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大和が師範〜キラーマウンテンと呼ばれた陰陽師〜  作者: 疾風迅雷の如く
1章 勇姿の影
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第29指導 長門に説明

サブタイトルまんまですね…いい加減進みたい…

「ユーザン先生、長門さんが超能力者ってどういうことですか?」

東堂が唖然としている長門の代わりに手を挙げて質問すると、雄山が呆れたような溜息を吐いてその質問に答えた。

「聞いてわからねえか? そのまんまの意味だ。龍造寺もエスパーだっただろう? アレとベクトルこそ違うが非常に強力な力だ」

「でも人間の長門さんが…?」

東堂は胡散臭い者を見る目で長門を見る。そこには混乱している長門がいた。

「え? ちょっと待ってください、ユーザン先生、それに東堂先輩…それじゃまるでユーザン先生達が人外と出会っているみたいじゃないですか!? というか東堂先輩が人外なんですか!?」

長門は表の世界、つまり魔法どころか魔物等の存在すらも知られていない環境で育ってきた人間である。故に長門は雄山が人外と出会ってきたことやどこからどう見ても人間らしい東堂が人外であることに驚きを隠せない。

「そうだけど?」

東堂がバッサリと答えると長門は疑わしいものを見るような目で東堂を見つめた。


「長門、オカルトそのものが存在しているのは何故かわかるか?」

いきなり雄山が長門に尋ねる。しかし長門はさっぱりわからず、唸り、頭を抱えた。東堂はその様子を見て自分の時のことを思い出し苦笑する。

「それってどういう…?」

「東堂、説明してやれ」

「ええっ!? ユーザン先生、いきなり振らないで下さいよ!」

東堂は苦笑から焦りの表情に変え、雄山に抗議すると雄山が舌打ちし毒を吐く

「チッ、使えねえヘッポコ吸血鬼だ」

「あー!! ユーザン先生、またヘッポコ吸血鬼って言いましたね! 無能教師! 今日という今日は許しませんから表に案内してください!」

「封印しているお前相手に表に出るまでもねぇ。すぐに決着を着けてやる」

それを聞いてキレた東堂が腕に巻かれている包帯を外し、御札を取り外して封印を解こうと手にかける。

「えっ!? と、取れない…」

しかし東堂はそれを外す事は無くどんなに引っ張っても腕と共にするだけだ。

「東堂、お前の吸血鬼化は誰が封印していると思っているんだ?」

「あっ!?」

「お仕置きだな」

雄山がそう言うやいなや、東堂の頭を拳で挟む。

「ゆ、ユーザン先生! ごめんなさい! 許して!」

東堂は拳から逃れようともがく。しかし雄山の力に逆らえるはずもなくそれは実行された。

「あ゛ぁぁぁっ!?」

雄山の拳が回りながら東堂の頭をゆっくりと締め付ける。所謂梅干しの刑である。東堂が悲鳴を上げながら抵抗するも万力のような力で締め付けられているせいか逃れることは出来なかった。


