表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
VRゲームでも運と愛し合おう!  作者: 藤島白兎
第三章 桜野学園編
170/335

第七話 幕開き 話が早い

 縁はスファーリアに連れられて、界牙流の里へとやって来た。

 目的はこの間の襲撃された事の報告。

 

「縁君、緊張している?」

「うむむむ、大丈夫かな……お父さんに今更挨拶しにきたかとか言われない?」

「界牙流は伴侶や子供を一番に考える」

「ふむ……え?」


 里の入口に一族総出で出迎えられていた、一斉に頭を下げる一同。


「四代目、縁様、おかえりなさい!」

「おかえりなさい!」

「この間来た時よりい壮大だね?」

「縁君、私、界牙流四代目だよ?」

「あ、ああ……そりゃそうか」


 流派の四代目、結婚すると言われている2人、一族総出も納得だ。

 スファーリアは実家へと足を運ぶ、中には父親らしき人が威厳を放って座っていた。


「帰って来たか結び、いらっしゃい縁さん、座りなさい」

「ただいま」

「お邪魔します」

「縁君、娘と妻から話は聞いている」

「は、はい」

「これだけ聞かせてくれ」

「なんでしょうか?」


 父親はゆっくりと頭を下げた。


「娘を、本当に悲しませる事だけはしないでください、夫婦となれば大小様々なケンカをするでしょう、私も妻と何度もしてきました、父としての願いは娘の幸せです」


 話し終えると顔を上げて、今度は縁が頭を下げる。


「今すぐに結びさんとの幸せを証明するのは難しいです、側で見守っていただけませんか? 時間をかけて『幸せ』と照明します」

「お父さん、縁君は信用出来る」

「……うむ、そうと決まれば」


 父親は少し表情が和らいだ。


「お義父さんと呼んでくれて構わないよ!」

「結びさん、お父さんの界牙流としてのお名前は?」

「炎龍」

「では炎龍さんで」

「ふむ……」


 塩対応な娘夫婦に、物凄く残念そうな顔をしている炎龍。


「挨拶もだけど、今日はお父さんにお願いがあって来たの」

「ふむ、どうした」

「実は縁君が襲撃されて」

「ほう?」


 縁は簡単に先日の襲撃された事を話した。

 そして、過去の出来事が原因ではないかと。


「……なるほど、妹を守る為に戦争をしたと、そして相手は自分達の正義に酔いしれていると」

「うん、心配しているのは私達以外の知り合いの被害、万が一に備えたい」

「協力してくれる人達は居るのか?」

「これから交渉しに行こうかと」

「ん? 今から話をしにいくって意味か?」

「うんそう」

「なるほど、私が護衛しよう」

「ありがとうお父さん」

「界牙流は家族を一番に考える流派だ」


 縁は家族と聞いたからか、少し苛立った顔をした。

 それは家族に危害を与える敵が今も居るという事にである。


「俺は結びさんとの生活、そして最近は先生も面白いなと感じていても、過去がそれに茶々を入れてくる」

「縁君、命奪おうとする奴に慈悲はいらない、界牙流としても、絶滅演奏術奏者としても、旦那と義理の妹にちょっかいかける奴は殺す」

「まあ妹はもう自分で対処出来る……あ」


 ふと口から出た言葉に縁は気付いた。


「口に出してわかった、結びさんとの時間を邪魔されている事にムカついているんだ」

「それは私も同じ、でも絆ちゃんも大事」

「ああ」

「それじゃあ行きましょうか」


 3人が向かうのは、太陽の祝福を受けた吸血鬼の城だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