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VRゲームでも運と愛し合おう!  作者: 藤島白兎
第三章 桜野学園編
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第五話 後説 恩人と酒の席のお知らせ

 ロールを終えてロビーに帰って来た縁、スファーリア、斬銀。

 絆達はそのまま残って、ロールを続ける様だ。


「お疲れ様です」

「お疲れ様」

「おうおう、お疲れ様」


 3人は各々頭を下げた。


「他の皆は続けてロールするみたい」

「元気なこって……ああそうだ、お前達この後暇か?」

「斬銀君、何かあった?」

「いや何、昨日仕事を速攻で片付けて今日と明日は休みでな、久しぶりに飲みにいかねーか?」

「縁君、これはお断りできない」

「はいはい」

「お前達は何時ものゲートか?」

「はい」

「んじゃタクシーで行くから、そのまま飲み屋に行こうぜ」

「場所は何処にしますか?」

「見分を広めたいからこの間とは別の場所で頼む」

「ならルルさんの所だ」

「そうしましょう」


 長谷川はログアウトをして、帰り支度をする。

 ロビーで荒野原と合流した。

 その後、タクシーでやって来た斬摩とルルのお店へ。


「こんばんはルルさん」

「羽島君に終ちゃんじゃない、あら? 斬ちゃんじゃない」

「ああ、やっぱりルルか、邪魔するぜ」

「知り合い?」

「まあな、ルルは毎年公式オフで飲食エリアの申請してる」

「ああそういえばルルさん店出してたね」

「まあ出してるのはジュースだがな」

「ほらほら、入り口で突っ立ってないで座って座って」


 店内には客は居ない、長谷川達はカウンター席に座った。


「ルル、こいつらも今度の交流会に参加する事になった」

「あら、それは楽しみね」

「ってもこいつらは付き添いだが」

「でしょうね、生徒とか弟子を持った人達の交流会なんだから」

「んん? どういう事?」

「とりあえず飲みながら話しましょう」


 ルルは人数分のお酒とおつまみを出した。


「斬ちゃんが誘った交流会って弟子自慢大会よ」

「わかる様なわからんような」

「まああれだ長谷川、お前も歳とったってことだ」

斬摩(ざんま)さんそれはともかく、他にどんな人達がでるんですか?」

「ああ、お前達入れて4組だ、先生ポジションはな」

「先生ポジションの人達は羽島君達に私に他2人ね、その他2人も中々面白い設定してるわよ?」

「おお、是非とも聞きたい」


 荒野原はお酒を飲んで満足の様だが、既にそのお酒は無くなっていた、度数の低いお酒を飲んでいる様だ。


「まず一人目はかぐや姫の子孫の『竹山奥輝夜(たけやまおくかぐや)』」

「ほう輝夜姫モチーフ」

「っても男性よ? 容姿は中世的だけど」

「なるほど……やっぱり五つの難題とかやってきそう」

「それもあるだろうけど、彼はなかなかぶっ飛んだ能力を持っているわよ」

「それは?」

「自己愛、つまりナルシストな能力、正確な名前は忘れたけど」

「そこだけ聞くとウザイキャラクターに見える」

「ふふ、彼は自分の魅力であらゆる攻撃を無効にするわ」

「どういう事なんだよ、無茶苦茶だろ」

「おお~? チートキャラでござるか~?」

「縁や結びをロールしてる奴には言われたくないセリフだな」


 ため息交じりで酒を嗜む斬摩、そして荒野原は既に三杯目だ。 


「……むむ、長谷川君、これはある意味では輝夜姫らしい」

「どういう事?」

「輝夜姫って求婚さけたけど、全部のらりくらりとかわしたじゃない?」

「なるほどな……って事はその人の弟子はその能力を持っているのか」

「そうなるわね」

「全部回避ってどう攻略すりゃーいいんだよ」

「フッ……長谷川君」

「どうした」

「界牙流に不可能は無い」

「張り合うな、てか戦うのは君ではない、そして相手はその輝夜さんではない、弟子か生徒なんだろ?」

「弟め、美味しい相手と戦いやがって」


 少々不満な顔をするが、お酒が入ると幸せな顔をしている。


「そして、もう一人は虚言坂道也(きょげんざかみちなり)ね、名は体を表すね、言葉の力を使うわよ」

「ほほう? これまた面白そうな」

「ああ、そいつは今日のロールの最後に言ってた奴だ」

「ギャグで場を凍らせるとか」

「そうそう」

「どちらかってーと、アイツの能力は『認知』だな」

「斬銀君、どういうことじゃ?」

「荒野原、今ゲーム中じゃない……寒いギャグで場を凍らせる、これもある意味で認知だ」

「ほほ~?」

「定番ネタだろう? 寒いギャグを言うと凍るっていうのは」

「ああ~なるほどね~……だけど界牙流は負けない」

「荒野原さん、君が戦う訳じゃない」

「わかってるよ、どうせ風月はバトル作品の本編終了後ですよ」

「だ、誰もそこまで言ってねぇ」

「まあ若者がドンパチする方がいいわな」

「そして最後はこの私、ルルね」


 ルルは気合を入れてウィンクをした。


「そういえばルルさんの能力って何さ?」

「サキュバスらしくそっちの能力ね、後は悪魔らしさ」

「あ、私の縁君は取らないでね」

「取らないわよ、界牙流で絶滅演奏術奏者を相手にしないわよ」

「って、ルルさんと戦う訳じゃないんだから」

「ああ……頑張れ弟、色かにまどわされんなよ~」

「扱い酷いな」


 興味無さげに酒を飲む荒野原に、斬摩は苦笑いしす出来なかった。 


「ま、自分の教え子が他より推しってのはどこも同じよ」

「斬摩君わかる~」

「……なあ長谷川、荒野原は何時もこうなのか?」

「ああ、この間斬摩さんとは初対面でしたし」

「あ、ちょっと考えたんだけどさ~」


 本日何杯目かの荒野原はグラスを高らかにかかげた。


「交流会、私達だってちょっと余興したい!」

「おいおい荒野原、教え子メイン会だぞ」

「斬斬君! 合法的に笑顔をばらまけれるんだよ?」

「……名前テキトーになってんぞー」

「でも終ちゃんの言いたい事もわかるわ、交流会っていうなら私達も何かやりましょうか?」

「お、手合わせする?」

「やめてくれ、お前達のあの告白攻撃はたまに夢で見る」

「私と縁のラブラブチュッチュな攻撃を悪夢と申すか!?」

「まあまあ」


 少々本気で斬摩を睨む荒野原を長谷川はなだめた。


「落ち着いて、後チュッチュはしてない」

「んじゃ何をするかお酒の力できめましょうか~」


 まだまだ宴は終わらない。

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