数分後、梅干しの刑を喰らった東堂は目の焦点が合わなくなるまでやらされその場にへたり込んでしまった。

「だ、大丈夫ですか? 先輩?」

「ううう…」

長門が話しかけても、先程の梅干しの刑が余程効いたのか東堂は返事をせず呻き声を上げるだけだった。

「さて長門。さっきの話を続けるぞ」

雄山はそれを無視して長門に話しかけた。

「わ、私が超能力者って話…ですよね?」

「そうだ。さっき勇姿…あの大男がお前に目掛けて石を蹴っ飛ばしただろ?」

「でも当たりませんでしたけど…一体何があったんですか?」

「そいつはそうだ。お前の超能力が働いたんだからな」

「え? ど、どういうことでしょうか?」

「あん時長門は目を瞑っていたからわからなかっただろうが石がお前を避けるように軌道を変えていったんだ。それも物理的にあり得ない方向にな」

「でもユーザン先生の魔法ならあり得るんじゃ…!」

「俺はあの時何も出来なかった。それに出来たとしても石を逸らすよりも障壁…要するにバリアーで防御し、はじき返して守っただろう。そっちの方が簡単だしな」

「…」

「俺が何もしていないのに関わらず石はお前を躱すように逸れた。そしてお前が魔力を使った痕跡がない…となればお前が超能力を使ったとしか考えられない」

「でも何故私が超能力者だからって魔法のある世界に関わらせるんですか?」

「一度目覚めた超能力の力は衰えることはない。磨き上げた上でサボれば衰えるだろうが基本的に超能力は自転車とそう変わらない」


「えっと…つまり?」

「長門の場合、このまま放っておけば感情が高ぶった所で超能力が発動する。もし仕事場で感情が高ぶってみろ…その度に物が浮いたり、何かを破壊する、最悪人を殺すことにもなりえる。そうなればお前は恐れられ、社会的に殺されるだけじゃなく永遠に心に傷を負うことになる。そうならないように超能力の制御の仕方を覚えなきゃいけない。その制御の仕方を熟知している人間がいるのが…」

「魔法のある世界、つまり裏の世界って訳ですか?」

「そうだ。裏の世界に関わっている奴らの中には超能力者が大勢いる。ところが表の世界に超能力者は極少数、それも大したレベルじゃない奴らばかりだ。超能力を制御したいなら断然裏の世界で学んだ方が良い」

「わかりました…」

長門はその提案に頷き、雄山は笑みを浮かべた。

「ひぅっ!?」

それを見てしまった長門は怯え、震えてしまった。


「ユーザン先生、そんな笑みを浮かべないでくださいよ! ただでさえユーザン先生の顔は怖いんですから!」

「そんなに怖いか? 」

「誰がどう見ても暴力団(ヤクザ)にしか見えません!」

「そんなバカな…長門、俺は怖くないよな? な?」

雄山は手を長門の肩に置いて、何度も尋ねる。それだけ彼が強面であることを認めたくなかったのだ。

「こ、怖くないと言えば嘘になります…」

しかし返されたのは無情な現実であった。

「何故だ…最近の若者は何故この顔の良さが理解されないんだ?」

ここまで言われるとは予想してなかった雄山はブツブツと呟く。

「それ以外の人は何て言っているんですか?」

「勇ましくて、雰囲気が男らしいとかだな」

「それ、キャバクラで働いている淫魔の知り合いが言うにはイケメン以外を褒める時に使う言い回しですよ」

「な、何だと…? 」

雄山はそれを聞いて砂になった。


▲▼▲▼☆☆☆☆▼▲▼▲


「ゆ、ユーザン先生これからどうするんですか?」

落ち込んでいた雄山に対して罪悪感を感じた長門が声をかける。すると雄山が二人に聞こえる程度に一言呟いた。

「修行だ」

修行、即ち心技体すべてを磨き上げる為の行為である。修業とも書く。

「修行?」

「何の為に?」

東堂は長門とは違い雄山と一緒に行動し、戦闘もしてきた。だがいずれも雄山は力こそ相手よりも下であったが経験でそれを補ってきた。言ってみれば搦め手で攻める戦い方だ。故に雄山が修行をしても大して意味がないと東堂は思っていた。

「お前たちを鍛える為だ」

「…えっ!?」

だから雄山の言葉に東堂が唖然とし、長門もそれに続くように唖然としてしまう。

「わ、私もですか!?」

「もちろんだ」

長門の言葉に雄山が頷き、肯定すると二人は寄り添って内緒話を始めた。

「長門さん、どういうことなのかわかる?」

「私の方がわかりませんよ〜…いきなりそんなことを言い出すなんて」

二人が話していると雄山が口を開け、大声を出す。

「おいお前ら! わからないことがあれば二人でコソコソと話していないで俺に質問しろ! でなければ永久に答えなんか出ないぞ」

地獄耳の雄山がそう大声を出すと二人は器用にも座ったまま飛び上がり、それぞれ反応を見せる。

「じゃあ、何で私達を鍛えるんですか?」

「東堂は俺の式としての訓練をしなければならないし、長門は超能力を制御する為だ。説明は以上だ。着いてこい」

「どこに行くんですか?」

「着けばわかる」

雄山の笑みは最初に元が付くとはいえ、いやだからこそなのかもしれないが、教師がしてはいけない凶悪な笑みだった。東堂がそれを見た瞬間、長門の目を雄山から背けさせ、気絶するのを防いだ。

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