解説を心がけていきます。



(C)(1)

 投手が投手板を囲む18フィートの円い場所の中で、投球する口または唇につけた後にボールに触れるか、投手板に触れているときに投球する手を口または唇につけること。

 投手は、ボールまたは投手板に触れる前に、投球する手の指をきれいに拭かなければならない。



 まず『投手が投手板を囲む158フィートの"円"』ってなんだという話。これは人工芝における『マウンドだけ土になってる箇所』をイメージいただければわかりやすいでしょう。あの領域はピッチャーだけの聖域というかもう『投げる準備をする場所』なので、そこで手を汚したりするのはご法度になります。


 おててナメナメしたり土つけて汚したりするのはダメです。でも手がまっしろになるくらいロジンつけるのはおkというね。投球の度に白パウダー撒き散らすピッチャーがいるそうですよ?


 例外として天候が寒い、まあ手が冷えちゃうような日は『両チームの監督の同意』があれば、審判員は投手が手に息を吹きかけることが認められます。テレビでもよく、拳をつくった手の中に「フッ!」ってするピッチャーが映ってるでしょ? あれはそういう事情があるのです。


 ちなみに、おててナメナメしたりもうヤベー汚れた手でボールを掴もうものなら審判からもれなくボール交換が行われます。投手には警告がつき、さらにやらかした際は主審より「ボール or ボーク」をいただきます。


 つまり、主審の警告を無視して投球しても意味ないよってことです。ただし、この時バッターが打ちにいって『攻撃側に都合の良い状況』が生まれたらスルーされます。いずれにしろピッチャーに益は生まれないのでおててナメナメとかはしないほうが良さそうだね。ちなみに、それでもさらにボールを汚すようなことをするとリーグから「おまえ、罰金」とペナルティを課されるのでプロ野球選手の方はご注意ください。


 ほか、これらがやっちゃイけないコトに該当します。


・ボール、投げる側の手、グラブに唾液をつける

  → シンプルに汚いからやめろ

・ボールをグラブ、身体、着衣で摩擦すること

  → ただし素手での摩擦はオッケー

・ボールに異物をつけること

  → 変化球が変化しやすくなる

・ボールに傷をつけること

  → 方法問わず、っていうか再利用できなくなるじゃん?

・上記のようなヘンになったボール(・・・・・・・・・)を投球すること

  → 古い時代のメジャーリーグはこれのせいで投高打低になったね

・異物を身体につける、所持する

  → 今のメジャーだとサイン通達用の器具はオッケーだね


 ピッチャーは基本『指や手、手首に何もつけてはいけない』です。絆創膏やテープもダメだしブレスレットなんかもってのほかです。まあ所属する団体の規定があればそれに従うのですが、基本おてて付近にブツをくっつけとくのはNGでございます。


 グラブの色も定められておりまして、野球用具のルールを定める『3.07 投手のグラブ』項目においてこう記されていますね。


(a)

 投手のグラブは、縁取りを除き白色、灰色以外のものでなければならない。


 ボールは基本白色ですから、同じ色系のグラブを使うとバッターを幻惑させる効果が生まれるのでフェアじゃないということになります。で、ピッチャーも含め野手全体が『PANTONE®(アメリカの測色機器メーカー)の色基準14番より薄い色』のグラブを使わなきゃいけないっていうルールもあります。もともとアメリカのルールを移入してるので、色指定もメジャーがもともと定めていた海外企業基準のアレになったということですね。


 さらに、ピッチャーはグラブと異なる色のものをグラブにつけることはできません。もし自分の名前を書きたいとかならグラブに使われる色をそのまま使用することになりますね。アマチュアではある程度緩くなっていますが、公平性を喫するためにはこんくらいせんといかん、ということなのでしょう。




 キャッチャーが構えてバッターが打席に立っております。この時、ピッチャーは他の野手に投げたら『遅延行為』とみなされます。この場合、審判からまず『警告』が出され、それでも続けるようなら遠慮なく『退場』を食らうので注意しましょう。アマチュア野球では『ボール・ボーク』が宣告されます。


 デッドボールはバッターの一塁進塁ですが、これを故意に当てたとなると問答無用で退場になります。っていうかルールブックだと監督も退場処分になります。両チーム監督へ警告のオマケ付きで、しかもリーグ会長が制裁を加えることもできるんだぜ☆


 今の流れでは故意死球の判断は主審に任されるようですが、顔面へのデッドボールは問答無用で『危険球退場』だね。ちなみに、野球ではだれも抗議する権利(・・・・・・・・・)を持っていません(・・・・・・・・)。監督だけが唯一『ルール通りに判断を修正するよう促す権利』が与えられてるだけですから、警告やらなにやらに不満な態度を表わすと退場になる可能性があります。みなさん注意しましょう。




 細かくルール解説してきましたが、上記のルールを破ったピッチャーは基本『退場』になります。プロ野球では出場停止処分もあり得ますし、攻撃側が有利な展開になったとしてもピッチャーへのペナルティは課されます。


 こういうのはやらないに越したことはないよね?


 実際のゲームでどれを反則行為とするかは『審判員の判断』にかかってます。公認野球規則はルールが書かれてるモノであってルールではありません。実際の野球においてルールとなるのは『審判員の判断』です。審判が見て「それだ」と判断したものがルールになります。いや、公認野球規則を読んだ限り、あと現状の審判員の態度を見た限りそう解釈するしかないじゃん? ってなるので、ええ。


 まあ、ルールは公正公平のためにあるのでみんなフェアで気持ちのよい野球を楽しみましょう。野球が好きだけど環境がない? そんな方、ぜひ地元の草野球チームを調べてみてください。日本はなんだかんだで野球が全国い浸透しています。必ずどこかに草野球チームがあるはず。そういったチームを見つけて、ぜひ野球を楽しんでみてください。そうでない方も、たとえばバッティングセンターに行けばたのしく空振りすることができ、いやバッティングすることができますし、ホームランボードにぶち当てた時の快感は一入です。


 アナタの野球人生を心から応援します。善き運動習慣で健康な身体をゲットしましょう!

じゃ、今からバッティングセンター行ってきまーっす。

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