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35話 魔力弓顕現

「11階層以降の探索者の数は20人。大分増えてますね。最高到達者は19階層。どの人達もHPは満タンです」

「……本当に便利だな、そのスキル」

「詳しく知るにはそれなりの魔力を消費、あと離れ過ぎないっていうのが条件ですけど。11階層から20階層ならまた映像を出す事も出来ますよ。どうします?」

「じゃあ頼む」

「了解しました」


 朝食やダンジョンへ向かう準備を済ませて、俺とクロはあの大きな氷のある部屋までワープゲートで移動していた。

 江崎さんにクロの話を伝えに行きたいと思っていたが、魔石の買取も一緒にしたいから後回しでも構わないだろう。

 クロが復活した今、魔石の吸収はされない。であれば今後は2人分の生活資金を稼ぐという意味でも、魔石は出来るだけ多く持ち帰りたい。


「あ、もう出ますよ」


 クロが映し出す複数の探索者の姿。

 どの探索者も昨日からこの階層に居るのだろう、相当疲れた顔をしている。

 11階層から20階層は1フロアがそれまでの倍くらい長いらしい。

 それに加えて11階層から20階層までを統括する、ヒューマンスライムに似たモンスターがいるのだから1日掛かりの探索も仕方無しといったところだ。


 だが、気になるのはあの拓海がまだここを突破していないという事。

 統括するモンスターを見つけるのはそれほどまでに難しいのか、それとも――


「良かった、やっぱり無事だ」


 複数ある映像の中から俺は拓海の姿を見つけた。

 元気のある様子ではないが、怪我をしているわけでも、勿論死んでいるわけでもない。


「今のところこの人達の近くに階層を統括するモンスターはいません。通常通りモンスターも湧いてます。ただ違和感があるとすれば……どのモンスターも人間もダメージがまるで無いんですよね」

「たまたまモンスターと探索者が遭遇してないだけじゃないか? 映像を見てもモンスターと遭遇してる探索者は見られないし」

「……そうかもしれませんが、注意するに越したことはありません。統括するモンスターは今回もボスの居る20階層に居ます。ボスを手なずけているのかこちらも戦闘している様子はありません」

「ボスと統括するモンスター2匹同時に相手をしないといけないって事か……」

「はい。今からワープゲートを生成しますが、その間にご自身のステータス、スキル、ステータスポイントの確認をしておいてください」

「そうだな」



『ステータス』



-------------------------------------

名前:飯村一也

職業:弓使い【魔弓】

年齢:28

レベル:192

HP:364/364

魔力総量:227

攻撃力:678

魔法攻撃力:170

防御力:344

魔法防御力:344

会心威力:32400%

スキル:必中会心、変換吸収の矢(強化済み吸収効果アップ)、魔力矢(派生済み【黒矢】、強化2段階目)、魔力弓、回復弓

ステータスポイント:0

-------------------------------------


 クロに言われて俺は自分のステータスを見直した。

 レベル192。前聞いた話だとアダマンタイトクラスの探索者はレベル350前後らしいが、もう俺のレベルはその半分以上。

 この間の金色モンスターがどれだけ効率のいい経験値モンスターだったのかを改めて思い知る。


 このレベルでブロンズランクだと逆になんでまだブロンズなんかに居るの、と質問される可能性さえある。

 この数日でかなり強くなったもんだよ、本当に。


「ステータスポイントも振り終わったし、一応これだけ試しておくか。魔力弓、魔力消費10」


 俺は新しく取得したスキル魔力弓を発動させた。

 すると黒い弓が俺の手に勝手に握られた状態で現れる。


 軽く曲げて見た感じの強度は、今背負っている弓よりも高い。

 魔力消費がネックだが、効果時間が長いならこっちをメインにして、元の弓はサブとして扱うのがいいのかもな。


「飯村さん、準備出来ました」

「ありがとうじゃあ行くか。ダンジョン正常化とクロの分の生活資金集めに」

お読みいただきありがとうございます。

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