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VRゲームでも運と愛し合おう!  作者: 藤島白兎
第四章 縁と結びで縁結び
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第一話 幕開き 毒には毒を

 縁と風月はサンディ・シーナに呼び出されて桜野学園へとやって来た。

 職員室へ行くとサンディは、少々やつれている顔をしている。


「……おう、縁に風月」

「サンディ、おはよう」

「はろぅ、シーナ……その顔、楽しいお話ではないようね?」

「ああ、ちょっと話がある」

「俺が何か迷惑をかけたか」

「お前を恨んでも仕方ない……うちの生徒がやられた」


 縁と風月が殺意が込められた目と声になった。


「誰がやられたんだ」

「ああ、お前とは一度しか顔合わせしていないが、クラッシュ・豪傑(ごうけつ)工学院(こうがくいん)兵機(へいき)因幡(いなば)鍵之介(かぎのすけ)だ」


 縁が一度だけ挨拶した生徒達、合同授業の一環として、生徒は先生を選び一カ月授業をする。

 その生徒達は縁を選ばなかった、なのに被害にあってしまった。

 敵は縁と一瞬でも接点が有れば敵と認識するのだろう。


「誰にやられた?」

「ああ、正義を振りかざす一般人だよ」

「ほう」

「報道関係者がお前を追っかけまわさないのは知ってるだろ?」

「ああ」

「あ、そうなの? 何で? ムカつくけど縁はいい対象じゃん?」

「簡単だ風月、昔好き勝手絆の事を書いて自滅した」

「あー」


 報道関係者が記事を書かない理由、本当に喧嘩をしてはならない奴らを知っているからだ。

 それは読者や世間、数が多い方が勝つ。

 最初は不幸の神が反乱とでも書けばいいだろう。

 そしてそれっぽく書けばいいだろう。

 だが真実は虚言に近寄って来る、真実が確証を得た時、噓は居なくなる。 


「書けるのは、最初から俺達を養護してた報道関係者くらいだ」

「あ、居るんだ」

「そりゃな、てか話が少しそれたな、何処の一般人だ?」

「真実を伝えるとかほざいている動画投稿者とか、口だけ達者な一般人とか、正義を振りかざしたい奴とかな」

「またその(たぐい)かよ、人は暇だな?」

「まあまあ縁、そんな人間は殺そう」

「風月、お前一応教職なんだからな?」

「シーナ? 界牙流四代目にそんな言葉は通じない、縁の敵は全て滅ぼすよ? 私の幸せの為に」

「スファーリアの方が物分かりがまだいいな」

「ん? 我慢してるだけで考え方は私と同じだよ? 一心同体なんだから」

「縁からも何か言ってくれ」

「んー……サンディの生徒にちょっかいかけた奴は、死んでいいんじゃないか?」

「縁、お前もそっち側かよ」


 サンディは殺意マシマシな2人を見て呆れていた。


「てか何で襲われたんだ? まずそこからだよな」

「お前と関わり合いがあると因縁つけられたらしい」

「ええ……一瞬しか接点なかったじゃん、何をされたんだ?」

「誹謗中傷、脅し等々、まあ『一般人』って盾を存分に使ってたよ」


 サンディは対応に追われていたのか、凄く深いため息をした。


「うんうん殺そう、現に縁に迷惑をかけてるし」

「いやいやいや縁、一般人殺すなよ」

「実に残念だが、今神社が復興中でね……意味はわかるだろ?」

「かぁーこれだから神様は面倒くさい」

「縁、それって斬銀が『もう暴れるのは止めろ』と建てたのがあの神社だっけ?」

「そうだ風月、あの神社が無いなら暴れていいったて事だ」

「大義名分を得るんじゃねーよ」

「いやお前本当に変わったな? 昔は血の気が多かったのに」

「……なりたかった教師になったからな」


 サンディの顔は疲れているが、満足そうな顔していた。

 それを見た2人も釣られて笑顔になる。 


「んじゃ、これ以上シーナには迷惑かけれないから、行こうか縁」

「ああ」

「……私が言えた立場じゃないが、暴れんなよ?」

「無理だね~」


 そう風月は言って縁と一緒に職員室を出た。

 

「って、風月、敵が何処に居るのか知ってるのか?」

「ああ、今スファーリアがルティとママ友会してるのよ、そこで聞いた」

「身体が二つ有るって便利だな、てか何時の間に」

「まあまあ、それよりも迷惑一般人が演説しているらしいよ? 今日」

「何処で」

「ルーティアって街」

「ちょいまち」


 縁は鞄かせ分厚い本を取り出した。

 本にはその街の法律やルールが書かれている。

 ルーティアの項目を見ている。

 

「なるほど、ここの法では神は好き勝手出来ない様だ、少しは頭を使っているな」

「でも界牙流なら大丈夫」

「法なんて関係ないから?」

「いや? 昔、界牙流に関わって街が悲惨な目にあってね?」

「どんな?」

「簡単に言えばそこの権力者が界牙流に喧嘩を売った」

「いや本当に何が有ったんだよ」

「脅して飼い犬にしたかったんだらしい」

「里の誰かを人質にして脅したとか?」

「うん、だから話が通じる相手は生かして、通じない奴は殺した」

「その街の歴史に刻まれてそうだな」

「そ、だから同じ事が起こるか、私達は関係ないを貫くか」

「間違いなく住人は知らん顔するなだろうな、てかその時の権力者バカだろ」

「じゃ……今はどうか確かめに行こうか」

「ああ」


 2人はルーティアの街へと向かうのだった。

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