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球技大会

待ちに待っ…待ってないけど、球技大会です!



月城高校の球技大会は『バレー、バスケ、テニス、卓球、ドッジボール』この5つの競技でそれぞれの優勝を争う至極単純なもので自分の試合の番ではない限りとても暇だ。

だから各競技の応援に行くんだけど…


この学校、女子校だからかなんなのか後輩が先輩の追っかけしてたりファンクラブがあったり

人気のある人を見るのはかなり至難のわざだろう。

しかも同級生同士でも人気もあるしね。


「白波せんぱーい!!頑張ってーー!!」

「あっ今、白波先輩がこっち見た!」

「しーらーなーみー!後輩ばっかりじゃなくてこっちも見てよー!」


白波、と呼ばれた人物がめんどくさそうに軽く手を上げる。

それだけで キャー!と黄色い悲鳴


「秋風先輩!!写真撮らしてください!!」

「秋風先輩のバスケしてる姿…かっこよかった…」


「藍くん…あの!すっごくかっこよかったです」

「ありがとう。君の競技は確かテニスだったよね?きっと可愛いんだろうな。絶対見に行くよ」


さすが藍くん…モテモテだ…相手の女の子真っ赤になってる。


もうなれてしまったけれどこれ普通はないよな…






……私の学校には王子様が4人いる。

王子様と言っても性別は女だ。ただ、その辺りにいる男よりはるかにかっこよくて優しくてほんとうに王子様の様な人物なのだ。


その中でも2年の『白波 飛鳥』と『秋風 藍』この2人はダントツの人気を誇っている。

性格は似ても似つかないが、同じミュージカル部でなおかつ王子様同士だからかとても仲がいい。



白波は無口だが舞台に立つとそのスタイルの良さが抜群に映えて、なおかつ歌も上手く、その上かっこいい。

たまに見せる優しさがいいんだとか。


秋風は反対で明るく皆に優しい。ちょっと軟派なところがあるがそこがまた人気の1部なんだろう。

やはり歌が上手く、主人公を演じるのは大体いつも秋風だ。




球技大会がいい例だな…

イベントになるとカメラを構える人や懸命に応援する後輩達など、そんな人達で溢れかえるから競技を見るのも一苦労だ。






「あれ、空じゃん。どうしたの?もしかして~、うちのこと見に来てくれたとか~?」

「あ、藍くん。違うけど…私まだ試合まで時間あるから暇潰そうと思って」


優と王子様2人は仲が良かったのでそのつながりで私も王子様と話すようにはなったんだけど


「空はみんなみたいに『王子様♡』とか言ってくれないよね」

「…言って欲しいの?」


どうもみんなの様に『王子様♡』という態度を取れなくて、

…多分普通に友達になっちゃったからだろうけど。

よく藍くんには突っ込まれる。


「全然?空はそういうのじゃないから。優とか、飛鳥みたいな感じ。友達ー、っていうね」

「私もまさにそんな感じだよ。あ、でもかっこいいって思ってるよ?」


など藍くんと他愛ない会話をしていたら


「そーらー?空どこー?もうすぐ試合なんだけどー!」


「あっ、ごめん試合だってさ!行ってくるね!」

藍くんに別れを告げて走って試合場所まで行く



私の競技はドッジボールなので体育館に向かう。すると、優と千華が待っていた。


「遅いよ空ちゃん!後5分で試合だよ!」

「ごめん!藍くんと話してた」


試合が始まると思うとワクワクする。球技大会は学年関係なしで倒し合うので皆本気で向かうし、皆ガチだ。



だからこそ楽しいのだけれど





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