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長門未来の六道輪廻  作者: 九JACK
第一章 第六の道 天界道
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回想

 体育の時間。長距離走で校外に出た日のこと。

 その日は体調がよかったから、走ってみることにしたんだ。本当はサボってもよかったんだけど、保健室は閉まっていたから。

 でも、サボればよかった。私は途中で後ろから人にぶつかられて転んでしまった。その上、倒れていることに気づかれず、走っていく生徒たちに蹴飛ばされて、果てには車にはねられた。

 死ぬかと思った。実際、肋骨が折れていたりと危ない状態だったらしい。見つかったのは日が暮れてから。施設の人がなかなか帰ってこない私を不審に思って探してくれた。ちなみにクラスメイトや教師は私がいないことに全く気づかなかったという。

「だってシロ、空気までシロなんだもん」

 誰だったかがそう言った。みんながそういう雰囲気だった。だから誰一人として私に謝る人物はいなかったし、教師すら見舞いにも来なかった。

 それともう一つ、私の頭の中が真っ白になった一言があったな。ぼんやりした意識の中で聞いた、主治医の声……

「なんてことだ! わたしの研究材料がっ」

 けんきゅう、ざいりょう……

 それが、私の存在価値……

 それが貴方の本音だったんですね、先生。

 夢ならいいのに。

 夢なら、どれだけよかったことか!!

 私はそう、確か、私が一体何の「研究」に使われているのか知りたくて、先生のパソコンを覗いたことがある。

 そこには──




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