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VRゲームでも運と愛し合おう!  作者: 藤島白兎
第五章 幸せに向かって
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第四話 後説 挨拶を考えるお知らせ

 縁と結びはゲーム内ロビーへと戻って来た。


「お疲れ様、縁君」

「お、おう、お疲れ様」

「どったのさ?」

「いや……ゲーム内でもリアルでも、ちゃんと挨拶してないなと思って」

「ああ、さっきはああ言ったけど、演技だよ」

「いや、それはわかっているんだけどさ……リアルではちゃんと挨拶してないなと思って」


 縁は明らかに落ち込んでいた、初めての彼女で将来を誓った女性。

 心の何処かでやらなきゃとは思ってはいた。

 そう、思っていただけなのだ。 

 落ち込んでいる縁に、結びは更に驚きの言葉を投げる。


「ああ、私は縁君のお母さんとお父さんに、挨拶したよ? リアルで」

「ファ!?」

「絆ちゃんと遊んでいたら、自然とエンカウントした」

「いや……すまない、俺は浮かれていたようだ、そこら辺をちゃんとしていなかった」

「ああ、気にしない気にしない、私達は結婚を前提に付き合ってるじゃん?」

「……ああ」

「なら、両親の挨拶って結婚の報告の時でいいんじゃない?」

「いや……そうなんだが……ちゃんと挨拶もせずに、人様の娘さんを」


 今更ながら色々と後悔が、縁に押し寄せてくる。

 だが結びは笑って、未来の旦那さんをぺしぺしと叩いた。


「待て待て待て、未来の旦那」

「え?」

「私達は成人してるだろ?」

「あ、ああ」

「ふっ、親の許可なくとも結婚出来るんだぜ?」

「お、おお、確かにそうだけども」

「ま、そこら辺はログアウトしてから話そうよ」

「そうだな」


 ログアウトした後は何時も通り、居酒屋へ向かう。

 品物頼んで一時間、荒野原はお酒で出来上がっていた。


「げっへっへっへっ!」

「上機嫌だなぁ」

「いやいやいや、未来の旦那は可愛いと思ってね、親への挨拶をちゃんと考えていると」

「当たり前でしょ、それよりも俺の両親に挨拶していたとは」

「まあそりゃ? 未来の妻だもの、しっかりするよ?」

「お、おお」

「あ、でも一度両家の挨拶はしとく? 結婚報告じゃなくてさ、結婚は私もまだする気は無いし」

「……ああ、そうだな」

「げっへっへっへ……こうして結婚に一歩近づくんだよ」

「おう」


 幸せに向かって、日々を一歩ずつ歩いていく。

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