涙想
あんなに好きだと言ってくれたのに
夢は醒めて。
あんなに抱きしめてくれたのに、
夢は幻。
うれしくて、悲しくて、幸せで、
それは僕が望んだ幻想。
現実はつらくて、苦しい。
涙が出るような、寂しさの繰り返し。
誰か僕を、呼んでくれないか。
誰か僕をこの闇から連れ出してくれないか。
誰か僕を求めてくれないか。
深く深く深く引き寄せて。
ひどくひどくひどく抱きしめて。
強く強く強く離さないで。
嫌だというぐらい 愛してよ。
どんなにがんばっても逃げられないくらい、繋ぎとめておいて。
心を縛って、寂しさや悲しみや憎しみを感じさせないようにして。
昔誰かが言った。
「人は心があるから、その涙は意味があり、美しいのだと。」
なら僕の涙も、価値があるのだろうか。
どこまでも貪欲で、憎しみ続ける僕も、
いつか幸せになれるのだろうか。
もう眠くなってきた。
おきた時には幸せで、夢のような幻覚を祈って。
今までのことは思い出にしよう。
溢れるほどの思いを胸に。
・・・さようなら。




