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VRゲームでも運と愛し合おう!  作者: 藤島白兎
第四章 縁と結びで縁結び
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第六話 後説 じっくりと

 ゲーム内ロビーへと戻ってきた縁とスファーリア、他の面々はまだロールプレイを続けるらしい。


「お疲れ様、スファーリアさん」

「縁君お疲れ様」

「ふーむ……」

「どうしたの?」

「……いや、ちゃんと相談した方がいいな、今日は俺の家で反省会をしよう」

「ほいきた」


 帰宅する道中でコンビニとスーパーにより、おつまみと酒を購入して長谷川の家に向かう。

 早速テーブルに勝ってきた物を並べて、対面する形で座る2人、今日の反省会が始まった。


「それでどうしたの?」

「ああ、今日のロール中に思うことがあってね」

「何?」

「将来を考えて、今のうちから準備した方がいいかなと」

「何を準備するの?」

「例えば、家はどうするのか、結婚したら子供はどうするのか、何人ほしいのか、ちゃんと夫婦としてやっていけるのか……色々とあるな」

「ふむ」


 いつになく真面目な長谷川に、荒野原は笑顔で強いお酒を飲んだ。 


「私は嬉しいよ、長谷川君がちゃんと考えてくれて……うひょひょ」

「それは当たり前だよ、レアスナタの様にはいかないからね」

「ま、そりゃそうだ、うーむ、今らか出来る事か~」

「そうそう」

「そうね、育児本とか妊娠時期の知識とか」

「確かに、それは今から調べたりできるね」

「よしよし、まあそれらの話はさ、酒が入ってない時にしっかりとお話しようじゃないの?」

「ああ、それもそうだね」

「が、しかしだ長谷川君」

「ん?」


 ビシッを長谷川を指差した荒野原、顔は凄くヘラヘラとしていた。


「なんにせよ直近の目標はね? 私達がまず結婚出来るか、夫婦になれるか、生活出来るか、色々とある」

「確かに、まずは結婚するのかだな」

「私的にはすぐにでも構わないのだがね? 未来の旦那様」

「安易に自分の人生に関わる選択をしてはいけない」

「そういう長谷川君だからこそ、私は一緒にいるのだよ」

「俺もだ、荒野原さん」


 長谷川は左手で荒野原の左手に触れた。

 荒野原は物凄く嬉しそうな顔をして、酒をテーブルに置いた。


「げっへっへっへっ! これは熱い夜になりそうですな!?」

「ダメです、俺は君のお父さんと約束しました、結婚報告の前に妊娠報告は止めてくれと」

「対策すればいいじゃないか!」

「このやりとりも何回になるんだろうか」

「私はあきらめないぞ!」

「結婚するまで諦めてください」

「む~! チュッチュッさせろ!」

「まあそれならいいよ」

「うわ! ムードもくそもねぇ! とっとく! 最高のチュッチュッしようぜ!」

「今日も元気だね」


 現実はゲームではない、だからこそゆっくりと時間をかけて考えなければならない。

 だが2人はお互いに思っていた、遅かれ早かれこの人と人生を歩むのだろうと。

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