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APPENDIX

APPENDIX


**読者の視点について

・主人公と読者(いわゆる神の目)が①同一視点

”②完全に不一致「神の視点」

”③一部一致、一部神

・注意

②、③の差は「主人公の心情描写が無いか…②、あるか…③」の差

①、③の差は「主人公が知りえない事は描写されないか…①、描写されるか…③」の差



**主人公の役割について

・主人公が大きな流れに対して①無力、しかし何らかのアクションを起こせる

”②かなりの力を持つ、あるいは対抗できる

”③自らが大きな流れを作っている

”④なんら干渉しない

・注意

②③の差は、「主人公が事件を起こしているのか、主人公以外が事件を起こしているのか」の差

①④の差は、「主人公が事件を受けて行動をして、結果それが後々に影響を及ぼすか…①、事件を見つめているか…④」の差

①②の差は曖昧。表立って対立できるか、出来無いか、だろうか?


・主人公の、作品世界における役回りは①メアリースー

”②道化

”③主体的な行動者

”④象徴(羅生門(当時の人)、砂の女(人間は環境に適応する存在である、という象徴)、

アルジャーノンに花束を(人が並外れた知性を得たときに受ける、羨望の象徴)、星新一SS)

”⑤挫折も勝利も両方する、受身の人(図書館戦争)

”⑥ただの観測者、神の視点の代行者(こころ(主人公を青年とするならば)、シャーロックホームズ系(主人公をワトスンとするならば))

・注意

③と①、⑤の差は、「主人公が事件を起こしているのか…③、主人公以外が事件を起こしているのか…①、⑤」の差

①⑤の差は、「主人公が『取捨選択』に迫られたとき、主人公の能力で犠牲がゼロか…①、主人公にも不可避の犠牲があるか…⑤」の差

②④の差は、「主人公の行動を題材に、ある種の滑稽さ、愉快さを浮き彫りにするか…②、その行動を通して、筆者の伝えたいテーマを伝えようとしているか…④」の差

④⑥の差は、「事件に直接関与しているか、していないか」の差






・一文の単位は、「て」である。

 つまり時間の流れ。連鎖的な流れでありながら、同時性の無い文を一区切りとして「、」を打つ。等位接続詞による時勢の差を「、」で表す。

■彼は起きて、歯を磨いた。

1:彼はおきるや否や、歯を磨いた。(非時制一致、二つの動作の主張)

2:彼はおきるや否や歯を磨いた。(時制一致。起きて歯を磨くまでを一連の動作として描写)

※どちらにも換言可能

比較:彼は起きて歯を磨いた。(句点の省略。一連の動作として描写している)


このセクションでは、「が」「ど」など、接続的な働きをする言葉についてふれている。

つまり、二文をつなぐ言葉なら何にせよある程度は当て嵌まる。



 「なんて」

■こんな言葉を選ぶなんて、彼女は馬鹿だ。

こんな言葉を選んだ事により彼女が馬鹿だと示された。

彼女は馬鹿に違いない、というのもこんな言葉を選んだからだ。


日本語独特とも言える表現。勿論英語にも類似の言葉はある。




・句読点の打ち方「、」「。」

わかりやすい意味の切れ目、というのは大原則。

属性的に異種の物を並べるとき。

時間の差を示すとき。

・長い主語述語をわかりやすくするとき。

例:この銀河を統括する情報統合思念体による対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェース、それが私。

→この銀河を統括する情報統合思念体による、対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェース、それが私。

※二個目の「、それが私」は倒置文であることを示す「、」である。


・条件の提示とそれによる説明の関係。仮定説以降の主語が省略されている場合は「、」無しも可能。

例:もしも彼が怒ったならば、手がつけられない。→もしも彼が怒ったなら手がつけられない。

これは、日本語が英語と違ってかなり規則に甘い言語だと言うことに起因する。

英語も「,」の省略は可能であるが、基本的には省略しないし、むしろ長すぎる文を整理するために不必要でも敢えて入れるケースがある。


・譲歩構文

確かに~だろう。しかし、-だ


英語に特有の書き方。英語における評論やエッセイはほとんどがこの形である。

反対意見を尊重しつつ、いったんの譲歩を入れる。そののちに自分の意見の有意性を示す。





表現方法=修辞法

修飾

体言や用言の意味を限定させるためにほかの語を付け加えること。

連体修飾語、連用修飾語などがある。

修辞

言葉をたくみに用いてものを表現すること。

修辞学

アリストテレスの修辞学(レトリック)に始まる。美辞学。

相手を感動させるためにもっとも有効な表現方法を研究する学問。


形容詞

adjective、品詞のひとつで事物の性質・状態・心情などを表す。

名詞を修飾する限定用法、述語の中心になる叙述用法の二つがある。

赤い絵の具。=限定

この絵の具は赤い。=叙述

形容動詞

名詞にニアリ、トアリがくっ付いたもの。「静かなり」「泰然たり」などが存在する。

名詞修飾、述語として働く。

副詞

名詞以外の語を修飾する語。動詞、形容詞、形容動詞、副詞、および文章を修飾する。

彼は「速く」走る。


隠喩法、暗喩法

たとえを用いながらも、「ごとし」「ようだ」などを使わない方法。

直喩法

たとえは、さながら、あたかも、ごとし、などを使う方法。

動かざること山の如し、など。

換喩法

あるものを表すのに、それと密接な関係のもので置き換えること。

角帽で大学生をあらわすような関係。

蝉の鳴き声、海で夏を思わせる。


反射律

ある集合の2元の間の関係~について、任意のαに対してα~αが成立するとき、この関係~は反射律を満たすと言う。

α=αが成立するような=は反射律を満たすものであり、=の関係にある右辺αと左辺αは、反射律を満たす。

対称律

ある集合の2元の間の関係~について、任意のα、βに対してα~β、β~αが成立するとき、この関係~は対称律を満たすと言う。

推移律

ある集合の2元の間の関係~について、任意のα、βに対して「α~β、β~γ、ならばα~γが成立」するとき、この関係~は推移律を満たすと言う。

集合の要素。それ以上簡単なものに分析できないもの。


集合論的な考えで、論理学の言葉でもある。



Tom is as tall as all his classmates.

