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LATER-4
愛しい君へ
私達の歯車が決して合わさる事が無いと知った時、
私の胸は絶望に押し潰されました。
私に気持ちを向けてくれた君も同じ思いをしたのでしょうか。
だとしたらとても申し訳なく、そして・・・とても嬉しく思います。
歩む時が違っても、同じ想いを持てたのならば。
昨日、君から最後の言葉を聞きました。
覚悟はしていたけれど・・・やっぱり辛い・・・
無駄だと分かってはいるけれど、この手紙を書きました。
君が目にしなくても、最後に気持ちを伝えたい。
プロポーズ有難う、私も愛しています。
折り目通り、慎重に手紙を折りたたむ。
滔々と涙が流れる。それは悔いなき、温かな涙。
-END-
彼女の一族が預言者『逆巻きの者』として世間と交流するのは
これよりずっとずっと先のお話




