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VRゲームでも運と愛し合おう!  作者: 藤島白兎
第四章 縁と結びで縁結び
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第三話 前説 グリオードのシナリオのお知らせ

 長谷川と荒野原は何時も通りゲートへとやって来た。

 受け付けを済ませてプレイルームに行く。

 そして準備を済ませてログインをした。


 ゲーム内ロビーの待ち合わせ場所でグリオード達を待つ。

 しばらくして2人は待ち合わせ場所に来た。


「こんにちは、グリオード君に麗華さん」

「こんにちは、グリオードさん、麗華さん」

「縁様、スファーリア様、ごきげんよう」

「縁、スファーリアさん、今日はよろしく」

「早速だけど、今日はどんなシナリオ?」

「縁、全員揃ってから話そうと思う、後追加で一人来る」

「了解」


 4人で軽く雑談していると、ファンタジーに居そうな魔族の男性。

 そして日本神話に居そうな、みすぼらしい老婆がやって来た。

 

 魔族の男性は紺色の様な肌の色、短い黒髪に牛の様な角。

 体格も服装も良く、魔王という言葉がぴったりだ。


 一方、老婆は髪は白髪でぼさぼさ、着ている着物もボロボロ、弱々しい老婆に見える。

 だがその眼力は強く、見るものを二度見させてしまいそうだ。

 

「こんにちは、遅れましたー?」

「こんにちは、おお、縁神(えにしん)じゃないか」

「おお、天女様じゃないか」

「縁君の知り合い?」

「自己紹介しよう、わしは心闇(こころやみ)天女(てんにょ)、貧乏神じゃ」

「おお、貧乏神」

「ほっほっほ、この貧乏神と握手出来るか? 絶滅演奏術奏者よ」


 ここはロビーだが、ロールプレイしている様な話しかける天女。

 気を抜いていたスファーリアも一瞬でキリっとした。


「ふっ、私の義理の妹が言ってた、上っ面で判断するなと」

「ほう」

「そして縁君の知り合いとなると、ただの貧乏神ではないはず」

「ふむ」

「てな訳で私は握手出来る」


 試すような態度で手を出している天女に、スファーリアは動じず応じた。


「おお、合格じゃ」

「イェーイ」

「イェーイじゃ」


 気を許した仲間の様にハイタッチを交わす2人。


「わしは醜い心に罰を与える貧乏神なのじゃ、他にも色々司っとるがの」

「おお、これは常日頃出来るだけ清く正しく生きなければ」

「ほう? 何か罪になる事を?」

「ふとした時に襲う深夜の空腹、無論普段は我慢するけど、嬉しい事があった日、故に夜食を食す時!」

「な、何と罪深い! 祝い事を理由に夜食とは……うむむ」


 盛り上がっている2人に、グリオードは軽く拍手をして視線を向けた。


「おーい、そろそろ話を進めるぞ」

「ふっふっふ、グリオードよ、何も無駄な会話はしとらん」

「ん?」

「今の会話をした事により、スファーリアとはマブダチじゃ」

「初対面挨拶を省いた」

「意気投合した2人はおいといて、彼を紹介しよう、私のリアル親友、ゾーク・トルゴメクだ」

「どうもどうも、迫害された魔王でーす、名前呼びでいいですよー、ゾークの方ですー」

「おお、追放系魔王」

「てなわけで、今回のシナリオを皆さんに配りますねー」


 ゾークはメニューを開き、参加者にシナリオを提示した。


 前回、敵の捨て身の攻撃で過去に飛ばされたグリオード。

 麗華は天女と共に、縁の力を借りて過去へと向かう。

 グリオードは過去を満喫していて、ふとしたきっかけで復讐を誓う魔族の青年ゾークと出会う。

 

 復讐の理由、それはまだその町が村だった頃、父が使い捨てのコマにされたからだ。

 ゾークの父一人で横暴な近くの国の正規軍からの村を守った。

 だが後日国の役人に対して、村人の一部が魔族にそそのかされてと告発。

 ゾークの父は処刑され、ゾークも後ろ指をさされる事に。


 村が町になるまで奴隷の様な生活を強いられていたが、追放される。

 ゾークは復讐に燃え準備をするが返り討ちに。

 グリオード達は手助けする為に動くのだった。 


「前回? 前回……?」

「縁君、このお話の前回に私達は居ないよ」

「ああ、そうか」

「でもこれはまた絶滅しがいがある」

「お、やる?」

「いやいや縁君、今回は止めておく、グリオードさんか麗華さんに任せる」

「だな、最近激戦過ぎる」

「お休みお休み」

「質問はあるかー? ……無いならろそろ始めるよーグリオード開始よろ」

「ああ」


 グリオード達は光に包まれて消えた。

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