Tall [ Tom ≧ A ; A∈classmates ]

asの同値性。かなりファジーな言葉であることが例文から分かる。



統語論

syntactics

1、記号論で、記号間の関係を研究する部門。カルナップの言う論理的統語論は、意味を無視して記号の間の形式的な関係を研究する。

2、語・句・文の構成に内在する規則性を研究する言語学の一領域。統辞論、構文論。

意味論

1、言語学の一分野。語や句・文などのあらわす意味、その構造や体系性を研究するもの。

2、記号学の一分野。記号とその指示対象、あるいはそれが引き起こす反応の関係を研究する。

3、論理式の解釈、文の真数値を決める原理、を研究する論理学の一分野。

語用論

pragmatics、記号論の一部門。記号ないし言語表現と、その使用者・解釈者との関係を取り扱う。


重文

compound sentence、合文。主語述語の関係が成り立つ部分が、対等の資格で結ばれている文。

花は咲き、鳥は歌う。

複文

complex sentence、主節と従属節で成立する文。

誰もが「雪がふる」と思っている。…雪が降る、が従属節である。

単文

simple sentence、主語と述語の関係をひとつだけ含む文。一文節から成り立つ。

花が咲く。


文章の関係

一対一…一文一義主義

多対多…複文一義、一文複義、複文複義主義


主語述語の関係の一区切り。

名詞節

~こと、~の、という言葉でまとめられる節。

例:君が笑うこと。



*********************

大橋洋一編、他『現代批評理論』より引用

異化と自動化

小さな「不確かな」子供のように(村上春樹)

のように、一見不自然に思う表現を用いることを、文章の形式をゆがめること、異化という。

自動化とは、そのような「不自然な」表現を繰り返し用いることで読者がそれになれてしまうことである。

シクロフスキーより


プロットと筋

・プロット=物語の展開する順番

・筋=物語の出来事の発生順


ロシアのウラジミール・プロップによる、魔法民話の登場人物の分類

敵対者

贈与者(何かを与える)

援助者

探索されるもの(王女)とその父

派遣者

主人公

偽主人公


A・J・グレマスによる、主人公と物語の登場人物の関係

主体/対象

送り手/受け手

補助者/敵対者


サルトル『文学とは何か』より

書くと言う行為は、単に文字言葉を用いて何かを表すのではなく、何かを言うことでその状況を帰ることである。

その行為は潜在的に、読者の存在を内包している(=読者が居なかったらその行為は成り立たない)ので、作家はなぜ、誰に向けて、書くのかということについて常に責任がある。


ロラン・バルト『作者の死』より

作者は作品の意味を保証する神ではない。

読者こそが、その作品の意味を、多様な解釈で生み出す生産者である。

『作品からテキストへ』より

作者が世に出した「テキスト」は、彼の意図が書き表された「作品」ではなく、あくまで様々な「他のテクスト」が折り重なっているだけの多層的、多次元的な遊戯の場である。

読者がその遊戯の場で戯れて、そのたびに異なる意味を産出していくのだ。


以上。



新城カズマ『物語工学論』による、主な登場人物の分類の引用

さまよえる跛行者(=何かが傑出、欠落した人物(非対称性を持つ人間)が旅に出る)

塔の中の姫君(=自分での解決が難しく、助けを求める者)

二つの顔を持つ男(=対立する二つの概念の間で悩んだりうまく立ち回っている者)

武装戦闘美女

時空を超える恋人たち(=)

危ない賢者(=強い自我と高い知性を持ち、欲望のみを追い求めるものたち)

創造主を滅ぼすもの(=自分を生み出したものに自由や愛を求めたり、復讐しようとする者)

以上。



森本誠一『小説の書き方』より

「プロットの立て方」 流行作家のプロット作法

短期発想型

何かのきっかけでぱっとひらめく。たとえば電車から降りたとき、友人の言葉の断片、街角ですれ違った女性の香水の香り、突然吼えかけた犬など

出会い型

人間、場所、資料に出会うことで作品のプロットを立てる

長期構想型

何年、あるいは何十年と作者の心の中に温められ、時至り、孵化する作品。

バリエーション型

他の作家や先行作品、あるいは映画、演劇などの影響を受けて作られるプロット。

サマーセット・モームの『月と六ペンス』など

最先端専門知識型

まだ世の人に広まってない最先端の知識からヒントを得る作品。作者にかなりの予備知識、情報と取材力が求められる。

同時進行型

モデルとすべき人物、事件、現象と同時進行しながらプロットを作り、作品を書く。



スランプの種類と脱却方法

完全スランプまったく何も書けない。

不振書くには書くが、何を書いても自分に納得がいかない

低空飛行型書けば書くほど悪くなっていくような気がする

不満型作品に自信があっても、世間に評価されない


・ある場面の描写で立ち止まったときは、最も難しい箇所を保留して、先の場面を書き進めると難所をすぽりと貫通できる。

以上。

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