私のイメージって…!?
「空、おはよ」
と声をかけられる。
「あ、おはよっ!優!」
優とは1年生の時も同じクラスだったけれどあんまり話せなくて、それこそただのクラスメイトって感じで2年生になってから急に親しくなった。
でも友達ってそんなもんよね?
なんて1人で考えていたら、
「空?どうしたの?ぼーっとして…」
優に心配されてしまった。
「なんでもない!優とこんなふうに沢山話す機会1年生はなかったなぁ。って考えてたの。」
「え?ひどくない?うちら1年生で席近かったときすごい話してたじゃん」
と言って優は笑った。
あれ、そうだったかな…?そうだったかも。
1年生の頃は優も友達の1人って感じだったから(まぁ友達そんなにいないんだけど)印象薄かったのかな。
優と話していたら教室に着いた。
「おはよ〜」「おはよ!空ちゃん!」
う〜ん!よかった。進級してまだ2ヶ月しか経ってないのにここまで友達ができるなんて!!ほんとによかったよ。
「空ちゃん、明日球技大会だけど何選んでるの?」
「ん?空はあれでしょ、もちろん優と同じ競技選んでるんでしょ~?」
この2人はとても趣味の合うオタク仲間みたいなもので『逢坂 千華』と『春野 桃子』どちらも今年から同じクラスになったのに凄く居心地が良い。
「またそうやって言うー!違うもん、優が一緒にしてきたんだよ」
「え、空うちと同じのやだったの?うちは空が嬉しいと思って一緒にしたのにー?」
優までニヤニヤとふざけてくる。ひどい。けど、優とこんなふうにふざけられるのはかなり好きだ。
「優、また髪切った?前より短くなってる。そんなに短いと男みたいだよ。なかなかかっこいいけど」
「お、気づいた?空は全然気づかないんだよ」
あ、そうなんだ。ほんとに全然わかんなかった。
優はいわゆるボーイッシュ系で性格もどちらかというとサバサバとしていて、街とかでも男に間違えられるらしい(…ちっちゃいのに)
本人もかっこいいと言われるのが好きなようで、嬉しそうにしている。
私はというと、…どうなんだろう…?
「ねぇ、私ってどんなイメージ?」
迷ったら聞くのが1番。唐突過ぎかもしれないけど。
「え?…空は可愛いよ~。アニオタっていうのわかんないもん。黙ってれば可愛い。」
桃子ありがとう。全然褒められてる気はしないけど嬉しいよ。
「空ちゃんはモテそうだよね。でも中身変態だからバレたら終わりだけどさ。優も空ちゃんもだいぶ変態だよね。2人会話たまにおかしいもん。」
千華もありがとう。同じく褒められてる気はしないけど嬉しいよ。てゆうか、私と優の会話そんなに酷いかしら。
「空は可愛いよ。去年、クラスで1番可愛いよね、って話を親としてたもん。変態だしうちと同じで頭おかしいけど、可愛いよ。」
喜んでいいのかわかんないなぁ!優に可愛いってなかなか言われないから凄く嬉しいけど…
「3人とも褒めてんのかなんなのかわかんないよー」
結局よくわからないままだった。
鐘がなって席につかなくてはいけなくなったから私のイメージは可愛い変態というところにおさまった。
…全然うれしくない!面白いけど!